OREAD Diary  November 1-30, 2012

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Friday November 30, 2012

11月最後の日。大忙し。午後3時、みのわイルミネーション・フェスタ主催者の金澤さんのお店へ。そこから金澤さんの車の後について松島公民館へ。立派の公民館。12月9日(日)の「いるみ寄席」の会場の下見。PAシステムのチェック。いいPAシステムが入っているが、講演用とのことで、当日はやはり自分の機材を持ち込むことに。

金澤さんのお店を出る前に、2階へ案内された。2つの部屋があり、ひとつは広い空間に、アンティークや手作りの家具が置かれ、正面には仏像が安置され、まさに祭壇の「雰囲気。壁にはお父さんの趣味だったという篆刻作品がいくつか飾れている。もうひとつのちょっと狭い部屋には、LPレコードやCDが壁にぎっしり。この部屋に入って否応なしに目に入ってきたのは。スモークがかかったような大きなヌード写真。「誰だかわかりますか」と聞かれたが、分からない。外国人のような日本人のような。「鰐淵晴子です」。思い出した。一頃、彼女のヌード写真集が話題になったことがあった。写真家はタッド若松。http://www.flotsambooks.com/SHOP/PH00149.html

金澤さんと話しているところへ奥さんがやってくる。奥さんはオカリナを吹くとのことで、友だちと三人でオーリアッドで演奏したことがあるとのこと。いつのことだか思い出せないが、是非また演奏しにきてほしいもの。『追憶の60年代カリフォルニア』を、金澤さんが読み終わったあと、奥さんも読んだとのこと。この本に出てくる歌の知らないものは YouTube で検索して聞いているとのこと。

それはすごくいいアイディア。この本を書いたことには YouTube はなかった。時間ができたら、この本の目次に出てくる歌のYouTube 集を作ってみたいもの。

その後、伊那へ用事に出かけ、直接オーリアッドへ。途中、イーオンで買い物をしていたら30分ほど遅れそう。家人に電話して先にいって開けてもらうことに。

厨房にいてドアにつけた鈴が鳴ったような気がしたので、出てみると、堀越芳江さんが頭をマフラーでおおって立っていた。柴山全慶老師が書かれた色紙をもってきたくださった。以前、彼女が通っている禅寺の老師からいただいたとお聞きしたことがある。そんな貴重なものはいただけないとお断りしたが、最終的にはお言葉に甘えることに。辰年の干支にちなんだ色紙で、龍の絵が右に描かれ、その左に「龍吟峰頂松」という賛が書かれている。調べてみたら、「山の頂の松に龍が吠える」というような意味で、龍が吠えると雲が湧き、上昇気流が起き、運が上向くというような意味らしい。辰年はあと残り1ヶ月、早速オーリアッドに飾らせてもらうことに。

そのあと、原田和夫さん、そして「いるみ寄席」の龍角さんが入ってくる。龍角さんは、10ホールではない大きなハーモニカを4,5本もってきた。それに昔、流しをしていたという箕輪町在住の方に頼んで録音してもらったギターの伴奏に合わせて見事な演奏。1曲、龍角さんのハーモニカとぼくのギターに合わせて、原田さんとぼくと歌ってみる。「アメイジング・グレイス」。いい感じである。


Thursday November 29, 2012

午後2つのクラス。中間試験。これから採点が大変。

4講時が終わり、しばらく控え室で休んで、帰路につく。4時半にはもうかなり暗く、5時になるともう真っ暗だ。山麓線を南に走りながら、対向車のライトがまぶしくて、何度もブレーキをかける。制限速度50キロのところ60キロで走っていても、後ろにピタッとついてくる車もある。急ブレーキをかけたら追突されそう。危ないことこの上ない。もともと運転は好きではないが、歳をとってくると、ますます大変。

7時半、オーリアッドへ。家人と交代。スピーカーからは先週末からずっと Magical Mystery Tour。Your Mother Should Know など、きれいな曲が多い。

後半歌の練習。「流転のうた」「パーティーは終わったよ」など。


Wednesday November 28, 2012

お昼を挟み2つのクラス。中間試験。いずれも50分で終わり、残りの時間は歌と教科書の解説。最初のクラスで Let It Be を歌ったとき、男子と女子の声が見事に調和して、とてもきれいだった。しばし学生だけに歌ってもらって聞きほれた。

ヒアリングのテストをする場合は、CDは頭出しがむずかしい。テープが都合がいい。昨夜、キング牧師の演説のカセットテープを探しているときに、昔のコンサートのテープがいくつか出てきた。今日、往復の車の中、20年前の1992年にオーリアッドで開いたコンサートのテープの後半を聞いた(前半のテープは見あたらない)。そのコンサートは今は亡き根橋唱二さんと田中正幸さん(NTプラニング)が企画してくれたもの。12月14日15日の東京でのライブのためにとても参考になった。

6時から、村の公民館で、森林組合の理事会。会議とそのあと懇親会。懇親会に少し参加してからオーリアッドへ。家人と交代。20年前のテープを聞いたおかげで、今の歌い方との違いに気づいた。昔は今より、淡々と自然に歌っていたようだ。そんな風に歌おうとしばらく練習するが、いかんせん、20年の時間の開きは大きい。思ったように歌えない。もうひとつ気づいたのは、歌と歌の間のトークが今よりも長い。ぼくの場合、歌とトークを切り離すことができないようだ。トークがあって歌が生き、歌があってトークがある。

このテープの最後は、聴衆のみなさんと 一緒に歌った Blowing in the Wind と Goodnight Irene だった。会場が割れんばかりの大合唱。特に Goodnight Irene が凄かった。


Tuesday November 27, 2012

昨日に続き、BSアーカイブの五木寛之の「仏教への旅 韓国編」を見る。今朝は最初から。現在韓国には仏教徒よりクリスチャンのほうが多いと言われているが、この番組を見るともともと仏教国であったことがわかる。山奥に立派な古い寺院が建っている。華厳経について韓国の僧と語るシーンがよかった。五木寛之が幼いころ住んでいたという韓国の町を訪ねるシーンもよかった。明日は「ブータン編」。リアルタイムには見れそうもない。

長い間、迷いながらも、歌い続けてきた。昨日、今日と「仏教への旅」という番組を見て、粛然とした気持ちになった。初心に戻らねばならない。歌い始めたころの情熱を思い出さねばならない。もう一度なぜ歌うか自問しなければならない。

今日は、来月の東京でのコンサートの準備をしながら、そんな思いに駆られた。


Monday November 26, 2012

終日、雨。雪でなくてよかった。

BSアーカイブで五木寛之の「仏教への旅 インド編」を途中から見る。釈迦の臨終にあたっての言葉が何度か繰り返された。その言葉こそぼくを仏教に導いた言葉。All component things are subject to dacay. Work out your salvation with diligence.

5月に伊那で行った講演の要旨を、主催者がまとめて、2週間ほど前に送ってきた。機関誌に掲載するので校正してほしいとのこと。締め切りは今月末とのことで放っておいたが、気がついたらもうすぐ今月末。今朝ようやくとりかかった。修正しはじめたら、あれもこれもと、けっこう時間がかかってしまった。修正というよりも、全面的に書き換えたといったほうがいいかも。

夜、歌の練習。そして中間テストの作成。


Sunday November 25, 2012

とてもいい天気。朝9時から、村の神社の掃除。社殿内部を掃き清め、境内の落ち葉を掃く。午後1時半からの新穀感謝祭の準備。最初は寒かったが、働いているうちに身体がぽかぽか。11時前、作業終了。




午後1時過ぎ、再び神社へ。すぐに新穀感謝祭スタート。神主さんが、五穀豊穣の感謝の祝詞をあげ、区長と神社委員4人がお払いを受け、区長と神社委員長が玉串を捧げ、最後に供物を神殿から下げる。5人が一列に並び、ラグビーの選手がボールを後ろに渡すように、拝礼をしながら供物の載った供物台を手渡しで渡して行く。ぼくは列の最後にいて、恭しく礼をして、「隣の潔さん」から新米、魚、野菜などの載った供物台を受け取り、戸棚に収める。

そのあと直会(なおらい)。神主さんも今日は時間があるとみえ、かなり長時間、直会に参加。四方山話。驚いたことに photosynthesis はどこにアクセントがあるのかという質問。一昨日の Oread Diary を読まれたようだ。フォウトウスィンセスィス の「セ」にアクセントがあると答えたが、今調べてみたら、スィンセスィスの最初の「スィ」に第一アクセントがあった。第二アクセントは フォウトウの「フォ」にある。お詫びして訂正いたします。次の文字をクリックし、出てくるスピーカーのアイコンをクリックすると正しい発音を聞くことができます。 photosynthesis

寒かったので、熱燗のお酒をかなりいただいてしまった。久々に日本酒が美味しいと思った。4時半ごろ、閉会。外はすでにかなり暗くなっていた。

今日は次男の誕生日。朝、メールを打っておいたら返事がきていた。15歳のときに異国へ渡って17年。最初の大学では Computer Science を専攻。卒業後、希望する仕事が見つからず、一念発起、別の大学に入りなおし、看護学を学んだ。今年の9月から Registered Nurse としてクライストチャーチの病院で働いている。9年前に亡くなった母は、彼のことをいつも心配していた。一度は「小さな子供を一人で外国に行かせるなんて酷い親だ」と責められたこともある。彼は今は一児の父。きっと母も安心していることだろう。これからも、身体に気をつけて、がんばってほしい。

遅くに、長男と Skype で話す。この三連休、風邪を引いて寝ていたが、ようやくよくなったとのこと。映像を見る限り元気そう。よかった。


Saturday November 24, 2012

松本から宮島昭徳さんと赤羽正倫さんのビートルズを歌うギターとチェロのユニット、東京から上原信輔さんと磯和良さんのギターとベースのユニットを迎えてのオープンマイク。賑やかな夜になった。

ぼくが「バード・オン・ザ・ワイヤー」と「祈りの歌」を歌ったあと、宮島&赤羽(正)ユニット(aka ジョン・ポール・ジョージ・マーティン・バンド)にお願いする。「Hold On」「I Am the Walrus」「Strawberry Fields Forever」と、ジョンの曲を3曲。声がジョンそっくり、チェロの音色もビートルズ風サウンドで楽しめる。

上原&磯ユニット(aka Four Seasons)、「26番目の秋」と「Country Roads」。上原さん、夏に帰省した際にオーリアッドにきて、オープンマイクを聞き、触発されて、友人の磯さんと練習を始めたとか。人前で歌うのは初めてとのことだが、磯さんの確かなベースのサポートもあり、なかなかのもの。四季それぞれに一度はオーリアッドに歌いにきたいとのことで、Four Seasons と名づけたらしい。。

坂井俊水さん、「君が幸せであるように」と新曲「輝く明日へ」。すごい、新曲がどんどんできている。

上坂昭人さん、今日は一人でやってきて、ギターインストラメンタル。中学のときに覚えたという「カステーラの香り」と、まだタイトルのないオリジナル。赤羽真理さん、「鹿のように」「千両梨の実」。後者は客席からのリクエストに応えて。ここで休憩。スピーカーからは Magical Mystery Tour。 Sgt. Peppers のあとに出て、あまり評価されなかったアルバムだが、今聞きなおしてみれば、実に素晴らしいアルバムである。







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後半トップは長島功さん。上坂さんのギターとハーモニカのサポートで「サークルゲーム」と「ブリキの魔法」。後者はまだまだ進化し続けている。John Paul Geroge Martin Band で再度「I'm the Walrus」「Strawberry Feilds」の2曲。彼らは来週日曜日、松本の The Bright Garden で開かれるビートルズコピーバンド大会 Apple Night に出演しこの2曲を演奏するとのこと。Four Seasons 「あの娘と遠くまで」。上原さんは岡林信康のファン。

田中創さん、1曲目、8月の歌「オーファン・ビリー」。8月に聞いたときよりも、素晴らしく聞こえた。歌いこんだせいか、あるいは少し手直ししたせいか。今月の歌、意表をついて「チェ・ゲバラへの手紙」。彼の「ヴィンセント」の系譜に属する歌。この歌をしっかり理解するには、もう何回か聞く必要がありそう。

坂井さん、「夕陽」と「ワインディング・ロード」。一人の女性への想いか、あるいは複数の女性への想いか。原田和恵さん、とても綺麗なメロディのクリスマスの歌(名前を聞きそびれた)と「はるかな友に」。

最後は恒例の田中さんを中心にした「Sweet Home Chicago」の一大セッション。John Paul Gerge Martin Band の2人が帰ってしまっていなかったのが残念。それでも大いに盛り上がった。


Friday November 23, 2012

朝8時、四日市の小林哲博さんより、午後家にいるかとの電話。「いる」と答えると、午後2時ごろに寄るとのこと。諏訪の親戚に不幸ができたらしい。

そうそう思い出した、小林さんの5歳下の弟の公司さん(北海道東海大学教授)の奥さんは、高校時代の生物の先生、ウシマサこと牛山正雄先生の娘さんだった。午後2時過ぎに到着した小林さんに聞いてみると、やはり亡くなったのは牛山先生の奥様だった。牛山先生は、もうかなり前にお亡くなりになっている。

ぼくは直接牛山先生に教わったことはなかったが、よく覚えている。名物教師だった。入学後の最初の生物の試験に、「光合成」を英語で書けというのが出た。牛山先生のクラスでは教えたようだが、ぼくのクラス(確か先生は長沢先生だった)では、教わらなかった。当然のことながら、答えられなかった。悔しかったので、それ以来光合成の英語は忘れたことがない―
photosynthesis



小林さんは、頭を剃って、入道のような顔をしてやってきた。ぼくと同じ年であるが、いやに元気そう、というよりも精力絶倫そう。毎朝4時に起きて、金剛杖をついて、お経を唱えながら、四日市の山を歩いているとのこと。顔なじみになった狐が毎朝彼がくるのを待っていて、後についてくるとのこと。時には、キジも一緒についてくるとか。五日市剛さんの本の表紙の写真も、そんな山歩きの折り、早朝の日の出を撮ったもの。

午後6時、オーリアッドへ。8時過ぎ、家人が入ってくる。松本からの帰り。今日から3日間、カウンセリング学会研修会で諸富祥彦先生のセミナーを受講することになったとのこと。いくつかの講座があるなか、定員30名の諸富先生のセミナーに入れて幸運だったと喜んでいた。

彼女が家に帰ったあと、歌の練習。「ありがとう、ミスター・コーエン」を歌っているところに長島君。先週土曜日、歌詞の入ったファイルを忘れてなかったかとのこと。一緒に探したが見当たらない。そうそう、今日北條楽器へいったら、先週土曜日のオープンマイクで歌った「雪化粧」の上坂さんに会い、そこで一緒に「ブリキの魔法」を演奏したとのこと。

11時過ぎ、家に戻ったら、家人がフィギュアNHK杯ショートプログラムの映像を見ていた。17歳の高校生、羽生結弦の演技が素晴らしい。素人のぼくが見ても、彼の演技が抜群であることは一目瞭然。史上最高点というのもうなづける。


Thursday November 22, 2012

午後2コマのクラス。来週の中間テストに向けてのリスニング練習をし、同時通訳の訓練方法であるスラッシュ・リーディング、スラッシュ・リスニングの解説。英語を英語として読んだり聞いたりするには、これしかないだろう。
http://www5.plala.or.jp/kikkyan/English/sougou/shadowing/SlaLis.htm

4講時のクラスでは「音楽とは何か」というエッセイを読む。学生には、実際にスラッシュはつけないものの、頭の中でスラッシュをつけながら、冒頭から意味をつかみながら読むよう指示。その後、若干の解説。

「音楽とは何か」。その答えは100人いれば100の異なる答えがあるだろう。このエッセイの最後の結論は、Music is surely the greatest of all medicines. (音楽は確かに、すべての薬の中でもっとも効く薬である)というもの。音楽がとてもいい薬であることは認めるが、そこまで過大評価していいものかという思いが一瞬心をよぎる。

ぼくの歌を音楽と呼んでいいかはわからないが、歌を書くことで、多くの苦しみを乗り越えてきた。しかし、絵を描く、詩を書く、彫刻を彫る、野菜を育てる、家を建てる、などのあらゆる創造的行為ににも同じことが言えるだろう。

オーリアッドがそのような出会いと創造の空間であってほしいと常に思ってきた。

7時過ぎ、オーリアッドへ。家人と交代。まもなくして、先週で終わったLSEC のメンバーの方が娘さんと来てくれた。娘さんも高校時代からお母さんと一緒にやってきて熱心に勉強した。大学はスーザン・ブランツが教えている山梨県の大学だったが、ときどき顔を出してくれた。卒業後、美術館の学芸員をしばらくしたあと、現在は地元で医療関係の事務をしているとのこと。

そのあと、原田和恵さんが、長野市で開かれる Gospel Live Concert のチラシをもってきた。彼女は月に何度か長野まで行き、voice training を受けると同時に、このコンサートの練習をしてきた。

2012 Chrismas
Gospel Live Concert


日時:2012年12月16日(日)開場:13[30 開演: 14:00
会場:長野福音教会(長野市浅川西条 463-4)
入場無料
問合せ:026-295-0168

http://www16.plala.or.jp/n-fukuin/


閉店前、歌の練習。「ありがとう、ミスター・コーエン」。コーエンが2009年9月にテルアビブで開いたコンサートについてヨナット・フリーリンさんが書いた記事をもとにした歌。

時には人生観が覆されるような
体験をすることがあるといいます
でも私にはそんなことは起こりえないと
すべてを諦めて生きてきました

そう生きざるをえなかったのです
果てのない殺し合いを見てきたので
自爆テロ、報復、難民キャンプ
血なまぐさい毎日を生きてきたので

私の名前はヨナット・フリーリン
中東フォックス・ニューズのプロデューサー
果てしなく繰り返される和平交渉
出口のない迷路を行くような

・・・

今また、イスラエルとパレスチナの間で殺し合いが始まっている。もう一度、この歌を手直しして歌いたいと思う。フリーリンさんからは、彼女の記事を歌にしてもいいとの許可を得ている。しかし、歌にして録音して彼女に送るという約束をまだ果たせないでいる。納得できる歌にできたらいいのだが。


Wednesday November 21, 2012

お昼を挟んで2コマのクラス。先週歌詞を解説し、DVDを見た「バード・オン・ザ・ワイヤー」を全員で歌う前、先ずぼくが日本語と英語で歌い、そのあと全員で英語で。Let It Be や The Sound of Silence と比べると、抑揚が少なく、学生にとっては歌いづらそう。

授業終了後、一人の学生が話しにきた。彼は昨年2年生のときぼくのクラスをとり、今年の後期、再び、1年のときに落としたクラスをとりにきた。ジャズのバイオリン奏者で、音楽に夢中になっていて、出席が足りなくなったようだ。

「去年のクラスでもレナード・コーエンの歌を歌いましたよね」と彼が言う。咄嗟のことで思い出せない。「船のない船長とか、赤ちゃんがいないお母さんとか」。そうそう、思い出した。 Heart with No Companion。「あの歌もよかったですが、バード・オン・ザ・ワイヤーもいいですね」。「それに、先週見たDVDで、ミュージシャン全員に演奏を回し、紹介していたのには感動しました」。

帰路、TSURUYAに寄り、買い物。アボカド、柿、くるみ、キムチなど。

オーリアッド。みのわイルミネーションフェスタ主催者の金澤さんが「いるみ寄席・いるみライブ」のことでチラシや新聞に載った広告などをもって来てくれた。ちょうどかかっていたジュディ・コリンズの Both Sides Now を聞いて、「<青春の光と影>だね」。そうだ金澤さんは洋楽に詳しかった。前回きたときは、 Sgt. Peppers の話題で盛り上がった。

ところが二人とも、Both Sides Now を書いたシンガーの名前を思い出せない。よくあること。しばらくして、思い出した。ジョニ・ミッチェル。この歌は60年代後半、サンタバーバラでよく聞いたもの。

ジュディ・コリンズ:
http://www.youtube.com/watch?v=z8jGFu7ys64
ジョニ・ミッチェル:
http://www.youtube.com/watch?v=bcrEqIpi6sg



Tuesday November 20, 2012

昼前、隣町のホームセンターへ買い物に。補聴器の電池。Panasonic の PR41。omron の AK-005という補聴器を左右の耳に入れている。使い始めたころは、補聴器をはずしてもそれほど不自由しなかったが、最近は電池が切れると大変。会話もままならなくなる。電池のほかに、LEDランプ、CD用ケース、猫の餌など。

先週土曜日、オープンマイクのとき、相撲好きのお客さんがやってきた。彼は聾唖者で、彼との会話はもっぱら筆談。そのとき、彼が『四角いジャングル』と『紅の挑戦者』という講談社の漫画文庫を探していると知らされた。amazon で調べたら、ふたつとも中古本であった。今日の午後、そのうちの『四角いジャングル』が届いた。5冊セット。

早速、夕方家人に彼がいるグループホームへ届けてもらった。漫画の表紙を見て彼が満面の笑みを浮かべたとのこと。彼は若いころ漫画家を目指していた。その夢は叶わなかった。精密機械の工場で働きながら、漫画を読むのを楽しみにしていた。しかし10数年前、腰を痛め、退職を余儀なくされた。数年前、グループホームに入所した。外泊許可が出るたび、オーリアッドに顔を出してくれる。届けた漫画が彼の生活にわずかであっても喜びを与えてくれることを望む。

夜、明日の授業の準備。来週の中間試験のための模擬試験をつくる。


Monday November 19, 2012

午前中、家人を手伝って、残っていた大根とネギを抜く。大半はナイロンの袋に入れ、モロに収納。大根10本、ネギ20本ほどは、土を掘って葉の部分を出して畑に埋める。昨年は穴が浅く、大根の上の部分が凍ってしまった。今年はできるだけ深く掘る。大変だった。大変だったが、働いたあとは血圧が下がり、正常値に。

午後、学生のメールに返事を書いたり、新曲のための言葉を探したり。

夜、諏訪の公民館へ。10年以上続いたLake Suwa English Club の最後のクラス。半年の予定が、みなさんとても熱心で、10年を超えてしまった。ぼく自身大いに勉強になった。何よりも、さまざまな人生を歩んでこられた先輩の方々にお会いできてよかった。

今夜は先ず、今まで歌った歌をいくつかを歌う。Yesterday, Amazing Grass, We Shall Overcome, Blowing in the Wind, The Rose, Can't Help Falling in Love など。月1回のクラスで、あまりまとまったことはできなかったが、英語を話したり読んだりするときの発音とリズムに力を入れたつもり。今夜もみなさん一人ひとりに近況を語ってもらったが、最初の頃に比べたら、大きな進歩。

諏訪への往復の車の中、昨日購入したCD「道ありき」を聞く。そのCDのもとになっている同名の本はもっと長かった。今見当たらないが、どこかにあるはず。読み直したくなった。


Sunday November 18, 2012

朝食後、家人は老人福祉センターへ。大正琴の演奏会。仲間とお昼を食べてくるというので、ぼくは先日TSURUYA で買った固焼きそばを作って食べる。美味しい。固焼きそばは好物のひとつ。1時前に家人は戻り、一緒にオーリアッドへ。急いで、昨夜の後片付けをし、辰野教会へ。三浦綾子記念文学館特別研究員の森下辰衛先生の講演を聞くため。

「したきりすずめのクリスマス」という三浦綾子さんの書いた絵本をもとにしてのお話。絵本の朗読は赤羽真理さんの息子さん。赤羽義幸さん。その朗読が実に素晴らしい。今度是非オーリアッドでもやってほしいもの。御伽噺の「舌切り雀」は善悪のはっきりした話。無欲のお爺さんに、欲張りのお婆さん。ところが、三浦綾子の「したきりすずめ」は、そう単純ではない。自他ともに認める善であると思われた爺さんが、最後に自らの「独善」「偽善」に気づく話。「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」?




感動したのは、そのあと話された知的障害のあった森下先生の叔母さんの話。生前大変な苦労をした叔母さんだったが、亡くなったとき、多くの人々が彼女を慕っていたことがわかる。彼女は、無私、謙虚、自分を誇るところがなかった。あるがままを受け入れ、率先して自分のできる範囲で周りの人々に手を差し伸べた。すべてを感謝して生きた。

講演の中で先生は、「赤とんぼ」を作詞した三木露風について言及され、歌詞の解説をした。初めてこの歌の意味がわかった気がした。原田和恵さんの伴奏で、全員でこの歌を歌う。作曲は山田耕筰。

  夕焼小焼の赤とんぼ
  とまっているよ、竿の先


講演終了後、質問の時間。「質問はありませんか」という副牧師さんの声に、「はい」という元気な声。誰かと思ったら、昨日マッサージをしてもらった全盲の粟津原さんだった。彼女が来ていると知らなかったので、驚いた。「質問ではないけれど、感想を」と前置きして自らの境遇と重ね合わせた感想を述べた。彼女自身、大変な障害をもちながら、明るくセキギョク的に生きている。


三浦綾子さんの言葉のカレンダーと「道ありき」のCDを購入。

家に戻りメールを開けたら、次男からのメール。マサキの11ヶ月の写真が添付されていた。大きくなった。来月14日で満一歳。




Saturday November 17, 2012

午後1時、「アンコールおばさん」粟津原さんのマッサージ治療を受ける。昨日、長谷川牧師さんから、「彼女の治療を受けて、病院で治療不能と言われた五十肩が2回のマッサージで完治した」とお聞きしたので。早速、朝予約を入れた。左の肩と上腕をつなぐ三角筋が2ヶ月ほど前から、重いものを持ち上げたり、左手をついて起き上がろうとすると痛むようになった。夏の農作業のせいで、秋になったらなおるだろうと思っていたが、なかなかなおらない。12月の東京ライブまでにはどうしてもなおしておきたい。

「ぱんぱんに張っていて、指が入らない」というのが粟津原さんの第一声。その板のように固い体中の筋肉を2時間近くかけてほぐしていただいた。途中、気持ちよくて、うとうととすることも。終了後、左腕を上げてみる。楽に上がる。痛みはほとんど感じない。首を回してみる。楽に回る。

                         ■

お客さんがお見えになる前、家人が大正琴で3曲。明日の午前中、町の老人福祉センターで、町の大正琴の6グループが集まってコンサートをするとのことで、その練習。以前はピックが弦の上を滑っているような音がしたが、しっかりと音が出ている。そのあと、ぼくがサウンドチェック。「パーティーは終わったよ」と「六朗」。

坂井俊水さん、最近の作品3曲「夕陽」「ワインディング・ロード」「君が幸せであるように」。坂井さんの演奏中、三浦綾子記念文学館特別研究員の森下辰衛さんと辰野教会副牧師の長谷川ひさいさんが入ってこられる。

ぼくが「中谷勲」と「一通の手紙」。
藤森敬一さん、パートナーの上坂昭人さんがくる前にソロで1曲「シーシー・ソーテー・サワサワ」。何度聞いても靴屋さんでのエピソードには涙を禁じ得ない。赤羽真理さん「千両梨の実」「驚くばかりの」。

続いて、明日午後、辰野教会で三浦綾子さんについてお話される森下さんにお願いする。「一通の手紙」を聞いて思い出したと、ベトナム戦争帰還兵ネルソンさんのお話をされる。ネルソンさんは長野県の各地でも講演をされたが、ぼくは一度も聞いたことがない。ネルソンさんがアメリカの小さな町の小学校で初めてベトナムの体験を話したときのエピソードを聞き、胸が熱くなった。もし機会があったら、ネルソンさんの話を直接聞いてみたぃ。森下さん、アカペラで1曲歌も。ヘブライ語の歌「ホドゥー・ラドナイ」。

調べてみたら、この歌は旧訳聖書詩篇33篇2節を歌ったもの。

    立琴をもって主に感謝せよ
    十弦の琴をもって、ほめ歌を歌え
    Praise the LORD with the harp;
    Make music to him on the ten-stringed lyre

「立琴」と訳されているヘブライ語の「キノール」は、ギリシャ語では「キターラ」となり、これが「ギター」の語源となったといわれている。「ギターをもって主に感謝せよ」と訳せるかも。


次に長谷川さんに一言お願いする。明日の森下さんの講演について。そして彼が大学教員を辞めて、九州から北海道旭川へ三浦綾子「伝道」のために移り住んだ話も。ここで休憩。






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後半トップは、原田和恵さん。生まれたばかりの可愛い姪の話をしたあと、「祈りの歌」「君は愛されるため生まれた」。長島功さん、「無縁坂」と「ブリキの魔法」。後者はキーを上げ、最後に新しい言葉を加えて、とてもよくなった。次に「おやじバンドフェスティバル」本戦出場決定の「雪化粧」(藤森&上坂)のお二人。先週も歌い、本戦でも歌う2曲「あなたへの独り言」「石の風車」。藤森さんの高音がきれいに伸び、上坂さんのリードギターがうなり、迫力満点。優勝、少なくとも上位入賞間違いなし。

次に1曲づつお願いする。赤羽さん、意表をついて「夏休み」。原田さん、なぜか「雪化粧」の二人と長島さんをステージに上げ、「よっちゃんの Happy Birthday」。な、なんとオーリアッド常連組に11月に生まれた人が3人いるとのことで、その3人の名前を入れて Happy Birhtday。楽しい演奏。

ここで、坂牧勉 (also known as 古本亭龍角)さんにお願いする。12月9日(日)の「いるみ寄席&フォークソング」について、そして小話をひとつ。ぼくが、「鳥」の話をしたあと「千の風」。最後に「雪化粧」。「蘇る木を信じて」と、原田さんのリクエストで、再度タンザニアから長野県に嫁いだ女性のことを歌った「シーシー・ソーテー・サワサワ」。

これで終了。大雨にもかかわらずお越しいただいたみなさんに感謝。素晴らしいオープンマイクになった。


Friday November 16, 2012

朝、最近よく見かけるようになった鳥をようやくカメラに収めた。東側の柿の木にとまっているところ。この鳥は9年前の11月14日、母の棺を火葬場に送る日、この柿の木にとまっていた。おそらく、渡り鳥で11月のこの時期に毎年来るのだろう。でも気づいたのはその年が初めて。その後も何度か、この時期に見かけたが、今年は本当によく見かける。



母の死と、この鳥について書いた長野ジャーナルのエッセイは次のURLから。
http://www.nagano.net/journal/miura/031214.html

午後遅く、長谷川牧師ご夫妻が、近所の信者さんの家で行われた家庭集会のあとお寄りくださった。牧師さんの92歳になられるというお母さんもご一緒に。お二人が辰野教会に赴任されてからいろいろな面でお世話になった。中でも日野原重明著『私が経験した魂のストーリー』という本をいただいたことは大きな恵であった。この中に載っていた「ある病者の祈り」という詩がきっかけとなって「祈りの歌」が生まれた。

夜、オーリアッド。静かな夜。スピーカーからはジュディー・コリンズ。昨夜もこのCDが流れていて、ジブランの会の方々の邪魔にならないように小さな音で流していたので、ぼくにはほとんど聞こえなかった。ある曲の途中で太田君が「三浦さんのメロディに似ている」と言ったので、何の曲かと思ったら、「スザンヌ」だった。ぼく自身「スザンヌ」を英語と日本語で歌うこともあるし、「パーティは終わったよ」をはじめ、コーエンの歌に影響を受けた歌は、というよりも彼の歌を意識して書いた歌は、かなりある。先ず3拍子。あまり抑揚のないメロディ。但し、「スザンヌ」は4拍子、「パーティーは終わったよ」は3拍子。

Suzanne by Leonard Cohen:
http://www.youtube.com/watch?v=otJY2HvW3Bw
「パーティーは終わったよ」:
http://www.youtube.com/watch?v=1BN20505t6c&feature=related

ギターの弾き方についてオンラインの記事を読んでいたら、teardrop のピックを逆にもち、丸いほうで弾く方法もあるということを知った。試しにやってみた。安定した音が出せるようだ。

11時、家に戻る。玄関先の温度計:−1℃。寒くなった。


Thursday November 15, 2012

午後2コマのクラス。中間試験に向けて、キング牧師のスピーチを使ってリスニングの練習。要領よくふるまい、単位を取ることや、テストでいい点をとることだけを目標にしていては、なかなか英語の力はつかないようだ。シュリーマンやジョージ・オウサワの「死に物狂い」の努力が必要。しかし、彼らの努力は、傍からみたら「死に物狂い」に見えたかもしれないが、彼らはにはそれが楽しくて仕方なかった。彼らには「大きな夢」が、「押さえ切れない情熱」があった。

7時、オーリアッドへ。すでにジブランの会の方々が集まっておられた。しばらくして太田君がやってきた。お客さんから頼まれていたCDを2枚もってきてくれた。しばらく休んでいた音楽活動を再開するようで、オーリアッドでも2月に東京のミュージシャンと演りたいとのこと。9時過ぎ、ジブランの会の方々のために、ピアノを弾いてもらう。彼のCDに入っている「丘の上の風」。

カウンターの椅子の上の将棋盤をみて太田君が「将棋をしましょう」と言うので驚いた。最近覚えたばかりだというのに「穴熊」で守りを固めてきた。太田君が帰ったあと、原田さんがやってくる。300円で買ったきたばかりというデニムの格好いいハンチングを被っている。「500円でどうですか」というと、あっさり「いいよ」とのことで、譲ってもらうことに。

将棋は太田君とやるのとは大違い。苦戦の連続。最後は温情で勝たせてもらったような。

学生に Live in London の映像の一部を見せたことがきっかけとなって、12月のライブに向けてもう一度このDVDを通して見てみたいと思っている。

先週のオープンマイクにやってきた藤森敬一さんから嬉しい連絡があった。「おやじバンドフェスティバル」の予選を通過し、12月9日(日)の本選に出場することになったとのこと。今週のオープンマイクにも上坂さんと二人で来てくれるようである。


Wednesday Novembert 14, 2012

お昼を挟んで2コマのクラス。松本へ向かう山麓線沿いの丘や山の紅葉が、薄い霧に覆われて実に美しい。今年の秋の美しさは、最近にない美しさ。猛暑の夏、長い残暑を経たからだろうか。Facebookの書き込みに、イタリア語で「自然は死に及んで最高の美を見せる」というようなことを書いてくれた人がいた。Google translate だから、正確な訳ではないかもしれないが、今年の秋の美しさを見ていると、なるほどと思わせられる。人間もそうありたいもの。

今日の歌は Bird on the Wire。Live in London (DVD)のブックレットに書いたエッセイを拾い読みし、Bird on the Wire と Anthem の映像を見る。若い学生の心に、コーエンの言葉や歌が届いてくれたらいいのだが。

オーリアッド。静かな夜。歌の練習。

67回目の誕生日。嗚呼。


Tuesday November 13, 2012

朝9時過ぎ、隣町の「いるみ寄席&フォークコンサート」の関係者から電話があった。プログラムの件で会いたいとのこと。10時ごろやってきた。

昨年コンピュータ関係の会社を定年退職し、東京から箕輪に戻ってきたとのこと。以前から自宅でやっていた落語会が、イルミーネーションのイベントと結びつき、3年前から「いるみ寄席」になったとか。落語家には詳しくないが、古今亭菊龍さんという真打の落語家が中心になった落語会で、彼自身も、アマチュアの落語家として出演するとのこと。

彼の落語家としての名前は師匠に付けてもらった古本亭龍角(こほんてい・りゅうかく)。最初は古本亭龍角散だったが、「龍角散さん」と呼ばれるのがややこしいと、龍角になったという。その他、明治時代の演歌をバイオリンで歌う楽四季一生(たのしき・かずお)さんや、端唄・俗曲の菊乃音(きくのね)たかこさん等、怪しき雰囲気を醸し出す名前の芸人が出演するようだ。

  「いるみ寄席&フォークソング」
  
  日時:12月9日(日)16:30開場、17:00開演
  会場:箕輪町松島コミュニティセンター2階大広間
  入場料:大人1800円(折詰、缶ビール付) 未成年者は700円(折詰、缶ジュース付)
  *チケットは完全予約制で、当日券なし。
  予約は箕輪町商工会までお早めに。0265-79-2117

  プログラム:
  1.古本亭龍角(落語)
  2.古今亭菊龍(落語)
  3.三浦久(フォーク)
    中入り・休憩
  4.菊乃音たかこ(端唄・俗謡)
  5.楽四季一生(バイオリン演歌)
  6.古今亭菊龍(落語)

午後、最後のトマトをとる。カゴにいっぱいになったが、半分以上は青い。捨てるにはもったない。夕方、塩尻市で開かれた不登校やイジメにについての講演会から戻ってきた家人が、「ピクルスかジャムにしようか」と言う。

講演はよかったらしい。講師は73歳の男性で、大阪弁が威勢よく、飽きさせなかったようだ。ぼくもまだまだ老け込んではいられない。

夜、明日のクラスの準備。


Monday November 12, 2012

朝目覚めると、かなり気温が低い。外を見ると、小雨が降っている。あたり一面、靄がかかっていて、赤いモミジの葉とのコントラストが美しい。残念なことに、朝食を食べ、コーヒーを飲んで、写真を撮りに外に出たときは、霞はすでに消えていた。



12月14日(金)は、マンダラ2での恒例の年末ライブ。翌日の12月15日(土)は、東中野の、マ・ヤンというシャンソン酒場でのライブ。マ・ヤンでのライブは、facebook friend の弟子丸さんの紹介で実現することに。

マ・ヤンのキャパシティは20名。弟子丸さんの友人知人も来てくださるとのことで、早目にお店へ予約してくださるようライブの告知に書いた。一昨日、自宅に近い東中野のほうへいきたいという方からのメールが届いたので、お店に予約をいれてくださるようお願いした。ところが、今日、別の方から、マンダラ2とマ・ヤンの両方に行きたいというメールが入り、「マヤンの予約をお願いできますでしょうか」と書かれていた。確かに、知らないお店に電話して予約するのは面倒かも。ぼくのところでも受け付けることにしたいと思う。弟子丸さんからも了承を得た。

今日は母の命日。亡くなったのは9年前の今日。母の亡くなる直前に飛んできた鳥が、一週間ほど前から毎日やってくる。2階の仕事部屋の窓際までもやってきて、中を覗き見るような仕草。もちろんその時と同じ鳥でないことはわかっている。しかし、なんとも不思議な気分。

家人は毎朝、仏壇に線香を上げ、ご飯とお茶を供える。ぼくは特別なとき以外、仏壇の前に立つことはないが、今日は線香を上げ、般若心経を唱えた。

ソフィーは仕事部屋に入ってくると机に跳びあがり、受話器の上に寝そべるのが好きだった。フィービーはぼくの膝の上に乗るのが好きで、今日も何度か入ってきて膝の上に跳び乗った。しばらくは我慢できるが、30分もするとその重さに耐えられなくなり、下に降ろす。しばらく下でうろうろしているが、また跳び上がる。その繰り返し。仕事にならない。

いいアイディアが浮かんだ。茶の間から猫用ベッドをもってきて、遠赤外線ヒーターの前に置いた。今日の大半フィービーはここで眠っていた。片付けてあるソフィーのベッドを茶の間に置こうか。


Sunday November 11, 2012

午前中、畑仕事。白菜と大根の取り入れ。白菜は4分の1、大根は半分がまだ畑に残っている。今年は夏の暑さと、長かった残暑のせいか、いいものがとれた。

昼から雨。紅葉した山に白い靄(もや)。かなり幻想的。



大相撲の初日、最後の部分を見る。2横綱はともに危なげなく勝った。大関は5人のうち3人が負ける。贔屓の日馬富士は体調がよさそうだ。

夕食は、今日とった白菜を入れた鍋。春菊、鱈、鶏肉、シラタキ。牡蠣が欲しかったがいいものがなく、代わりに鶏肉を買ってきたとのこと。美味しかった。シラタキはぼくの大好物。


Saturday November 10, 2012

6時開店。しばらくして松下元英さんが奥さんと。奥さんとは初対面かと思ったら、前にも一度お見えになったことがあるとか。

先ずぼくが、秋には必ず歌いたくなる歌「一通の手紙」、そして「中谷勲」を歌い、松下さんに、他の歌い手が現れるまでお願いすることに。「時は過ぎて」「雲遊天下」「雨の街に」「追憶」の4曲。最後の2曲はオリジナル。「追憶」は名曲である。曲の合間に、10月初めに東北の被災地を訪ねたときの話。陸前高田ではジャズ喫茶「ジョニー」へ豊田君のライブを聞きに行ったとのこと。

坂井俊水さん、先ず英語の歌。どこかで聞いた歌だと思ったら、「Fly Me to the Moon」。そしてオリジナルで、「Missing You」と「Winding Road」。大月高志さん、オリジナルのピアノ曲「抱きしめたい」、それに定番「パッヘルベルのカノン」。

そのあと、大月さんのサポートでぼくが、松下さんの奥さんからリクエストされた「I Have a Dream」、そして「千の風」。前半最後は、赤羽真理さん。先ず大月さんのサポートで「千両梨の実」。そしてソロで「誰もみな」と「人生の海の嵐に」。ここで休憩。







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後半トップは藤森敬一さんと上坂昭人さん。二人は大学時代に「雪化粧」という名のグループを組んで歌っていたとのこと。今日は、長野市で「おやじバンドフェスティバル」予選ライブに出演したあと、駆けつけてくれた。1曲目は藤森敬一作詞・上坂昭人作曲「あなたへの独り言」。そして「石の風車」。軽井沢 Love Song Award で町長賞を獲得した藤森さんの作品。

長島功さん、「ブリキの魔法」「一通の手紙」。前者は最近できた、ブリキ職人だったお父さんを偲ぶ歌。松下さん「追憶」と「 I Shall Be Released」。坂井さん「Winding Road」と「君が幸せであるように」。赤羽さん「御手の中で」「十字架のかげに」。ぼくが「祈りの歌」。

そして再度、藤森&上坂ユニット「雪化粧」にお願いする。「たしかなこと」「秋桜」。後半始まる前に入ってきた4人の熟女のお客さんたちも口ずさんでいたよう。最後の最後、恒例、オールスター・オーリアッドバンドをバックに藤森さんに「ふるさと」を願いする。直前に入ってきた原田和恵さんにはピアノを。大合唱に。

期せずして楽しいオープンマイクになった。終了後、しばらく藤森さんと上坂さんと話す。藤森さんは学生時代から歌が上手かったと、上坂さん。ほんとうにいい声である。上坂さんのギターもすごい。「おやじバンドフェスティバル」予選通過は問題ないだろう。

後片付けをして家に戻る。車を降りて空を見上げ、思わず「まあ、キレイ!」「うわっ、キレイ!」とほぼ同時に感嘆の声。満天の星空。オリオン座が頭上すぐ上に。


Friday November 9, 2012

金曜日はぼくにとっては一番ほっこりできる日。と、言ってもしなければけないことが次から次へと出てくる。先ず、畑の整理。それに家の中も。階段の電球がかなり前に切れた。何度か脚立をもって行き取り替えようとしたが、高くて取り替えられない。応急手当的に、センサーつきのランプを踊り場につけた。それほど明るくはないが、階段の下に行くと灯りがつく。降りるときも、階段の上に立つと灯りがつく。とりあえずはこれで安心。

オバマ氏が地すべり的勝利を収めるだろうというボブ・ディランの予言はあたった。遅れていたフロリダの票がようやく開いたようだ。選挙人の獲得数は 332対206 と120人以上、総投票数も 61,170,408 対58,163,978 で300万票以上の開きがある。landslide とはいえないが、予想を超えて大きな開きになった。

オーリアッド。静かな夜。歌の練習。早めに帰宅。


Thursday November 8, 2012

午後2コマのクラス。昨日に続き、今日のクラスでも Imagine。

マディソンでディランが演奏した日の午前、スプリングスティーンも大統領と一緒にいて、大統領支援のために We Take Care of Our Own を歌ったようである。http://www.guardian.co.uk/music/musicblog/2012/nov/06/obama-election-night-playlist

  We Take Care of Our Own ウィ・テイク・ケア・オブ・アワ・オウン)

  権力者のドアを
  叩きつづけてきた
  家に帰る道を示す地図を
  探してきた
  善良な人々の、石になった心につまずいてきた
  善意の道は
  骨のように干からびてしまった
  俺たちは自分たちで支え合う
  星条旗がどこで翻っていようと
  俺たちは自分たちで支え合う

  シカゴからニューオーリンズまで
  身体のすべて、筋肉から骨まで
  掘っ立て小屋からスーパードームまで
  誰も何もしてくれない、騎兵隊は出動しなかった
  ラッパの音は聞こえてこない
  俺たちは自分たちで支え合う
  俺たちは自分たちで支え合う
  星条旗がどこで翻っていようと

  目はどこにある、見る意志のある目は
  慈悲に溢れた心はどこにある
  俺を見捨てなかった愛はどこにある
  俺の手、俺の魂を解放してくれる仕事はどこにある
  俺の心を支配する精神はどこにある
  アメリカの夢の約束は
  今この国のどこにある
  アメリカの夢の約束は
  今この国のどこにある
  星条旗がどこで翻っていようと
  星条旗がどこで翻っていようと
  星条旗がどこで翻っていようと

  俺たちは自分たちで支え合う
  俺たちは自分たちで支え合う
  星条旗がどこで翻っていようと
  俺たちは自分たちで支え合う

  俺たちは自分たちで支え合う
  俺たちは自分たちで支え合う
  星条旗がどこで翻っていようと
  俺たちは自分たちで支え合う
            (三浦久訳)

http://ameblo.jp/high-hopes/theme-10048539457.html


Wednesday Novemb er 7, 2012

朝、一騒動。松本へ行こうとガレージへ行き、車のドアを開けようとしたら、シートベルトの金具がドアに挟まっている。数日この車を使ってない。ひょっとしたらと思いながら、キーを入れ、右に回すが、うんともすんとも言わない。数度繰り返したが結果は同じ。完全に上がっている。仕方なしに、家人の車を借りることに。

信濃川島の信号を渡ったところで気がついた。駐車場のゲートを開けるためのカードを車に置いてきた。このまま行って、近くの駐車場に入れることも考えたが、満車のことが多い。カードを取りに戻ることに。これで10分以上時間を使ってしまった。山麓線を抜けて、松本の町に入って信号でとまったところで、遅れる旨伝えるために事務局へ電話しようとケイタイを取り出した。泣きっ面に蜂。ケイタイのバッテリーも完全に上がっている。

駐車場から全力疾走で事務局へ。オーディオのキーを取り、4階の教室まで階段を駆け上る。学生に遅れたことを謝り、理由を話す。そして誰かドコモの充電器を持っていないかと聞くと、反応がない。おそらく、学生たちは普通のケイタイはもう使っていないのだろう、と思っていたら、一人の学生が立ち上がり、3種類の充電する口がついているものをもってきてくれた。充電しながら家人に電話。家人は午後出かけなければならない。業者に頼んで充電してもらったとのこと。よかった。

今日のクラスの新しい歌は Imagine。そのあと、キング牧師のスピーチ。そして教科書の問題の解説。

3講時の授業を終えて控え室に戻ったら、ジョナサンがオバマが勝ったとうれしそうに言う。彼は授業中にスマートフォンで結果を知り、学生に伝えたとのこと。次々に先生たちが教室から戻ってきて、大統領選挙の話題で盛り上がる。

オーリアッド。静かな夜。「みのわイルミネーションフェスタ」の方から電話があり、12月9日(日)の落語会の前座で歌わせてもらうことが本決まりになったと知らされる。

家に戻り、京都在住のカナダ人シンガー、マイケル・ドットのCDの歌詞カードの最終校正を送る。なかなかいいアルバムになりそうだ。彼の歌は、明らかに、ぼくがいままでに対訳してきたディラン、コーエン、スプリングスティーンの影響を受けている。彼はどこでぼくのことを知ったのだろうか。

そのあと、デザイン事務所から頼まれていたTシャツに印刷する英文の校正。向こうから与えられた英文を直そうとしたが、うまくいかない。最後、すべて無視して、自分なりの英語にすることに。

From outer space I couldn't see any borders. All I saw was one beautiful Earth.

ジョン・レノンだ!


Tuesday November 6, 2012

ボブ・ディランは大統領選挙の投票日の前日、ウイスコンシン州マディソンでのコンサートを行った。アンコールに応えて「風に吹かれて」を歌う前、聴衆に向かって、大統領選挙に対しての彼の思いを語った。その発言を思い出しながら、ボブ・ディラン自身が Facebook に次のように書き込んだ。

Here's pretty close to what I said last night in Madison. I said from the stage that we had to play better than good tonight, that the president was here today and he’s a hard act to follow. Also, that we’re not fooled by the media and we think it’s going to be a landslide. That’s pretty much all of it.- Bob Dylan

マディソンで昨夜、ステージから次のようなことを話した。「今夜はいつもよりがんばって演奏した。大統領が今日この町に来ていたからね。彼に負けない演奏をするのは難しいよ」。それに「俺たちはマスコミには騙されない、きっと地すべり的勝利になるよ」とも。だいたいそんなことを言ったんだ―ボブ・ディラン


さっそく、シェアしたが、like (いいね)をクリックした人は誰もいなかった。Bob Dylan のFacebook は前からあり、いろんな情報がときおり届けられていたが、ディラン自身が自分で書き込んだのはこれが初めてのようだ。


Monday November 5, 2012







Sunday November 4, 2012

朝食後、少し休んでから畑の整理。今日は、やり過ぎないように、農道を隔てた一番狭い畑のみ。霜が降りたので、野菜も草もしんなりとしている。まだ残っているナスやピーマンを籠に入れる。コンニャク芋、人参を掘る。そのあとマルチをはがす。

家人はそのあと、ガレージのモロの入り口付近の整理。根菜類をモロに入れるため。ぼくは仕事部屋へ。頼まれていたライナーを今日こそ書かねば。いろんな雑事に中断され、完成したのは夜11時過ぎ。締め切りも字数もオーバー。もう少し内容に踏み込んで書きたかったが、字数が足りない。ライナーというよりは、推薦文か。とにかく書き終えることができて、よかった。

昨日は4時少し前、公民館へ文化祭に出した作品を取りに行く。家人は絵手紙と苔の玉の盆栽のようなもの、それに綿入れの半天を出した。絵手紙はぼくが分館長のときに中学の美術の先生をしていた方にお願いして始まった。もう4年になる。ぼくは最初の年だけ参加したが、彼女はずっと続けている。確かに上手になった。

 

写真集「今村の人々」は好評だった。2枚の模造紙を横にして縦につなぎ、 2L判の写真48枚、L判の写真28枚を貼った。南向きの窓のカーテンの上に貼られたので、縁の部分が曲がってしまったが、何度も人だかりができていたとのこと。右下につけた文章を熱心に読んでいる方もいたようだ。。

写真集「今村の人々」

映画 『フィールド・オブ・ドリームズ』の最後のシーン。主人公レイ・キンセラが、自分で作った野球場のバックネットの近く、亡くなった父親の亡霊と話している。

父親が「ここは天国か」と聞く。レイが答える、「いや、ここはアイオアだ」。すると父親が言う、「アイオアだって? てっきり天国かと思ったよ」。今度はレイが聞く、「天国なんて本当にあるんですか」。すると父親が答える、「あるとも、それは君の夢が実現するところだ」と。

野球場の後方には広大なとうもろこし畑。レイはその上に広がる夕焼け空を見上げ、ゆっくりとレフトからライトのほうへ目をやる。夕闇せまるとうもろこし畑の一角、灯りの点いたポーチから、妻と幼い娘の笑い声が聞こえてくる。彼は思う、「もしかしたらここは天国かもしれない」と。

写真を撮りながら思った。今村は実に美しい。家の数 50、人口200の小さな村ではあるが、どの家にも(わが家をのぞき)綺麗に手入れされた庭や畑があり、悠々と働く人々がいる。いたるところに、幼い頃に見た自然が残っている。ゆったりした時間が流れている。

秋の一日、初めてこの村を訪れた人が、その美しさに耐えかねて、「ここは天国か」と尋ねたら、ぼくは答えるだろう、「いや、ここは今村だ」と。でも、確かに、ひょっとしたら、ここは天国なのかもしれない。 三浦久 11/3/12

*写真撮影にご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。ご希望の方は、終了後、ご遠慮なく写真をはがして、お持ち帰りください。

多くの方が喜んで写真をもっていってくれた。残りは、帰りに、それぞれの家にお届けする。


Saturday November 3, 2012








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Friday November 2, 2012

朝から、写真集「今村の人々」のための写真を探す。ほとんど集まっているが、古い写真が何枚か出てこない。仕方なしく、町のホームセンターへ印画紙と模造紙を買いに行き、家人に手伝ってもらって作業を始める。家人の絵手紙は用意周到すでに出来上がっている。

作品の搬入は午後4時から6時までと7時から8時まで。6時までにはなんとかと思っていたが、結局探していた写真が見つかったのが、6時直前。オーリアッドへ行かねばならない。7時に家人にもっていってもらうことに。

オーリアッド。久々に原田和夫さん。足を怪我されたと聞いていたので、心配していたが、松葉杖もつかずにやってきた。まだ完治はしてないが、大丈夫とのこと。丸テーブルには熱心に話し込んでいるお客さん。あまりに熱心に話しておられるので、失礼して原田さんと一局。攻めに夢中になって、防御を忘れていた。角筋に王があり、桂馬を打たれて万事休す。

家に戻り、写真集に添付した文章を読み返したら、修正したくなった。その文章を書き直していたら、もうれつに眠くなり、今日、締め切りの、というより勝手に今日まで延ばしてもらった締め切りのライナーを完成させる時間がなくなってしまった。悪いけれど、さらにもう一日延ばしてもらうことに。



Thursday November 1, 2012

午後2コマのクラス。両方のクラスで The Sound of Silence の映像を見る。1981年9月19日にニューヨークのセントラルパークで行われた「The Concert in the Central Park」というベネフィットコンサート。50万人以上の聴衆が集まったといわれている。この映像を見ると、この曲はけっこうスローに歌われている。クラスではもうちょっと速く歌う。

2コマ目のクラスでは、妊娠・出産についてのエッセイを読む。こんな文章があった。

Bringing new life into the world is intense; emotionally, spiritually, and physically, and may be nature's way of teaching the mother to put aside her own comfort for the sake of her baby. If the mother thought of the difficult work of labor as a precious gift to both herself and her child, perhaps it would be easier to endure.

この世に新しい生命をもたらすことは、感情的、精神的、そして肉体的に、極めて強烈な体験である。おそらくそれは、自然が、母親に教えようとしているからではないだろうか。赤ちゃんのために、自分自身の快適さをしばらく脇におくようにと。もし母親が、分娩という困難な仕事を、自分自身と赤ちゃんに与えられた貴重な贈り物だと考えることができたら、耐えることが少しは楽になるだろう。

7時、オーリアッドへ。昨年10月、クラシックの歌を勉強している人たちがオーリアッドで発表会を行ったが、その人たちの代表が、来年1月にも行いたいと、打ち合わせに来ていた。1月26日(土)の午後ということに。キング牧師の日チャリティーコンサートは今のところ1月20日(日)に予定している。