OREAD Diary August 1〜August 31



August 31, Thursday 2006

8月最後の日。締め切り日。午後5時過ぎ、翻訳完了。早速メールで送り、とりあえずぼくの手から離れた。The Byrds の CD4枚、DVD1枚のボックスセットのブックレットの訳。大変だったがいろいろ勉強になった。

メンバーの出入りが激しかったバーズの歴史がよくわった。もっとも興味をいだいたところは、ロジャー・マッギンが「超ひも理論」について語ったところ。

  それは、すべての物質は極小の歌うエネルギーの環でできていて、
  その環は互いに調和し、異なる周波数で振動している、という考え
  だ。それは、基本的に、この宇宙全体が音楽でできているという考
  えなんだ。

なんと素敵な理論だろう。最近歌うときに自分の声に耳を傾けるように注意しているが、そうすることによって感じることは、ぼくの声が空気の振動によって聞く人の耳に達するというだけでなく、歌うことによって身体全体が振動しているということ。上手く歌えるときは、身体の中のたくさんのエネルギーの環が、歌いながら調和して振動しているようだ。おそらく聞く人は声の振動だけでなく、身体から放射される振動も聞いているのだろう。

前半、英語教室。9時過ぎ、階下へ降りていくと太田裕士さんがカウンターに。諏訪の上社へ行ってきたところとか。そこで浮かんだというメロディをピアノで弾いてくれた。彼と「超ひも理論」の話しをする。彼の音楽&歌は、まさにポジティブな歌うエネルギーの環だ。否定的な言葉、音がひとつもない。

遅くに入ってきたお客さんのために「虹の中へ」を歌ってもらう。この歌の最後は、「君は夢をかなえつづける」で終る。夢をかなえたいという願望ではない。夢がかなうことを、しかもひとつではない夢がかなうことを、既定の事実として歌っている。「ドレッソング」「あいのうた」も歌ってもらう。

最後にぼくがカウンターの中で「果樹園の道」「夕方のおかあさん」「千の風」を歌う。


August 30, Wednesday 2006

土曜日以来の営業日。土曜日、ラインでギターをとろうとしたが上手くいかなかったので、今晩いろいろ試してみた。しかし、ブーンという低いハウリングのような音しか聞こえてこない。ギターの電池がないのかと、電池を取り替えても何の変化もない。困った。

さらに悪いことに、CDをかけると右側のスピーカーから音が出ない。以前にもそういうことがあった。マイクで音を出すと、両方のスピーカーから音が出るので、スピーカーやアンプが故障しているわけではないだろう。明日また様子を見てみよう。以前には一日置くと、直っていることがあった。

翻訳はもう少し。最後にきて、いくつかの厚い高い壁に直面し、慌てている。何とか明日中には済ませたい。済ませなければならない。

11時過ぎ、外に出る。空気がひんやりとして、肌寒いほど。秋が急速に近づいている。


August 28, Monday 2006

8月も残り少なくなってきた。翻訳は何年もやってきたが、毎回悩むのは昨日書いた固有名詞の発音と、b と v の表記に加えて、一人称の代名詞を、「私」にするか、「ぼく」にするか、「俺」にするかというところ。今回は、基本的に「ぼく」を使い、必要に応じて「私」と「俺」を使いわけることに。

午後スイミングへ。先日もらったチラシに「脂肪燃焼プログラム募集中」とあった。週2回一時間のトレーニングに、食事制限一日1600kcalとのこと。一人でこれだけの食事制限は難しい。駄目でもともと、10月から参加することにした。9月はアメリカに行く用事があり、このカロリーを守るのが難しそうなので。

前回の飛び入りライブにダニエルとやってきたカナダ人、アラン・ミランダからメールが入った。彼は、夏休みを利用して、現在住んでいる沼津からバイクで東北を旅して、ダニエルに会いに長野県に入ったようである。オーリアッドの雰囲気が気に入ってくれたとのこと。そしてトップページの写真を見て驚いたと書かれていた。そして、また訪ねたいと。

...I took a peek at your website and saw the picture of Dan and I. What a surprise it is to see a picture of yourself on the web. I hope to pay you a visit again some time in the near future. Until then, keep doing what you're doing because I can assure you it is very much appreciated. 

是非また訪ねてほしいものである。


August 27, Sunday 2006

ラフの訳は一応完成し、昨夜遅くから、日本語としてできるだけ自然で、読みやすい訳になおし始めた。翻訳作業の一番楽しいところ。長い文を、いくつかに分けたり、英語をそのまま訳すと重複するところを思い切りバッサリ切ったり。難しいのは固有名詞の発音。ロサンゼルスにあるという Ciro's というクラブは何て発音するんだろう。それに b と v のカタカナ表記をどうするかといったところも。love はラヴでもいいが、of をオヴとするのはちょっと抵抗がある。

夜は諏訪のLSECの英語レッスン。先月は大雨のためキャンセルしたので、2ヶ月ぶりということになる。今夜はクラスを早目に終わり、諏訪湖畔で花火見物。クラスのみなさんとこの時期花火を見るのは3回目。お盆の花火大会と比べると小規模ではあるが、8月いっぱい8時40分から20分間、打ち上げられるとのこと。今夜は小雨が降り、少々肌寒いほど。打ち上げられた花火が消え行くのを眺めながら、一抹の淋しさを・・・。


August 26, Satruday 2006

開店直後、静岡県島田市の池谷和士(イケヤ・カズヒト)さんが入ってくる。和士と書いて[カズヒト]と読むらしい。Beagle Hat とういバンドでボーカルとギター担当。すでにCD2枚がリリースされ、NHKの「みんなの歌」でも彼らの歌が流れたとか。よく聞いてみると、Beagle Hat は、5人のメンバーが別々の地域に住んでいて、一緒に演奏することのないヴァーチャル・バンドらしい。レコーディングもインターネット上で行うとか。信じがたい話だが、本当らしい。イギリスのよく知られた(ぼくは知らなかったが)David Patonとういロックミュージシャンも2枚目のCDにはゲスト出演している。彼らのHPは<http://beaglehat.site.ne.jp/>。amazon.co.jp でもチェックできる。

トップバッターを岡谷市から初登場の向山周作さんにお願いする。学生時代は京都の伏見に住んでいてバンドをやっていたとか。1曲目からパワーフルな演奏。ふるさとに戻り、仲間から離れて淋しい気持ちを歌ったという So Alone like a Rolling Stone。alone と stone の韻が心地よい。2曲目 Free Land。3曲目は Robert Johnson の Me and the Devil Blues の the Devil を Jesusに変えて、Me and Jesus Blues。クリスチャンとのこと。




赤羽真理さん。最近オーリアッドセッションバンドと一緒に歌うことが多かったが、今日はソロで。「旅人の木」「千両梨の実」「人生の海の嵐に」。久々にソロの「千両梨の実」を聞いて感じたことは、バンド、ソロ、それぞれによさがあるが、ソロのよさは、言葉がストレートに伝わること。



イケヤ・カズヒトさん。Saturday Morning, My Sweet Opheria、「海の記念日」の3曲。全体的に爽やかな印象。2曲目は数年前に亡くなったお父さんのことを意識して書いた歌。すべての歌を最初から英語で書いてしまうらしい。CDに入っている彼の Hide and Seek は、英語で書いたものを、あとから誰かが日本語訳したとのこと。Beagle Hat はヴァーチャルなバンドで実際に人前で歌うことがないので、これからはソロでできるだけ人前で歌いたいとのこと。



次にぼくが久々に「フィールド・オブ・ドリームズ」。1曲で3曲分はある。ぼくの歌の中でも one of the longest のこの歌を歌ったのは、ダニエル・ジリッグと一緒に入ってきた彼の友人(アラン・ミランダ)がカナダ出身とのことだったので。それに池谷さんがお父さんの死についての歌を歌ったので。映画 Field of Dreams のもとになった小説 Shoeless Joe はカナダ人の作家 W.P. Kinsella の作品。



ダニエル。Souvenir, Your Face, Smile の3曲。3曲目は一週間前に書いたという新曲。なかなかいい。ファーストヴァース、朝起きてふくれた顔の女性に言う、Smile。セカンドヴァース、仲間はずれにされて泣いて家に帰った小さな息子におかあさんが言う、Smile。確かにダニエルの笑顔は素敵である。周りの人たちを元気にしてくれる。



ここで前半終了。5分休憩。向山さん。「ぼくは戦いたくない」「フラフラ」「Teenage Boogi」。バンドで演奏したらいいだろうと思う曲が多い。赤羽さん、「薔薇はあこがれ」「鹿のように」「森の小道」。一曲目久しぶりに聞いた。とてもいい歌。次に登場は、木曜日の歌声喫茶でベースを弾いた丸山俊治さん。今晩はそのとき忘れていった椅子をとりにきたのだが、他の演奏者の演奏を聞いて、演奏したくなったといい、ピアノでジャズのメドレー。「サマータイム」など。見事な演奏。是非またきてほしいもの。オーリアッドセッションバンドにウッドベースが入ったら面白い。しかし、ステージのスペースが問題か。



池谷さん。1曲目は、40男が企業の研修で涙を流す歌。タイトルはなんだったか。そのあと、Blue Rain を含む2曲。前半よりも雰囲気になれたのか、のびのびと歌っていたのが印象的。やはり音楽は virtual よりも real がいいようだ。そのあと、友人の結婚式にいって来たという大月高志さん、「カノン」の演奏。最後にダニエル。大月さんと池谷さんがサポートで入る。Everybody Needs Somebody to Love, Get Back, Hey Jude。



その後しばし歓談。現在翻訳中のところに Gram Parsons was a trust-fund kid. というのがある。trust-fun kid という表現は聞いたことがない。ダニエルとアランに尋ねると、アランがすかさず、遺産相続が約束されていて、ある年齢になるとお金が入ってくる人のことだ、と説明してくれた。

グラム・パーソンズは祖父の遺産がたくさん入ったが、キース・リチャードとつきあい、ドラッグにお金を使い、最終的にはモルヒネとテキーラをミックスしたものを大量に摂取して死んでしまう。享年26歳。彼は hell-bent genius だったという表現も出てくるが、まさに彼の生き方は hell-bent だった。それにしても26歳は若すぎる。



August 25, Friday 2006

日中はまだ暑いが、さすがに夜になると涼しくなってきた。耳を澄ませば、2階のぼくの部屋まで虫の音が聞こえてくる。

終日翻訳。(昼過ぎスイミングへ、というよりはマッサージ機にかかりに。)難しいところになると、ひとつの文章に何時間もかかってしまう。ネイティヴ・スピーカーの友人にメールで尋ねると、"The words do not make a great deal of sense in English when interpreted literally." というような返事が届く。そこを何とか訳さなければいけないのが辛いところ。でも何時間も考えていていい訳が思いつくときは格別な喜びがある。ラフの訳がもう少しで終了。最終的には原稿用紙にして100枚を超えるだろう。

今晩は『瓶の中の球体』のディスク1を聞く。I Shall Be Released と With God on Our Side を歌っている人の声が魅力的だった。チェックするとオクノ修さんだった。

閉店間際、「何もない青空」の練習。



August 24, Thursday 2006

歌声喫茶の日。今晩は演奏者の数が半端ではなかった。辰野、岡谷、箕輪、松本から、歌声喫茶を指導している方々が集まった―アコーディオン2人、ギター2人、ピアノ1人、ウッドベース1人、計6人。お客さんを含めて30人ほど。懐かしい歌の数々。ぼくは休憩時間まで。コーヒーを出したあと、2階の英語教室へ。今日は30分遅れ。教室が終わり階下におりてくると歌声喫茶は終っていた。

遅くなってドクターT。今日は珍しくお酒を飲まず、ライムのシークワサー割り。ルイ・アームストロングの Down by the  Riverside を聞いてドクターが歌い出した。そこでひがしの君が歌うこの歌をかけ、そのあとぼくがカウンターの中で何曲か歌い、聞いてもらう。「何もない青空」。ドクターいわく「これはいい歌だ」。そのあと、「果樹園の道」「夕方のおかあさん」「花語らず」。最後に「みかんの花咲く丘」「アイリーン、グッドナイト」をドクターと一緒に歌う。

閉店間際、お客さんがいてもいなくてもカウンターの中で歌って終るというのもいいかもしれない。ミニ歌声喫茶。


August 23, Wednesday 2006

連日の翻訳の疲れか、今朝は起きたときから首筋から肩にかけてぱんぱんにはっている。首がまわらない。昼過ぎスイミングへ。いつもは夕方いって急いで泳いで急いで出てくるのだが、今日はゆっくりしていたせいか、スタジオにマッサージ機があるという張り紙に目がついた。泳いだあとスタジオへ行くと、凄いマッサージ器が置いてあった。全身をもみほぐしてくれる。1回15分を2回もしてしまった。半年前に導入されたとのことだったが、知らなかった。ほんとうに今日のぼくには、It was what I needed.

土曜日以来のオーリアッド。遅くになって明日の歌声喫茶のプログラムが届いた。連日の猛暑で秋はまだずっと先のように思われるのだが、暦の上ではすでに秋。曲目の中には秋をテーマにしたものがいくつか入っていた。

齋藤皓太さんの「何もない青空」を聞く。いい歌である。ぼくが歌っているヴァージョンは齋藤さんの歌詞を変えているわけではないが、繰り返しを多くして少し長くなっていることに気づく。一番は歌詞を見ないでも歌えるようになった。



August 21, Monday 2006

今日も暑かった。ただ夕方雨がたくさん降り、夜はけっこう涼しくなった。

高校野球の決勝再試合を見ることもなく、
終日翻訳。ロイ・オービソンの初期の3部作はとりあえず、ぼくの手から離れた。今晩遅くニュースを見ていたらCMソングとして、♪ オンリー・ザ・ロンリー♪と歌う声が聞こえてきて驚いた。ロイではなく、女性の声だったような。

土曜日に引き続き「何もない青空」を、翻訳の合間に、時々歌っている。ほんとうにいい歌である。

野球は早実が勝ったようだ。両者とも好チーム。どちらが勝ってもおかしくなかった。心配なのは、酷暑の中で連投した投手たちの健康。

「カムサハムニダ、イ・スヒョン」が英語教材になるかもしれない。今日某出版社より連絡があった。



August 19, Saturday 2006

辰野キリスト教会での「感謝の贈り物コンサート」。副牧師の長谷川ひさいさんの挨拶のあと、第一部開始。まず教会青年会のコーラスグループ「オリーブ」の「愛をもって生きていこう」「あなたのみ言葉は」。続いて河合愛さんのピアノ演奏、「ノクターン 作品9-2」。続いて、教会員有志&太田裕士さんのバンドで「君は愛されるため」「大切な人へ」。前者は韓国の賛美歌らしい。美しいメロディ。

ここで大月高志さんのピアノソロ、「主よ、人の望みの喜びを」。第一部の最後は赤羽真理さん、「旅人の木」「千両梨の実」。演奏はオーリアッドセッションバンド。ピアノ、大月高志;サックス、太田裕士;ギター、遠藤淳一郎。




5分休憩後第二部。遠藤さん、ディランのファーストアルバムから、In My Time of Dyin'―「俺が死んでも泣かないでほしい、イエスが俺の死の床を用意してくれるから」。ふあさん、「島」「うた」「ドシンとブカンとドボン」。つづいてぼくが「夕方のおかあさん」「門」「千の風」。



続いて太田さん。「虹の中へ」「天の河原で」「宇宙のうた」。1曲目はシンセサイザー弾き語り。2曲目はシンセサーザーに録音した音にサックスを合わせるという試み。続いて、大月高志さん。先ず「カノン」と Merry Christmas, Mr. Lawrence を太田さんのサックスとともに。最後に、名曲「誕生」。先週も感じたが、声がよかった。今夜はタバコはもちろん、お酒も控えていたようだ。(ピアノの位置の関係で大月さんの写真が撮れなかった。)

 

最後に教会有志バンドが「驚くばかりの (Amazing Grace)」を歌い、この歌の作詞者ジョン・ニュートンについての副牧師さんのナレーションが入り、最後全員で大合唱。これで「感謝の贈り物コンサート」終了。このようなコンサートが開かれ、そこに呼ばれて歌わせていただくというのは、まさに「驚くばかりの恵みなりき」である。長谷川牧師さん、赤羽真理さんをはじめ、教会関係者のみなさんに感謝。

                    ■

オーリアッドを8時半に開ける予定が、15分遅れてしまった。8時半に来たが閉まっていたので、一旦帰り、出直してくれた人もいたようだ。

チャーチコンサートの第二部の延長のような飛び入りライブ。トップバッターは遠藤さん。My Back Pages, Forever Young, One More Cup of Coffee。遠藤さんの延びのある深い高音で、 I'm yonger than that now の最後のnow を「ナ-ア-ア-ウ〜」と引き伸ばして歌うところがいい。最後に、ぼくのリクエストで大月さんと太田さんに入ってもらい Hotel California。東京から帰省中のFさんに聞いてもらいたかったので。




続いてふあさん。「侮辱したのに気がつかない」「9月」「はたはたと」の3曲。3曲目は初めて聞く曲。久しぶりに聞くふあさんは少しスリムになって、歌い方も淡々としていた。ますますふあ節に磨きがかかってきたようだ。

 

長島功さん。彼の定番「最後の手紙」を歌う。延びのある安定した歌い方。21年前オーリアッドがオープンしたときから彼を知っているFさんの大きな拍手。2曲目を歌う前に、今新居を購入中で忙しいという話をした。そこで「転宅」を歌うかと思ったら、「無縁坂」だった。



次にぼくが「果樹園の道」「次郎」「千の風」。最初の2曲は、太田さんと、3曲目に大月さんにも入ってもらう。「次郎」は久々に歌った。ギターを弾き始めてもサックスが鳴ってこない。太田さんも久しぶりで忘れてしまったかと思ったら、「拍子が違う」とのこと。4拍子の曲なのに3拍子で始めていた。最近よくこういうことがある。嗚呼。



最後に大月さんに、今晩教会で演奏した「主よ、人の望みの喜びを(カンタータ147番)」を弾いてもらう。太田さんがサックスで入る。この曲名はぼくの「アルー」という歌の中に登場する。

  ぼくはアルーと叫んだだけで
  なすすべもなく立ち尽くしていた
  カンタータ147番が
  部屋中に静かに流れていた

「アルー」を書いている最中、どうしてもバッハの作品のタイトルが必要だった。今は亡き根橋唱二さんに電話したら、いくつか教えてくれた。その中の「主よ、人の望みの喜びを」を選んだ。この曲を聞くと、根橋さんを思い出す。




ここでライブ終了。みなさん疲れていたのに、快く演奏してくれたことに感謝。すでに11時近かったが、その後いくつかのグループに分かれて、しばし歓談。

ぼくは、Fさんのすわっているテーブルで、今日教会へ行く前に歌詞カードを探しているときに出てきた斉藤皓太さんの「何もない青空」を練習。ほんとうに久しぶりなので忘れていたところもあったが、少し歌ったら思い出した。今夜この歌をあらためて歌って感じたことは、この歌がなかったら「千の風」は今ある形では存在しなかったということ。長島さんも寄ってきて、しばし斉藤さんの話しになる。またこれから「何もない青空」を歌わせてもらおう。

しばらくして、遠藤さんが、1曲歌いたいと言って、ステージへ。聞いたことのない歌。もちろん英語の歌である。遠藤さんが日本語で歌うのを聞いたことがない。いい歌だ。Walk on to the river とか Walk on to the sea というようなコーラスが聞こえてくる。歌い終わったあと、誰の何という歌か聞くと、自作の歌だという。バーズかバンドかCCRの歌だといわれても納得してしまいそうな歌。

そのあと、太田さんを促して「ドレッソング」を歌ってもらうことに。そうしたら、まず新曲を歌いたいという。新曲ラッシュである。それはただ「ありがとう」を繰り返すだけの歌。彼は言う、「<ありがとう>には力があり、その波動が歌う者、聞く者にいい影響を与える」。

五日市剛さんの本を読んだかと聞くと読んでないという。でも彼は斉藤一人さんには詳しく、彼の11番目の弟子の永松茂久さんは予備校時代の友だちで、先日電話で話したという。永松さんは『斉藤一人「もっと近くで笑顔が見たい」』(ゴマブックス)の著者。いろんなところでいろんなつながりがあって面白い。「ありがとうのうた」は、今日のチャーチコンサート」のテーマ「感謝の贈り物」そのもの。

長い暑い一日だったが、いい一日だった。


August 18, Friday 2006

終日翻訳。

今朝起きてワードのファイルを開けたら、昨夜訳した部分が見当たらない。寝ぼけて削除したのか、ファイルした場所が間違えていたのか。探したが出てこない。原稿用紙にして4、5枚分が不意になってしまった。結局、訳しなおすことに。しかし、危機意識をもってやったせいか、集中できた。おかげで、失った部分を訳しなおしたばかりか、かなり前に進んだ。

今日は大幅に遅れて、9時前にオーリアッドに入る。家で訳しているときは数行が上手く訳せないところがあって四苦八苦したが、オーリアッドへ行って、コーヒーを飲みながら考えていたら、いい訳が浮かんだ。脳を休め、場所を変えることも必要なようだ。

明日は6時から、辰野キリスト教会でコンサート。オーリアッドの開店は8時半から。



August 17, Thursday 2006

久しぶりのオーリアッド。今晩は英語教室はお休み。

The Very Best of the Byrds を聞く。全24曲入り。やはり、ディランのカバーが光っている。

  Mr. Tambourine Man
  All I Really Want To Do
  It's All Over Now, Baby Blue
  You Ain't Goin' Nowhere
  Chimes of Freedom
  Times, They Are A-Changin'
  My Back Pages
  This Wheel's On Fire

と、全24曲中、実に8曲がディランである。この中でもぼくが好きなのは My Back Pages だ。Mr. Tambourine Man こそ彼らを世に知らしめた作品だが、いかんせん、オリジナルの歌詞をあまりにもはしょりすぎているし、歌い方もディランのオリジナルと比べて間延びした感じで、もうひとつ好きになれない。

ディラン以外のカバーでは Turn! Turn! Turn! がいい。The Very Best of the BYRDS (MHCP 1130)、8月23日発売。ぼくのこのアルバムへの貢献はジョニー・ローガンのライナー訳。

遅くになって「流転のうた」の練習。オリジナルの3拍子で歌うのがいいかもしれない。

11時過ぎ閉店。外に出ると、道路が濡れている。雨が降ったみたいだ。


August 16, Wednesday 2006

朝のうちに盆棚を片付け、お墓参り。その後翻訳。ロイ・オービソン。午後4時過ぎ、家人から、区民バレーボール大会のメンバーが足りないので出るようにとの電話。急いで「でんで原」へ。7,8組の試合はもう2セット目の終わりのほう。ぼくが入っても戦力にならず、7,8組決勝進出できず。



今年は大雨のために7月22日に予定されていた区のほたる祭りが延期され、今日はバレーボール大会のあと、納涼祭、子供会の「どんぶや」、それに、ほたる祭りの行事である花火大会が行われた。



人口200名ほどの小さな村。老いも若きもかなりの人たちが参加した。下の写真(右)は幼いころよく一緒に遊んだ修ちゃんと。



8時過ぎ家に戻る。お酒を飲んだので今晩はもう翻訳を続けるのは無理。早目に寝ることに。仕事は中断されたが、参加してよかった。明日からまたがんばろう。



August 15, Tuesday 2006

静かなお盆。13日の朝、盆棚をつくり、飾りつける。ぼくの役割はススキの葉を編んで敷物をつくるだけだったが。

昨日今日と終日翻訳。かなり進んだ。ロイ・オービソンの歌はそれほど長くないし、難解ではないので、訳者としてはありがたい。しかし、歌詞がついていないので、インターネットで検索し、音源を聞いてチェックしなければいけない。それに時間がかかる。

70年代の中ごろ、スプリングスティーンのアルバム Born to Run を聞いたとき、1曲目の「サンダーロード」に、

  ラジオから聞こえてくる
  ロイ・オービソンが歌う孤独な者たちへの歌

というフレーズがあった。(ぼくがこの歌の入ったアルバムの対訳を依頼されたのは90年代になってから。)また、70年代後半、J.D.サウザーの You're Only Lonely というアルバムを訳したことがある。そのいずれのときも、これらの歌がロイ・オービソンの Only the Lonely という歌に基づいていることを知らなかった。というよりもロイ・オービソンについて、何も知らなかった。

彼の存在をはっきり知ったのは、1988年、彼がディラン、ハリソン、トム・ペティ等と一緒にCDを出したときである。このアルバムのリリース後しばらくして彼は亡くなった。

今回、スプリングスティーンとサウザーの名曲に影響を与えた ロイ・オービソンの Only the Lonely を、そして彼の他の歌を訳す依頼を受け、彼について調べてみた。そして、ロイ・オービソンが多くの人に愛された偉大なミュージシャンであることを知った。

加藤紘一さんの自宅が放火され全焼したというニュースには心が痛む。


August 12, Saturday 2006

昼ごろから雷鳴轟き、雨になる。一時はかなり激しく降ったが、2時過ぎには陽が射し始めた。6時開店。しばらくして藤森和弘さん。彼の住む赤羽地区では小指の先ほどの雹が降ったとか。続いて、ボブ鈴木。ジミー矢島が清里で始めたそば処「からまつ亭」のパンフレットをもってきてくれた。「わかりづらい所ですよ」とのこと。明日にも行きたいが、ちょっと身動きがとれない。さらにダニエルが奥さんと一緒に。彼らは3日間、白馬へ行ってきたとのこと。

まず前座でぼくが「流転のうた」。3拍子の歌を4拍子で歌うように改造中。まだときどき戸惑う。「テネシー・ワルツ」を歌っているところへ太田裕士さん。早速サックスで入ってもらう。最後に「千の風」。


 

藤森さん。今日は入ってきたときからいつもの雰囲気と違っていた。帽子を含め、すべて黒。取り出したギターも黒。Martin の Johnny Cash model。藤森さんは最近、いろんな人たちに声をかけて、一緒に演奏するのを楽しんでいる。1曲目「人生に勇気を」、ボブ鈴木がハーモニカで入る。2、3曲目はソロで「わかってください」と「住みなれたこの町で」。



ボブ鈴木、久々登場。先月の大雨の被害は諏訪湖周辺のいたるところに及んだが、彼のところは奇跡的に免れたとのこと。大雨の最中、東京で開かれたブルーズ・フェスティヴァルに行き、オーティス・クレイのプレイに感涙したらしい。「ウエイト」「ドック・オブ・ザ・ベイ」、そして「機関車」。ボブ鈴木節健在。



ダニエル。先ず、軽快な Walk Right In から。客席からボブのカズーが聞こえてくる。続いて、オリジナル曲を2曲。I Just Wanna Know と Time Is My Master。



太田さん。「虹の中へ」「宇宙の歌」、そして新曲。新曲のタイトルは「光」から始まったがよく聞きとれなかった。最後は「虹の中へ」のフレーズに戻る。3曲というよりは、3つのパートからなる組曲のよう。最後に「ドレッソング」。



大月高志さん。久しぶりに「香月!」の名曲「誕生」を歌う。大月さんの声がクリアーに、そしてソフトになっている。今晩彼はタバコを吸わなかった。そのせいだろうか。1969年『ナッシュヴィル・スカイライン』がリリースされたとき誰もが驚いた。あのディランのしゃがれ声が澄んでいた。「あなたの声がいつもと違うのですが」というインタヴュアーの質問に、「タバコをやめたから」と彼が答えていたのを思い出す。もちろん、これはディラン一流のはぐらかしではあったが。



太田さんにステージに上ってもらい、大月さんと二人で「カノン」と Merry Christmas, Mr. Lawrence。今晩は後者が特別素晴らしく思われた。二人の高い音楽的能力のおかげもあって、この曲の作者の才能が今夜初めて理解できたような気がした。



前半最後は、久々登場の DRB の田中創さんと山岸洋史さん。春日さんはお休み。Drown in My Own Tears, Long Black Veil, Stormy Monday の3曲。2曲目は、ボブの「ウエイト」を受けて、ザ・バンドの同じアルバムからとのことだったが、ジョニー・キャッシュが At Folsom Prison でも歌っていたことを思い出した。この歌の拙訳は



5分休憩後、後半。まず藤森さん。御巣鷹山で日航機が墜落したのが、21年前の今日とのことで、オーリアッド・セッションバンド(H. Tanaka on guitar, H. Ota on sax, T. Otsuki on piano)をバックに、1曲目「上を向いて歩こう」。2曲目「Close Your Eyes」。見事な演奏。初期オーリアッドが開店したのが同じ年の8月1日。あれから21年経ったことになる。続いて、ボブが 「T-ボーン・シャッフル」と「バイバイ・ベイビー」。いつもの楽しい演奏。



次に赤羽真理さん。「旅人の木」と「千両梨の実」。後者はいつ聞いてもいいが、今夜は特にタイトで説得力のある演奏。初めて合わせる田中さんのギターもいい。続いてダニエル、ブルーズを1曲、そして I Shall Be Released。



DRBの田中さん。このときすでに11時近くになっていた。「最後に一曲お願いします」に対して彼が選んだ曲は Forever Young。いつ聞いても、彼の声といい歌い方といい、まだ20代の若者が歌っているとは思えない。実に味がある。



先週に続いて今夜もオーリアッド・セッション・バンドの演奏で盛り上がった。その後、しばし歓談。最終的に店を出たのは12時近くになっていた。

来週8月19日(土)は辰野キリスト教会での「チャーチコンサート:感謝の贈り物」のため、臨時休業の予定でしたが、何人かからの要望もあり、午後8時半開店ということになりました。おそらく、チャーチコンサートの後半というような「飛び入りライブ」になるだろうと思います。



August 11, Friday 2006

午後松本へ。今日が、学生の成績を提出する最終日。久しぶりにキャンパスに入ると、蝉時雨。先日、宮木に住んでいる方が今村のわが家へきたときに、「蝉の鳴き声がしますね。宮木ではあまり聞こえません」と言ったのを思い出した。

6時、オーリアッドへ。明るいうちにオーリアッドのまわりの草をビーバーで刈る。

第3木曜日、8月24日の歌声喫茶についての打ち合わせ。今度はピアノが加わるかもしれないとのこと。

11時過ぎ、「流転のうた」を練習してから家に帰る。



August 10, Thursday 2006

午後、電話で『バイオグラフ』のブックレットの最終校正をすませる。20数年前のぼくの訳が稚拙だったために、一苦労した。大変だったが、修正する機会が与えられてよかった。少しは読みやすくなったと思う。

遅くなって赤羽真理さん。バイクでやってくる。仕事の帰りとのこと。右手に包帯をしているので、どうしたのかと聞くと、蜂に刺されたという。火曜日の夕方、庭のツツジの木のまわりの草を抜いているときに、蜂の巣に触ったらしい。右手の甲だけでなく、首の後ろも刺されたとのこと。すぐ診療所で診てもらったようで、大事にいたらなくてよかった。

赤羽さんは、コーヒーを飲みながら「この前の飛び入りライブは凄かったですね。演奏している人たちも聞いている人たちも気持ちが本当にひとつになっていました」という。その日のオーリアッド・ダイアリーを読んだのかと思ったら、読んでいないという。ということは、赤羽さんもぼくと同じように感じたのだ。まさに It was a magical mystery tour.


August 9, Wednesday 2006 
残暑お見舞い申し上げます。

昨日は立秋だった。連日の猛暑で実感がわかない。今朝起きて外を見ると、晴れ上がったきれいな空。台風がくるというので、昨夜遅く庭のテーブルや椅子を片付けたのに、徒労だった。徒労に終ってよかった。大雨災害のあとだけに心配だった。

6時過ぎオーリアッドへ。長島さんと北原さんがカウンターに。今日は、彼らの共通の友人が亡くなってから2度目の命日、つまり三回忌。聞くところによれば亡くなった友人も、歌いはしなかったが、オーリアッドには2度きたことがあるとのこと。

遅くなって、それぞれ、彼の思い出を語ったあと、北原さんがギターで「カノン」、長島さんが彼のために書いた「最後の手紙」。ぼくも促され、「流転のうた」を歌う。

  青白い稲妻とともに時間は破壊され
  肺病やみの咳のような音は四方にこだまする
  ただ手の上には限りない宇宙の暗闇と
  惨めにも砕かれた私の青春がある

本来3拍子の歌だが、最近ハーモニカを入れて、4拍子で歌う練習をしている。

11時過ぎ、家にもどり、車から降りると、雲一つない南の空に見事な満月。久しぶりに月を見た。コオロギがしきりに鳴いている。秋が始まっている。



August 8, Tuesday 2006

近づいている台風の影響で曇天。おかげで少し暑さが和らいだ。それでも暑い。

ディランの『バイオグラフ』のブックレットの初校が送られてきた。昔の訳を修正したものなのだが、かなり読みやすくなっている。しかし、まださらに修正を加える必要がありそう。会話体の訳が難しい。『ライ麦畑でつかまえて』の旧訳が読みづらかったのは、ホールデンの話し言葉が極めて不自然だったから。ディランの語りをあまりブッキラボウに訳しても、あまり丁寧な言葉に訳しても、しっくりしない。翻訳は何年やっても難しい。

午後、久しぶりにスイミングへ。最近ちょっと体重が増え気味。大雨以後、体重のことを気にしていられなかった。


August 5, Saturday 2006

猛暑。午後、8月19日(土)に辰野キリスト教会で行われる「チャーチコンサート<感謝の贈り物>」のサウンドチェック。礼拝堂の構造ゆえか音が少しこもる。ぼくのトークライブ用の機材をもっていったが、ボーカルのマイクとスピーカーは教会の備え付けのものを使うことに。大月さんと太田さんのピアノとサックスの演奏はマイクを通さないほうよさそうだ。

長谷川和雄牧師夫妻のお話では、京都、大阪など彼らが赴任した教会では、常に地元のミュージシャンたちとのコンサートを開いてきたとのこと。このコンサートには、牧師さんの娘さん二人も参加する。一人が「アメイジング・グレイス」や自作の歌を歌い、もう一人がピアノを弾く。赤羽真理さんがベース、教会員の若者がギター、太田裕士さんがサックスでサポート。なかなかの演奏。歌もいい。

一旦家に戻り、休憩。6時、オーリアッドへ。今夜の飛び入りライブは後半実に感動的だった。

最初ぼくがほとんど無人の客席にむかって「流転のうた」。2曲目「テネシー・ワルツ」を歌っているところへ、太田さん。途中から、サックスで入ってもらう。いい感じだ。「夕方のおかあさん」も一緒に。

続いて藤森和弘さん。今日も 前半は自作の曲を3曲。「彼の引き出しには昔書いた歌がたくさん入っているはず」という主旨のことを書いた記憶がある。最初の2曲は聞いたことのない歌。「年上のおまえ」(仮題)と「私の心」。それに「片想い」。3曲とも20歳のときの作品とのこと。驚くべき早熟さ。



オーリアッド初登場は小林貴徳さん。水野哲男さんにオーリアッドの話を聞いたとか。今日は様子を見にきたとのことだったが、お願いして歌ってもらうことに。「ゆず」のファンとのことだが、歌詞がないので、急遽、藤森さんの歌集を借りて「二人歩き」と Hold Your Last Chance。是非また歌いにきてほしいもの。



太田裕士さん。「虹の中へ」「宇宙の歌」、そしてご存知「ドレッソング」。「宇宙の歌」はまだ未完成とのことだが、最初聞いたときと比べると完成したと言っていい。彼のサックスの実力は誰もが認めるところだが、歌もいい。す〜と心に入ってくる。



赤羽真理さん。「放浪者の子守唄」「人生の嵐に」「千両梨の実」。3曲目は、遠藤さんがまだ到着せず、大月高志さんのピアノ伴奏のみ。赤羽さんは「人生の嵐に」を歌う前に、この歌の作詞者について語った。「アメイジング・グレイス」の作者ジョン・ニュートンにきわめて似ていると思った。同じ人物だろうか。後で聞こうと思っていて、忘れてしまった。



次に、大月さんと太田さんのピアノとサックスのセッション。「カノン」と Merry Christmas, Mr. Lawrence の2曲。素晴らしい演奏。「素晴らしい」という形容詞は使い古された言葉だが、その真の意味において。



二人の演奏を聞いて、ダニエル・ジリッグさん、胸に右手をあてて「スバラシカッタです。キモチよくなりました」といいながら登場。Walk Right In, Don't Think Twice It's All Rightの2曲をソロで。3曲目 One More Cup of Coffee を守屋武志さんと。



久々登場、長島功さん。「無縁坂」、2年前に亡くなった親友のために書いた「最後の手紙」。その人の命日が近々くるとのこと。長島さんが彼の死を知り、目に涙をためてオーリアッドに入ってきた夜のことを覚えている。



仕事の関係で遅れてきた遠藤淳一郎さん。おそらく即興の、長めのギターインストラメンタル。ここでステージを下りようとするので、Hotel California をお願いする。そして大月さん、太田さん、それに春日淳也さんにサポートをお願いする。見事な演奏。拍手喝采。ここから今夜のハイライト、マジカル・ミステリー・ツアーの始まり。

Hotel California のあと、同じセッションバンドをバックに藤森さん、Close Your Eyes と「住みなれたこの町で」。2曲目は藤森さんのオリジナル曲を聞きたいという長島さんのために。次に赤羽さん、セッションバンドに遠藤さんのギターが加わって「千両梨の実」。最後はダニエル。Highheel Sneakers, I Shall Be Released の2曲。 素晴らしい演奏の数々。いずれの曲にも、期せずして、喚声と拍手喝采がわきおこる。





こういう晩はそうあるものではない。この雰囲気を出そうと同じことをやろうとしても同じ結果を得ることは難しい。それはまさにmagical で mysterious。


昔、京都に住んでいたころ、学生と留学生、総勢30人ぐらいを連れて、飛騨の禅僧、原田道一さんや岡崎大愚さんの力を借りて、野麦峠のお助け小屋に泊まったことがある。夜、疲れて眠ってしまった者たちを除いて、みんなで近くの丘に行き、歌った。留学生は大阪外大の留学生で、いろんな国の人たちが10人ほどいた。日本人も外国人もみんなが知っている歌はビートルズだった。肩を組み次から次へとビートルズが飛び出した。誰かが歌いだすと、みながそれに続いた。言葉を知らない者は、ハミングで。頭上には大きな月。そのときの高揚した気分を再現しようと、その後何度か試みたが、すべて in vain。

今晩はなぜか、30年近くも前の野麦峠の夜を思い出した。



August 4, Friday 2006

今年もっとも暑い日。日中は34度を超え、オーリアッドから戻った夜11時過ぎでも、22度あった。昼間、2階の部屋で仕事をしていたが、仕事にならない。クーラーのあるダイニングへ。

今日から8月末締め切りの3枚のアルバムの訳を始めた。ロイ・オービソンの初期の3枚。歌詞がついていないので、歌詞の確定から始めなければいけない。最初にとりかかった Lonely And Blue の歌詞はボーナストラックを含めてすべてインターネットで手に入れることができた。あとは微調整をすればいい。

微調整のため、歌詞を見ながら音源を聞く。聞けば聞くほどロイ・オービソンの失恋ソングが好きになる。5曲目、どこかで聞いた歌だと思ったら I Can't Stop Loving You だった。1963年、サンタローザに住んでいたとき、よくラジオから流れてきた。レイ・チャールズも歌っている。どっちのヴァージョンだったかはわからない。

ライナーを含み全48曲。あと3週間。バーズのボックスセットの長編ライナーの訳も今月末締め切り。がんばらなければ。

田中(誠一)君が京都の帰りだといって、ケイタイマンガ配信の技術者の高橋さんと立ち寄ってくれた。たまたま赤羽さんがいて、ミニライブに。高橋さんはテナーサックスを吹くとのことだが、楽器をもっていなかった。次回に聞かせてもらうことに。

マンダラ2の中野さんから電話。12月のスケジュールを早く決めないといい日がなくなるとのこと。中野さんから電話をいただけるのはありがたい。土曜日はすでに満杯。22日(金)があいているとのことで、その日にお願いする。第13回目の東京での年末ライブ。



August 3, Thursday 2006

終日校正。ずっと昔、20年以上も前に訳したボックスセットのブックレットの校正である。ライナーノートと曲目解説だけでかなりの量。大雨の被害、採点等あり、作業が進まなかった。今朝から作業を継続し、夕方終る。電話で校正をすませる。電話だけで3時間。

昔は原稿用紙に訳を書き、郵送したら、ぼくのサイドの作業完了。校正する時間的余裕はなかった。だからぼくの悪筆による単純な読み間違えがあったり、訳そのものが稚拙で、まわりくどかったり、修正しなければいけないところがたくさんあった。今度再リリースされるにあたって訳しなおす機会が与えられたことに感謝。

英語教室は今晩はお休み。9時近くオーリアッドへ行くと、遠藤夫妻に赤羽さん。遠藤夫妻は休暇中に鳥取へ行ってきたとのこと。往復1600キロ運転したとのこと。凄い!

ニール・ヤングの Decade の disc one を聞く。懐かしい歌声。



August 2, Wednesday 2006

今日も終日採点。ほとほと疲れた。もう少し。

蒸し暑い一日。夕方オーリアッドへ。ジュディ・コリンズの 5th Album を久々に聞く。このアルバムは60年代後半、UCSBのミュージック・リスニング・ラウンジで働いていたときによく聞いたアルバム。Pack Up Your Sorrows, Thirsty Boots, Daddy You've Been on My Mind, Early Morning Rain, Carry It On  など懐かしい歌がいっぱい。

それにハンク・ウイリアムズのアルバム I Saw the Light を聞く。ハンクの歌声がなぜか大工さんの声を思い出させた。


August 1, Tuesday 2006

うわっ!8月だ。

今日は一日、採点と成績づけ。そのつどやっておけば何ていうこともないのに、ためてしまうので、大変な仕事になってしまう。でもこれで何十年もやってきた。もう矯正したくてもできないだろう。

合間に翻訳。スイミングに行く余裕がなかった。

長野県以外にお住まいの方はあまり関心がないかもしれないが、来週の日曜日8月6日は知事選である。過去二回の知事選に比べると盛り上がりにかける。田中氏には一頃の勢いはない。対立候補の村井氏は、自ら意欲的に立候補したというよりは、土壇場で神輿に乗せられた感がある。自ら「権限のない知事」になると宣言していることが何よりそのことを示している。

盛り上がりには欠けるが、選挙の構図は過去二回とまったく同じ。村井氏を推す人たちの顔ぶれを見ればそれがわかる。

ぼくの立場は過去二回と変わらない。大芝高原の美しい赤松の林のなかに、宇宙船が舞い降りたような建物が作られなくてよかった。おそらくその建物は南箕輪村にとってはお荷物になっていただろう。



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