OREAD Diary
        October 1-31, 2012



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Wednesday Octobert 31, 2012

キャンパスも色づいてきた。駐車場に車をとめて外に出たら、ハロウイーンの魔女が立っていた。カナダ人の英語の先生。キャリー・リー。マウンテンバイクの女王。彼女は白馬村に住み、マウンテンバイクを楽しんでいる。バイクにかける彼女の情熱は尊敬に値する。

2講時めのクラスに入っていくとなにやら仮装した学生が。一緒に黒板(白板?)の前で記念写真。始業のベルが鳴る前のクラスの様子も。



(キャリーが自転車を持ち上げている写真は彼女の facebook から借用)

帰路、2週間ぶりに TSURUYA に寄り、買い物。アボガドはいいのがなかった。もうシーズンが終わったのかな。ロマネスコという名のカリフラワーがあった。買い物カゴへ。以前にも一度買ったことがある。めずらしい野菜がこのスーパーにはときどきある。

オーリアッド。3,4ヶ月前、 コーエンのThe Partisanをぼくの訳で歌ってくれないかというリクエストをもらった。数日前からそれを試みている。メロディに乗せるのが難しい。年末ライブまでにはなんとか完成させたいもの。フランス語のところはそのまま歌ったほうがよさそうだ。

When they poured across the border
I was cautioned to surrender,
this I could not do;
I took my gun and vanished.

I have changed my name so often,
I've lost my wife and children
but I have many friends,
and some of them are with me.

An old woman gave us shelter,
kept us hidden in the garret,
then the soldiers came;
she died without any whisper.

There were three of us this morning
I'm the only one this evening
but I will go on;
the frontiers are my prison.

(French verses)

Oh, the wind, the wind is blowing,
through the graves the wind is blowing,
freedom soon will come;
then we'll come from the shadows.

彼らが国境からなだれ込んできたとき
私は降伏するように警告された
それだけはできなかった
私は銃を取り消えた

何度も名前を変えた
妻と子供たちを失った
でも私には多くの友がいる
何人かは今も一緒

一人の老婆がかくまってくれた
われわれは屋根裏に身を潜めた
それから兵隊たちがやってきた
彼女は一言ももらさずに死んだ

今朝は三人いた
今夜は私一人
でも進んでいかねばならない
辺境が私の牢獄だから

(フランス語)

風が吹いてくる
墓石の間をぬって、風が吹いてくる
自由がまもなくやってくる
そうしたら、私たちは影から出て行くだろう

11時閉店、家に戻ると月がきれいだった。そして南東の空にはオリオン座。メールを開けたら、何人かの学生から宿題のメールが早速届いていた。そのうちのひとつには、今日つくったという Jack o' Lantern の写真が添付されていた。これはいい。3つのランタンにロウソクがともっていたらもっと素晴らしかった。






Tuesday October 30, 2012

終日、明日のクラスの準備。学生のメールへの返事。

それに、歌の練習を少し。発声練習。顎の筋肉を強化する練習。そうそう、それに村の文化祭に出す写真の整理。以前撮った2枚の写真が見当たらない。保存されている大量の写真を順次見ているが、出てこない。昨年だったか一昨年だったか、外付けハードディスクが壊れてしまったが、その中に入っていたのかも。

下の写真は、昨日の午後、雲間から陽が射したあと撮った写真。昨日アップした写真の3時間後ぐらいい撮ったもの。同じ場所でも、陽が射しているかどうかで、色の鮮やかさが違う。




日本シリーズ第3戦は日本ハムの勝ち。先週のクラスで、五日市さんの本と原監督との関連で、かつてはジャイアンツファンだったが、あるときからアンチジャイアンツになったと話したら、数人の学生からジャイアンツのファンだというメールがきた。その中のひとりは「ジャイアンツはお金で他チームの有力選手を引き抜くと思われているが、そんなことはない。今年のジャイアンツは生え抜きの若手が活躍で優勝した」という主旨のことが書かれていた。I wonder if it's true.


Monday October 29, 2012

10月もそろそろ終りに近づき、庭の木も色づいてきた。気温も高すぎず低すぎず、一年で一番いい季節。日本の国に四季があるというのは、なんてすばらしいことだろう。暑い夏があるから、爽やかな秋がうれしい。厳しい冬があるから、芽吹きの春がありがたい。



  Remember in the winter
  Far beneath the bitter snow
  Lies the seed that with the sun's love
  In the spring becomes the rose
  覚えておいてほしい、冬
  冷たい雪のした深く
  種が埋もれていることを、太陽の愛を浴びて
  春、薔薇になる種が (The Rose より)

60年代に、カリフォルニアで過ごした4年間は、かけがえの ない体験だった。しかし、季節感のない生活にはどうしてもなじめなかった。1969年8月、サンタバーバラから戻り、9月、京都へ行った。その年の京都の秋の美しかったこと。お金がなかったので、バスにも市電にも乗らず、京都中を歩き回って、秋を堪能した。中でも一番好きだったのが御所の庭。よくギターを もって歌いに行った。あるとき、大きな銀杏の木の下にすわり、歌ったあと疲れたので、ギターを脇に置いて、本を読んだ。しばらくすると、かすかな音楽が聞こえてきた。それはひらひらと落ちる銀杏の葉が、ギターの弦にあたる音だった。

八木重吉の詩そのものだった。

  このあかるさのなかへ
  ひとつの素朴な琴をおけば
  秋の美しさに耐えかねて
  琴はしずかに鳴りいだすだろう


Sunday October 28, 2012

11時半、オーリアッドへ。午後1時からフルート同好会の方々の発表会があるので、昨夜の後片付けと音響準備をするため。家人は注文された軽食の準備。12時、係りの方々がやってきた。必要なのは譜面台だけで、マイクは必要ないとのこと。

ぼくは家に戻り、村の文化祭に出す写真の整理。それに、年末ライブの案内文を考えたり、依頼されているライナーノートの構想を練ったり。切羽詰らなければ何もできない悪い癖。

家人によれば、フルートを演奏した人の中に、高校時代の恩師、矢島寿夫先生の娘さんがおられたとか。知っていたら、残っていて、お話をしたかった。

日本シリーズ第2戦の前半だけ見て2階へ上がる。結果は日本ハムの連敗。4番の中田が左手の甲にデッドボールをくらい、退場することに。これは痛い。そのあと、相手チームの捕手安部がマウンドまで行き、ピッチャーの頭を叩いた。それは初回に2つも死球を与えたことに対して注意しにいったのだと思っていた。あとでネットのニュースを見たら、投手がキャッチャーのサインを見逃したからだとか。

日本ハムの投手も好投しただけに、惜しかった。


Saturday October 27, 2012

今朝も村を一周。働いている人たちの写真を撮らせてもらう。休日とあって、何人かの新しい顔ぶれ。「絶対ダメ!」と断られることも。化粧してないし、汚い格好だからとおっしゃる。お化粧して着飾っているときより、汗をかいて働いている姿のほうが魅力的に思えるが。




オーリアッド、6時開店直後、ほたる書房の田中(正)さんの奥さんとふたりの娘さん。「ガビオタの海」と「千の風」のCDを親戚や親しい方々にも聞いてもらいたいと、買いにきてくださった。ありがたいことである。しばらくお話する。美しく成長された娘さんたちは、かつてオーリアッドの2階でやっていた「セカンドウインド英語教室」の生徒だった。ふたりとも抜群の成績だった。現在、英語から離れているようだが、今はインターネットの時代、自学自習できる。もう一度、英語の勉強をしたらどうかとアドバイス。これからの時代、英語の力がいろんな意味で役に立ち、人生を豊かにしてくれるはず。

まだ歌い手が誰も現れないうち、先ずぼくが、1番テーブルの飯塚さんと彼女の友達のために歌う。「明日は遠く」と「電線の鳥」。いずれもぼくの二人の英雄の歌。日本語と英語で。そこへ丸山俊治さん。「椅子とりゲーム」「小さな王様」「雪のかくれんぼ」。一人去り、二人去り、残された椅子は少なくなる。

坂井俊水さん。「The Rose」「恋心」「君が幸せであるように」。「愛、それは若い葦の葉を飲み込む川だという人がいる/愛、それはあなたの魂を切り刻み、血を流す剃刀の刃だという人がいる/愛、それは求めても求めても満たされることのない痛切な想いだという人がいる/私は言う、愛、それは花だと、そしてあなたがその唯一の種だと」

次に飯塚さんに近況を話してもらう。オーリアッドのオープンマイクは音楽だけではないのが特徴。ドイツで物理学を研究している次男の話。それに最近ファンになった吉田拓矢というシンガーの「デスペラード」の話。飯塚さん、その吉田さんを含め、友達へのプレゼントにと『追憶の60年代カリフォルニア』を4冊購入してくださった。「おみやげにもっていくには軽くていい」とのこと。確かに。軽いばかりでなく、かさばらない。

久々登場の堀越哲朗さん。石原吉郎の詩に最近曲をつけたという「自転車にのるクラリモンド」「くしゃみと町」、そして前にも聞いたことのある「橋を渡るフランソワ」。彼の詩は耳で聞いただけではわかりずらい。わかりずらいが、心の中にある種の郷愁を、呼び覚ます。

赤羽真理さん、「鹿のように」「森の小道」、そして大月高志さんのサポートで「千両梨の実」。大月さん、「Endless Rain」と「Silent Jealousy」。力づよい agressive な演奏。X Japan、 特にトシの大ファンの手塚さん、大満足。

前半最後は、田中創さん。「Vincent 」、そして10月の歌「町の映画館」。彼が中学時代に見た ET や Back to the Future などに関係する固有名詞が挿入されたブルージーな曲。これで1ヶ月1曲の新年の決意を完結するためには、あと2ヶ月2曲。

ここで休憩。丸山さん差し入れの甘柿をいただく。昨年亡くなった親友の卓郎さんが、8年前、畑に植えた柿の木に今年実がなったとのこと。桃栗三年、柿八年。美味しかった。







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後半トップッは原田和恵さん。風邪気味とのとのことで、演奏はなかったが、昨夜遅く or rather 今朝早く(午前2時頃?」に生まれた姪についての嬉しい話。末の妹さんの赤ちゃん。お父さんの和夫さんも大喜びだろう。彼はこれで二人の孫のお爺さん。

次にぼくが歌う。田中(正)さんの奥さんが買ってくださったCDのアルバムタイトル曲「ガビオタの海」と「千の風」。もしかしたらオーリッドの空間に「今いるかもしれない」と感じた彼の霊に向かって。前者はキーはEだが、Eのハーモニカが見当たらず、 E♭のハーモニカで、カポを3フレット目つけ、Cで弾く。次の曲はキーは B だから、カポを4フレットに移動してGで弾かなければいけないが、移動するのを忘れ、Bのハーモニカをホールダーに入れてしまった。吹く前に気づき、ハーモニカなしで演奏。ハーモニカなしでこの歌を歌ったのは初めて。田中(正)さんがいたずらしたのかも。

丸山さん、赤羽さんにマンドリンでのサポートを頼み、「アルプスのヨーデル歌い」。そして今夜もっとも大きな笑いをとった「その家、近い家」。「そのうち、近いうち」と読む。「あなたのうちは永田町のどのうちですか」と聞くと、「そのうち、そのうち」と答える。次に同じ質問をすると「近いうち、近いうち」と答える。決断できないこんな優柔不断さも、暴走老人や暴走ロイヤーの乗るブレーキのきかない暴走列車よりましな気もするが。

坂井さん、「会いに行くよ」と「Walk」。彼の4人の後輩が来たのが少々遅すぎた。

堀越さん、後半はサカキ・ナナオの詩に曲をつけた歌「すばらしい一日」を、日本語、沖縄のことば、アイヌ語、そして英語で。「水を汲み/薪を運び/隣でしゃべり/日が沈む」そして、もうひとつ「これで十分」。「足に土/手に斧/目に花/耳に鳥/鼻に茸/口にほほえみ/胸に歌/肌に汗/心に風/これで十分」。確かに。

赤羽さん、「フリー」と「人生の嵐に」。大月さん、オリジナルを1曲「抱きしめたい」。前半の激しい演奏とはうってかわって、昔の映画音楽を彷彿させる静かで美しいメロディ。タイトルからビートルズを連想するが、同じ「抱きしめたい」でも印象はかなり違う。

続いて、田中(創)さんの友人で、もとの職場の先輩だったという朝田英吉さん。インストラメンタル「宇宙飛行士のサンバ」。朝田さんは、90年代初め、信大ジャズ研を中興させた人の一人とか。今年の後期のぼくのクラスにもジャズ研に入っている学生が、知る限り、2人いる。

続いて、田中(創)さん、朝見さんのサポートで「My Sun Is Up」と「東京」。続いて、恒例のオーリアッド・オール・スターバンドの「Sweet Home Chicago」の一大セッション。サウンド的にはもちろん、視覚的にもじつに素晴らしい。アンコールを、と思ったが、すでに閉店時間に近く、これで終了。


隣町の高校の中西先生が先日のトークライブの生徒のみなさんの感想をもってきてくださった。前回のように1曲歌ってもらおうと思ったら、風邪を引いていて無理とのこと。

みなさんのおかげで今夜もいいオープンマイクになった。ありがとう、心からの感謝を。



Friday October 26, 2012

朝食後、玉葱の苗植えを手伝ったあと、村を一周。村の文化祭に出品する写真集のため。働いている人たちの写真を撮らせてもらう。それに庭も。いい写真がたくさん撮れた。文化祭は来週の土曜日。






午後、印画紙などの買い物に。

夜、オーリアッド。何人かのお客さん。いつものカルボナーラのお客さんも。遅くに大月さん。歓迎会の帰りとか。



Thursday October 25, 2012


今日は帰路ではなく、キャンパスに向かう途中、内田ファーマーズマーケットに寄り、玉葱の苗を150本購入。昨日の分を合わせれば400本。

午後2コマのクラス。今日の歌は The Sound of Silence。この歌の歴史を少し話し、歌詞の解説をしてから、CDを聞き、最初のクラスでは3rd verse まで、次のクラスでは最後まで歌う。これで後期が始まってから、 Yesterday, The Rose, Let It Be, The Sound of Silence を歌ったことになる。

7時過ぎ、オーリアッドへ。家人と交代。五日市さんの本を取り寄せてカウンターに置いた。1冊売れた。押し売りに近かったが。その人が買ってよかったと思ってくださればいいが。

学生のメールの中にジャイアンツがCSに勝ってよかったというのがあった。それで、五日市さんの本を、原監督が4月に連敗し、もう優勝不可能といわれたときに、知人に紹介されて読んだという話をし、6月に女性問題のスキャンダルが報道されたときも「ありがとう、感謝します、ついてる」で乗り切ったという新聞記事を紹介する。そして、五日市さんが札付きの不良少女であった中学3年生の家庭教師をし、1年間で素行も成績も見違えるほどに改善させ、難関の公立高校に入学させたという部分を、拾い読みする。

驚いたことに、家に戻ってメールを開けたら、2人の学生から、その部分についての感想が、宿題の英文メールとして届いていた。一人は教育学部の学生。自分も生徒の中の潜在的な可能性を引き出せる先生になりたいと書かれていた。もう一人は、工学部の学生。自分も高校時代成績が悪かったが、3年になって、大学入試に向けて死に物狂いで勉強したと書かれていた。

何事においても、ある時点で、死に物狂いにならなければ、何も始まらない。自省の念。


Wednesday October 24, 2012

お昼を挟んで2コマのクラス。昼休み、リチャード・ロビンソンにキング牧師のスピーチの1行について質問する。

The marvelous new militancy which has engulfed the Negro community must not lead us to a distrust of all white people...

この中の the marvelous new militancy をどう理解するか。今まで、ここはマルコムXなどの新たに登場した暴力肯定の勢力をさすものと理解していたが、1955年のバスボイコット運動以後盛り上がったの公民権運動全体をさしていて、必ずしもマルコムXは意識されていないかもしれない、と学生に説明しながら感じたので。特に marvelous はどちらかというと肯定的な響きがある。リチャードの答えは、マルコムXの勢力を含む、新たに興ってきたすべての黒人たちの闘いではないかとのこと。

この部分はネットでも議論のあるところで、いろいろな解釈がされているようだ。http://forum.wordreference.com/showthread.php?t=620165

帰路、アルプス市場と内田ファーマーズマーケットに寄り、玉葱の苗を買う。午後遅くだったせいか、両方とも数が少なかった。明日午前中に寄ってみよう。

オーリアッド。初めてお客さん。箕輪町のイルミネーションを中心になってやっている方とのこと。今年のイルミネーションフェスティバルのポースターを貼ってほしいともってきた。話しているうちに、彼が60年代から70年代にかけての洋楽に詳しいことが判明。特にビートルズに。 Sg. Peppers Lonely Hearts Club Band の話で盛り上がった。

確かに、「ありがとう、感謝します、ついてる」の一日だった。


Tuesday October 23, 2012

朝から雨。しかも風が強い。

学生のメールの返事を書いていたら、夏休みに名古屋で開かれた「日本どまんなか祭り」、略して「どまつり」で、彼女が属している信州大学YOSAKOIサークルがグランプリを獲得したと書かれていた。YouTube のURLが添付されていた。あまり期待はしていなかったが、見て驚いた。素晴らしい。ものすごい迫力。グランプリに値するパフォーマンス。
http://www.youtube.com/watch?v=m9w-T1dcvLA

午後、伊那のギャラリー「はら美術」へ。今日が、伊那谷の老師加島祥造さんの詩画展の最終日。今年、先生は卒寿を迎えられた。この機会を逃せば、もうお会いできないかもしれない。もう何年も前に駒ヶ根のご自宅を訪問して、お話を伺ったことがある。駒ヶ根高原美術館での展覧会でもお会いした。

ファンの方々に囲まれていてなかなかお話できなかったが、ちょっと分け入ってご挨拶。先生もぼくのことを覚えていてくださった。写真を一緒に撮らせていただく。以前にお会いしたときよりも、少しお痩せになったが、90歳とは思えぬ若さ。以前にお会いした後、先生は、『求めない』(小学館)でベストセラー作家になった。そのことに触れると、「こういう仕事には時間がかかるよ」とのこと。うん十万円もする作品は買えなかったが、『禅とタオ』(佼成出版)を一冊購入。



次回の展覧会での再会を約束して、おいとまする。

展示されている作品の撮影はできなかったが、外に出て歩道からこの展覧会の宣伝用の作品を撮ることができた。そこには次のように書かれていた。

  自由は最高の価値だ
  もし愛があなたに
  それを与えないなら
  それは愛じゃないよ





Monday October 22, 2012

朝食後しばらくして、先日新米をいただいた家へお返しを届けるついでに、カメラをもって村を一回り。先ずわが家のかすかに色づいた白樺を撮る。坂を下り、旧道へ出て北へ進む。左手上に、綺麗に剪定された生垣と、その中の庭木が目に入ってくる。土手にはこれまた見事なイチイの木。

しばらく行き、右下を見る。手入れの行き届いた庭。ドウダンツツジが真っ赤に色づいている。左を見ると、先日も見せていただいた花の庭。しばらく行くと、右下にこれまた見事に手入れされた生垣と庭木。さらに北へ進む。左手に黒い板塀。先日歩いたとき、95歳のカクシャクとしたお爺さんがペンキを塗っていた板塀。

その家を過ぎ、左に回り、坂を上ると上の段の農道に出る。農道を少し南下し右を見ると、山の麓に村のお寺。さらに下ると道路沿いに花がいっぱい咲いている畑。さらにくだり、わが家の近くにくると、村で一番広い庭のある家。綺麗に手入れされている。






映画 Field of Dreams の最後のほうで、レイ・キンセラが、彼の亡くなった父親の亡霊と会話をするところがある。父親が「ここは天国か」と聞くと、レイが「いや、ここはアイオアだ」と答える。すると父親が言う、「アイオアだって?てっきり天国かと思った」と。今度はレイが父親に聞く、「天国なんて本当にあるんですか」。すると父親が言う、「あるとも、それは君の夢が実現するところ」。レイは夕焼け空を見上げ、そしてとうもろこし畑の一角にある自宅のほうを見る。灯りのついたポーチから妻と娘の笑い声が聞こえてくる。そのときレイは思う、「もしかしたらここは天国かもしれない」。

もし誰かが、ここは天国かと聞けば、ぼくは答えるだろう、「いや、ここは今村だ」と。でもひょっとしたらここは、ぼくにとって天国かもしれない。家の数50軒、人口200人の小さな村ながら、どの家にも綺麗に手入れされた庭があり、家のまわりには畑があり、村中に、ぼくが幼い頃に見たままの自然が残っている。




上の写真は村を一回りして出会った人々。この写真を撮りながら、村の文化祭に「今村の人々」という写真集を出品したらどうだろうか、と思いついた。今まで撮った写真に加え、文化祭までにもう何枚か撮る必要があるが。


Sunday October 21, 2012

家人は用事で京都へ。ぼくは終日家にいて、ウロウロ、ウトウト。少々頭が痛む。眼瞼下垂の手術を受けてから長い間頭痛とは縁がなかった。最近またときどき痛む。農作業からの疲労、それにパソコンに長時間向かい合うことからくる腕から肩にかけてのコリと眼精疲労からきていることは明らか。首筋にモーラステープを貼る。

テレビのニュースで、あのときから20年が経ったと知り、感無量。ルイジアナのバトンルージュで服部君というAFSの交換留学生が、ハロウィーンの仮装をして友だちの家に行く途中、道を尋ねようと、ある家のドライブウエイに入り、射殺された事件。家の中の男が Freeze と言ったのに、服部君はその意味がよく分からず、戸口に向かって進みつづけたために起こった悲劇。

Freeze とはこの場合、「止まれ」あるいは「動くな」という意味。

夜、巨人対中日をしばらく見る。かつては熱烈な巨人ファンだった。あるときからファンを止めた。今はどこのファンでもない。正確には巨人を除くすべてのチームのファンと言うべきか。

しかし、先日の中学校での読み聞かせをする際、五日市さんの本について検索していたら、原監督が五日市さんの本を読み、4月5月の低迷期を、そして女性スキャンダルが表面化した6月の苦境を乗り越えたという主旨の新聞記事があった。それを読み、少々原監督に同情的にはなっている。

万が一、明日巨人が勝って日本シリーズに進出すれば、「ありがとう、感謝します、ツイてる」のオマジナイの信憑性が増すというもの。増さなくてもいいから、中日にがんばってもらいたい。


Saturday October 20, 2012

まだどなたもお見えにならない間、サウンドチェックと今後のライブへの練習を兼ね、「六朗」を歌う。その最後の部分を歌っているとき、丸山俊治さん、そして続いて原田和恵さんが入ってくる。

先ず、食事を先に終えた原田さんにお願いする。今まで聞いたことがない歌、「ひだまりの詩」。そして「君がいるだけで」。3曲目は昨年のほたる祭りライブでジェイムズ・ドーシーさんを囲んでみなで歌った「友よ」。丸山俊治さん、1曲目、ぼくの大好きな「職人となったおじさんたち」。途中から赤羽真理さんがマンドリンでサポート。そして、丸山さんの作品の背骨とも土台もいうべき「満州の丘」。今夜は、「満州の丘に眠る・・・」と始まるコーラスの部分に力がこもり、いつにもまして感動的。3曲目は、本番が始まるまでに原田さんと練習していた「雪のかくれんぼ」をデュエットで。平成の童謡として後世に残るかも。

坂井俊水さん。先ず英語の歌のカバー。Listen to your heart, those angel voices と、聞こえてくる。続いてオリジナルを2曲。「君が幸せであるように」「ワインディング・ロード」。3曲目を歌い終わったあと、ぼそりと語る。「ちょうど一年前の今日、初めて会社の人たちときて、ここで歌わせてもらいました」。その夜のことをよく覚えている。去年の10月20日の日記を検索したら、次のように書かれていた。

7時過ぎ、オーリアッドへ。家人と交代。しばらくして4人のお客さん。そのうちのひとりがギターを弾きたいとのことでマイクをセットし、裏の物置からギ ターを取り出す。先週土曜にはジャズ、そして昨日は歌声喫茶があり、ステージは片付けたままだった。その人がギターを一度スクロールしただけで、これはす ごいと思った。友達から歌も歌ってくれといわれ、まず英語で、次に日本語で。トム・ウエイツの声で「なごり雪」。

その日から1年。その間にオリジナルを10曲書いたとのこと。

赤羽真理さん、マンドリンでMama Liza's Cafe。かなりファンキーな歌。久保田麻琴の歌かなと思ったら、果たしてそうだった。赤羽さんには、賛美歌とは対照的なこういう歌もよく似合う。続いて「十字架の影に」。3曲目「千両梨の実」が始まると、坂井さんがギターで、長島功さんが鼻笛で、丸山さんがピアノでサポート。まさに spontaneous 即興演奏の極致。素晴らしかった。

ここで休憩。丸山さんの差し入れの栗の渋皮煮をいただく。午後箕輪で買った林檎シナノスイートも。






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後半トップは長島功さん。「一通の手紙」から。ぼくが知る限りこれが彼の唯一のオリジナルだった。2曲目は、いつものさだまさしか白鳥座かと思っていたら、なんと、出来たばかりのオリジナル「ブリキの魔法」。以前からブリキ職人だったおとうさんのことを歌にしたいと語っていたが、先週の藤森和弘さんのオリジナルに触発され、この一週間で、中学2年の息子さんも協力してくれて、出来上がったとのこと。「長島功」を感じるとができる「傑作」である。3曲目は白鳥座の「サークルゲーム」。

原田さん、「時代」と、今夜唯一のピアノ曲、丸山さんの好きな「G線上のアリア」。静かにピアノの音色が流れるオーリアッドは実にいい。丸山さん、先日あった運動会では、お孫さんは今年もビリだったと語り、「一番最後に」、そして再度原田さんと一緒に「雪のかくれんぼ」。

今日のラストは赤羽さん。マンドリンで、先週歌い始めて途中でやめてしまった(ナターシャセブン)の「陽のあたる道」。この曲でもみなさん spontaneous にサポートに入る。山口さんが来るときが楽しみ。これで、今夜の和気藹々オープンマイク終了。

明日は家人が京都へ行くことになっていて、少々早目に閉店させていただく。夕方家を出るとき、西山の上に三日月がきれいに上っていたが、10時半、家に戻ると、東の王城山の上にオリオン座。冬がやってきた。


Friday Octobr 19, 2012

大忙しの一日。

朝8時20分から10分間、中学にて読み聞かせ。五日市剛さんの「ツキを呼ぶ魔法の言葉」から、中学3年札付きの不良少女の家庭教師をして、売春や万引きを止めさせただけでなく、5科目平均10点から20点だったものを一年後には450点以上に上げ、難関公立高校に合格させた部分を拾い読みする。前に何度も読んだところながら、ぼく自身読みながら感激して涙声に。

家に戻り、10時、オーリアッドへ。「紅葉の会」の会食の準備をする家人の手伝い。紅葉の会は朗読の会「ひびき」のメンバーが中心になってつくられた視覚障害者支援の会。その中に、ぼくが歌うときはよく来てくれ、必ず「アンコール」と叫ぶ全盲の粟津原さんもいる。今年のほたる祭りライブでも、「あのねのね」の前にぼくが歌ったとき、大きなアンコールの声。外で待ちくたびれていた清水君と原田君が、まずそのことをネタに彼らのステージを始めたほど。

その粟津原さん、今日は(今日もと言うべきか)大活躍。食事のあと、参加者全員で、彼女の見事なハーモニカの演奏に合わせて、「紅葉」「里の秋」など、いくつか秋の歌を歌う。昔、お兄さんに買ってもらったハーモニカとのこと。そのあと、ぼくが3曲歌わせていただいた。「雨ニモマケズ」「祈りの歌」「中谷勲」。後半2曲は「ひびき」の方々との出会いの中で出来た歌。3曲目を歌い終わったとたん、すかさず「アンコール」の掛け声。粟津原さん、「ほたるライブで初めて聞いた<松毬>をお願いします」。




「松毬」を歌い、役員の方の挨拶があり、万歳三唱で「紅葉の会」秋の昼食会終了。そうそう、デザートを食べているとき、どなたかが、お店にいつも置いてある猫のぬいぐるみを手にし、それを次々に回して、みなさんがその感触を楽しんでいた。30年近く前、ロンドンのおもちゃ屋さんで子供たちのために買ったもの。名前はついていない。色はフィービーに似ているが、ソフィーにしようか。

後片付けをし、家に戻り、6時再びオーリアッドへ。たくさんのお客さん。まさに「ありがとうございます、感謝します、ツイてる」の一日。原田さんには一度、「そばにいるよ」と「君は愛されるために生まれた」を歌ってもらった。

11時閉店。旧道に入り、家の下の近くに来たら、道路の真ん中に尻尾の大きな狐がライトの中に浮かび上がった。狐はすぐにぴょーんぴょーんと跳ねて、土手を登って家の庭のほうに消えた。フィービーは大丈夫か、と心配になったが、テレビの前のソファで眠っていた。狐はニワトリをとったりするから、猫だって食べてしまうかも。餌を与える器をひっくり返して炭を置いたが、狐は、ソフィーはもう戻ってこないということを知らせるために現れたのか。


Thursday October 18, 2012

午後2コマのクラス。昨日ほどの降りではないが、今日も雨。今日は家で少し練習したので Let It Be をちゃんと弾くことができた。帰路、アルプス市場に寄り、カリフォルニア産ウォールナットを買う。ここのくるみが一番質がよく、また安いようだ。

家に戻り、メールをチェックしたら、いなくなった猫が戻ってくるオマジナイを教えてくれるメールがあった。その方はそのオマジナイを友人から聞き、友人も20年以上も前に聞いたものだとか。そのオマジナイのおかげで、行方不明の猫が実際に何匹か戻ってきたらしい。

そのオマジナイとは、餌を食べていた器を伏せて置き、その上に炭を適量のせておくというもの。明日の朝、早速やってみよう。鰯の頭も信心から。

次男からのメールには、10ヶ月になった雅樹の写真が添付されていた。10ヶ月とは思えないほどに大きくなった。

7時過ぎオーリアッドへ。家人と交代。1番テーブルにお客さん。最近よく来てくれる方。スパゲッティが好物のよう。遅くなって灯油ストーブをステージ裏の物置から出して、灯油を入れ火をつける。いよいよ寒くなってきた。

家に戻り、明日の中学校での読み聞かせに何を読むか考える。3年生のクラスとのことで、受験勉強の励ましになるものがないかと考えたら、五日市剛さんの「ツキを呼ぶ魔法の言葉」の中に、5科目の合計点が10点から20点だった中学3年の札付きの不良少女が、頼まれて家庭教師をしたところ、一年後には、模試で450点以上とる実力をつけ、東北地方有数の進学校に入学したという話があったことを思い出した。

その本を2冊もっている。1冊は表紙の写真を撮った四日市の小林哲博さんからいただいた。もう1冊は、その本が増刷されたとき、著者の五日市さんから贈られた。本棚を探したが見当たらない。家人に尋ねると、1冊は西宮に住む妹に、もう1冊は村に住む友人に貸せてあるとのこと。明日の朝、村の友人のところにあるのを一時返してもらい、それを読むことにしよう。


Wednesday October 17, 2012

お昼をはさんで2コマのクラス。今日の歌は Let It Be。しばらくぶりに歌ったら、コーラスの部分のコードがあやふやだった。明日のクラスではちゃんと弾けるように練習しなければ。2時40分から1時間、病気で前期の期末試験を受けられなかった学生の make-up test。

外に出ると、土砂降りの雨。朝は晴れていたので、傘をもっていない。ハンカチを頭にのせて駐車場へ走る。TSURUYAに寄り、家へ。

オーリアッドへ行くときも、雨。静かな夜。東北旅行、農作業、それに後期が始まったせいで、疲れがたまっていると思っていた。確かにそれも一因。しかし学生からの「急に朝晩寒くなって、身体が異常に疲れ、勉強に集中できない」という主旨のメールを読んで思った。異常に暑かった夏の疲れが、涼しくなってでてきたのではないかと。つまり夏バテ。

前回第1回のディベイトではロムニー氏が優勢だった。今日行われた第2回目を、夜遅くに最初から最後まで全部見た。オバマ氏が圧倒的に優勢だった。前回は少々控えめだったオバマ氏が、今回はかなりはげしい口調で相手の非を攻撃した。ディベイト後の世論調査もオバマ氏の advantage を示していた。

次のURLから ディベイトのすべてを見ることができる。1時間38分ほど。
Obama vs. Romney Debate round 2


Tuesday October 16, 2012

朝食後、耕運機をかけ、鶏糞をまき、玉葱用の畝をつくり、穴のあいたマルチをかぶせる。穴を数えたら優に400はある。家人が育てた玉葱の苗では足りなくなりそう。明日松本の帰りに、アルプス市場で少し購入することに。玉葱は、オーリアッドではもっとも重宝する食材。

昼過ぎ、家人と今村神社までウオーキング。日曜日は神社委員として儀式に参加しなければいけないところ、遠方からお客様がお見えになり欠席させていただいた。かつて神社委員をされた先輩に代わりに出席してもらった。そのお詫びにとお賽銭をはずもうとしたら、ポケットには財布も小銭も入っていなかった。農作業をするためズボンを履き替えたのを忘れていた。




行きは上の段の農道を行き、帰りは下の段の旧道(三州街道)をもどる。途中、いつも庭の手入れをきれいにしている方の花壇の写真を撮らせてもらう。

家にもどると、神社の長い石段を上り下りしたせいか、疲れた。リビングのソファで午睡。1時間ほど。どこかの駐車場に止めておいた車がなくなっている夢を見て目が覚めた。リアルな夢。車があるかどうかガレージに見にいったほど。


Monday October 15, 2012

午前中、サツマイモ堀り。サツマイモは小さなものばかり。肥料がよすぎても、茎や葉っぱばかり大きくなって、実は育たないらしい。たまに大きなのがあると思ったら、鍬があたって半分に切れてしまったり。

午後、今週のクラスの準備。コンピュータの調子が悪く、なかなか進まない。遅くなって午睡。

夜、諏訪へ。LSEC。 9月のクラスが、ぼくの東北への旅が入り、急遽キャンセルさせてもらったため、10月のクラスが少し早まり、ご都合の悪い方もいたようで申し訳ない。Yesterday と The Rose を歌い、それぞれ近況を話してもらう。一番年輩の女性が、指先を怪我して、そこが化膿して、家事をするのにとても不便で、指一本にも感謝しなければと思ったという主旨の話をする。

そのとき、彼女から質問「先生、化膿するって英語で何ていいますか」。とっさのことで、「腐る」を意味する rot と decay しか思い浮かばなかった。

今調べてみたら、 fester あるいは suppurate がいいようだ。前者は聞いたことがあったが、後者は初めて。The tip of my right index finger festered. とか、 I got a festered finger. というように使えそうだ。

サツマイモ掘りの話をすると、サツマイモの茎には栄養があるとどなたかが言う。イタドリにあるというレスベラトロールがサツマイモの茎にもあるかもしれない。

家に戻り、明後日のクラスの準備。特に学生のメールの返事。時間のかかる大変な作業だが、学生が何を考えているかを知るにはとてもいい。


Sunday October 14, 2012

写真・左は、一昨日刺されたのと同じ種類のキイロスズメバチ。サンデッキに落ちている柿の実に群がってくる。写真・中は、ガレージの前の砂利の上を這っていたイモムシ。逃がしてやろうと紙の上に乗せたら、小さく丸まってしまった。成虫になったらどんな姿になるのだろう。蝶か、蛾か。



一昨日、蜂に刺されたところは今日はもう痛みはまったくない。昨夜のオープンマイクにきた長島君によれば、点滴を受けなかったら、4,5日痛みが続いただろうとのこと。手の甲を刺されたことがあるらしい。

長男と友だちを午後岡谷駅まで送り、帰りにオーリアッドへ寄り、昨日の後片付け。家に戻り、しばらく午睡。夜、今週のクラスの準備。RealPlayer の調子がもうひとつ。CDを焼こうとしたが何度も失敗。

年末ライブまで2ヶ月になった。今年は、トークライブ風に、ひとりで、語りを十分にいれながらやってみようと思っている。

こんなメールが届いた。

日々のご様子は、Oread Diary で拝見しております。ソフィーちゃんのこと、心配ですね。 かわいらしい写真はいつ見てもいいです。 二匹とも”品”があります。少し早いかもしれませんが、今年の年末ライブ(12月14日)は、是非伺いたいと思います。 昨年は、久しぶりにと思っていましたが、実現できませんでした。

AFS & ICU のぼくの先輩にあたる友達の方と一緒に来てくださるとのこと。ありがたいことである。Much obliged.


Saturday Ocotober 13, 2012

オープンマイク。

藤森和弘さん、久々に定番のトップバッター。河島英五のカバー「風は旅人」から。いい歌である。しかし、次に歌った藤森さん自身のオリジナル「もうすぐ一年生」と「愛音」にはかなわない。久々に聞くからということもあるだろうが、驚異的な説得力。大きな拍手。愛音ちゃんへの想いがひしひしと伝わってくる。

長島功さん、公民館講座の「手作りおもちゃ講座」で子供たちに竹とんぼを作り方を教えて、一緒に遊んできた話のあと「鬼無里村から」「無縁坂」「最後の手紙」。オーリアッドで再び歌い始めて4,5週が経つ。安定感が増した。

垣内彰さん、県の写真展に応募した組写真のパネルを持参し、その解説。写真、上の段右、熟女たちが、美術館の立体造形作品の中で戯れる写真が実によかった。みなさん、興味津々の面持ちで、解説に耳を傾ける。

次に、ぼくが、昨日の箕輪進修高校でのトークライブの話をしたあと「フィールド・オブ・ドリームズ」。この1曲で3曲分の長さ。しかも、12分余のこの歌を、Am と G (capo on the 4th fret) のコードだけで歌う。父と息子の葛藤と和解の歌。歌い始める直前、期せずして長男が友だちを連れて入ってきた。

赤羽真理さん、今夜は少し体調が悪いといいながら歌い始める。「鹿のように」「千両梨の実」。毎週赤羽さんの写真を撮らせてもらっているが、ファインダーを通して見る限り、それほど体調が悪そうには見えない。逆に、今夜の赤羽さんの顔は、最近になく「美しい」。不思議な静けさと深さを感じさせる。大きな哀しみを乗り越えた人のみが持ちえるような。

高麗大学の学長室でお会いしたイ・スヒョン君のお母さんの顔のような。あるいは、先日お会いした数ヶ月前にご主人を亡くした方の顔のような。その人たちの言葉は、マックス・ピカートの言葉を借りれば、横に流れていかない。ひとつひとつの言葉が垂直に、聞く者の心に杭のように入ってくる。Love Is Art. Struggle Is Beauty.

ここで休憩。






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後半トップは、長野市での voice training を終えて帰ってきた原田和恵さん。「トロイメライ」の演奏、そして「糸」と「伝道の書」の一節に曲がついた「あなたのなさることはみな」。Voice training の成果は、最初に発声したときから明らか。特に最後の歌は圧巻だった。もともとの美しい声に、艶と迫力が加えられた。

藤森さん、再度愛音ちゃんのことを歌った「小さな幸せ」、そして亡くなった弟さんのことを歌った「おまえの歌が聞こえる」。そのあと、愛音ちゃんを呼びいれ、「歩き疲れて息をきらして、歩いても歩いてもみつかりません」という言葉で始まる長渕剛の歌を一緒に。小学3年生の愛音ちゃんにはちょっと似つかわしくないような。でもときにはこんな心境になることもあるのだろうか。

長島さん、「竹田の子守唄」、鼻笛で「ふるさと」。そして「案山子」。最後の歌はしんみり聞かせてもらいました。赤羽さん、「フリー」。そして「歌いながら君と行く」で始まる、山口さんの得意な歌。最初赤羽さんは、マンドリンで歌い始めたが、コードがわからないとのことで、ギターに持ち替えて歌う。次回山口さんがくるときには、マンドリンで入ってもらえそう。

ぼくが、またまた1曲で3曲分の長さの「ミン・オン・トゥイーのバラード」を歌い、最後に原田さん、「そばにいるよ」「君は愛されるために生まれた」。

これで、オープンマイク終了。みなさんのおかげで今夜も素晴らしいオープンマイクになった。愛音ちゃんの妹のミレイちゃんはみんなに愛嬌をふりまき、なごませてくれた。最後に別れるときも、彼女は「タッチ」と言いながら、ハイタッチを求めてきた。その素直さ、明るさに接し、なぜか八木重吉の詩を思い出した。

  ぽくぽくひとりでついていた
  わたしのまりを
  ひょいと
  あなたになげたくなるように
  ひょいと
  あなたがかえしてくれるように
  そんなふうになんでもいったらなあ




Friday October 12, 2012

箕輪信州高校文化祭のプレイベントとして、10時半から12時までトークライブ。平和と人権のテーマでお願いしたいと言われたので、「風に吹かれて」の1番1行目を借りて「人間と呼ばれるまでに、いくつの道を歩かねばならないのか」というタイトルにした。今思えば、少々長たらしい。

このタイトルにしたのは、かつてぼくの「アメリカ大衆文化」のクラスにいた鈴木君が、この学校で教えていて、生徒会の顧問をしているということもある。鈴木君は信州大学卒業後、長野市で「風に吹かれて」という名前の屋台のラーメン屋を始めた。多くの常連客がついていたその店をやめ、教師になったのは、彼の店に居場所を見つけた不登校の子供たちに触発されたからだと、今年4月、毎日新聞の城島さんが書いた記事で知った。

今日は本当に久しぶりに「ミン・オン・トゥイーのバラード」も歌った。歌いながら、最後のほうでミン君を思い、少しこみ上げてくるものがあった。思えば、ほたる書房の田中さんはミン君に対してとても優しかった。親しみを込めて「ミン」と呼び捨てにし、いろいろ話しかけてくれた。

生徒たちからもっとも大きな反響があったのは「それぞれの道」だった。そのことがわかったのは、いただいた手作りの花束を包んであった紙に、ぼくが校長先生の部屋で話をしている間に、何人もの生徒が寄せ書きをしてくれたからである。多くがその歌に言及し、一人は「やっちゃんの歌に共感し、少し涙が出ました。中学時代私も学校に行けないことがありました。イジメにもめげずがんばろうという思いが歌の中に感じられて感動しました。ありがとうございました」と書いてあった。

生徒会長の男生徒とおそらく副会長であろう女生徒の最後のあいさつにも、彼らの感性の豊かさが感じられた。箕輪進修高校は多部制・単位制の高校で、いわゆる進学校ではない。しかし多くの人間性豊かな生徒たちに接し、実に素晴らしい学校だと思った。こういう子供たちがもっと多くなれば、日本はきっとよくなる。

トークライブは、起承転結の「結」がなかった感がある。しかし、これからのぼくのライブやトークライブに大きな示唆を与えてくれた。臼田校長先生、中西先生、鈴木先生に感謝。そうそう鈴木先生に9月、赤ちゃんが生まれたとのこと。おめでとうございます。

家に戻り、お昼を食べたあと、ソファにすわった途端、左ふくらはぎに激痛が走った。黄色スズメ蜂。洗濯ものが近くにあった。それについてきたのかも。家人が心配し、病院へ電話をしてくれた。急いで外科へくるようにとのことで、彼女の運転する車で病院へ。黄色スズメ蜂は極めて危険とのこと。しびれたり、吐き気がしたりすると死にいたることもあるとか。40分の点滴を受ける。今も痛みは少しあるが、死に至ることはなさそうだ。

夜、蓄冷剤で患部を冷やし、オーリアッドへ。珍しくY先生。「週刊いな」のオーリアッド商品券に応募したら当たったとのこと。誰も応募しないだろうと思っていたが、少なくとも一人は応募したことになる。



Thursday October 11, 2012

午後2コマのクラス。

今夜はジブランの会の方々が来られる日。しかし、家人は5時からカウンセリングの仕事が入り、7時過ぎまでオーリアッドに入れないと言う。4講時終了後、控え室にも戻らず、駐車場へ。TSURUYA で少し買い物をして、急いで家に戻る。途中、家人から、電話があった。お昼過ぎからフィービーが見当たらないと。フィービーを探したがどこにもいない。ソフィーに続いてフィービーも? 仕方なし、そのままにして、急いでオーリアッドへ。

ジブランの方々に加えて、食事のお客さんが入り、てんやわんやしているところへ家人が戻ってきた。今夜はその後も何人かのお客さん。そのうち一人は、原田さん。何度か中断しながら一局、終了。今夜も四間飛車でかろうじて勝利。その間に、先に家に戻った家人から電話。「フィービーが寝室にいたよ」。

最後のお客さんはマシュケナダの玉穂さん。彼女のアトリエ主催の展覧会のポスターとチラシを持参し、「ここへきたらピザを食べなければ損。おいしいから」とピザと生姜紅茶のオーダー。但し、今夜のピザは「奥さんが作ったものより、玉ねぎのスライスが厚く、トマトも大きかった」とか。

第17回ひよこの森のアトリエ展
日時:2012年10月26日(金)〜28日(日) 10am --22pm 最終日は18pm)
*ひよこの森アトリエの生徒や卒業生の作品の展示
主催:ひよこの森のアトリエ


Wednesday October 10, 2012

お昼を挟んで2コマのクラス。今日の歌は The Rose。1st verse の最初の1行を学生に訳してもらってから、歌詞の解説。そしてCDを聞き、歌う。その最初の一行は、 Some say love it is a river that drowns the tender reed. ここで重要なのは love とit の関係を把握し、drown をいかに訳すかが鍵。

教科書の説明のあと、I Have a Dream の最初の部分の解説。This note was a promise that all men, yes, black men as well as white men, would be guaranteed the unalienable rights of life, liberty, and the pursuit of happiness. まで。「生命、自由、幸福の追求という譲渡不可能な権利」とは独立宣言からの引用。

授業が終わり、しばらく休憩して、第二講義棟の横を通って駐車場へ歩いていると、突然、教室の窓から授業中の先生が顔を出した。「三浦先生、こんにちわ」。驚いた。ぼくが歌を歌っていることを知っているようだ。それにしても大胆な先生。授業を中断して、外を歩いている人に話しかけるとは。ぼくはあわてて、「先生、授業中ですから、話はまたあとで」と言い、その場を立ち去った。お名前と学部をお聞きしたので、今度訪ねて、ゆっくり話してみよう。

TSURUYA に寄ったら休みだった。アルプス市場へ。雑茸がたくさん売っていた。アミタケを2パック。味噌汁に入れると美味しい。それにパンに入れるクルミも。

夜、土曜日以来のオーリアッド。何人かのお客さん。そのうち一人は、明後日の箕輪進修高校の文化祭での講演の打ち合わせ。そうだその準備もしなければ。

閉店し家に戻ると、フィービーが玄関先のサンデッキで暗闇をみつめていた。抱きかかえて中に入れようとしたが、逃げられた。まだ外にいたいようだ。ぼくも切ないがフィービーも切なそう。ソフィーはもう帰ってこないかもしれない。


Tuesday October 9, 2012

家の周りの整理整頓で半日。あとの半日は学生のemail への返事を書いたり、授業で使う歌のCDを焼いて、その上に曲目を印刷したりする作業。明日の分は何とか終了。

ソフィーはどこに行ったのだろう。




Monday October 8, 2012

午後、ソフィーを探しながら、城山公園までウオーキング。旧道に降りて徳本水のほうへ歩き始めたら、近所のおじさんに声をかけられた。写真を一枚撮らせてもらう。山の腰道を通って城山公園へ。守屋山がくっきりと見える好天気。帰りには昔祖母とよくきた樋田の不動尊に参る。家に戻る。猫にも犬にも人にも会わなかった。写真を撮ったおじさんを除いて。




旧道から坂を上ってくるとフィービーが見えた。家人がサンデッキで干していた冬物の服の上。ソフィーが現れるのを待っているかのよう。さみしそう。無理もない。生まれたときから6年間いつも一緒だったのだから。何日もいなくなっていて、突然また現れたという猫の話を、今日2度も聞いた。戻ってきてくれたらいいのだが。

午後遅く、芝を刈る。燃料が途中で切れた。東側の柿ノ木の下は明日することに。

何もしないでいるとソフィーのことを考えてしまう。今学期の授業で使う歌とスピーチのCDをつくる。スピーチはキング牧師の I Have a Dream に加えて、リンカーンの Gettysburg Address も入れた。I Have a Dream は明らかにこのスピーチの影響を受けている。それにロジャー・ラブの Daily Vocal Warm-Up も入れる。腹式呼吸の発声と英語の発音には共通するところがある。

iPS細胞の研究で京大医学部の先生がノーベル賞を受賞した。彼のインタビューをニュース番組で見たが、謙虚な受け答えが印象的だった。iPS細胞について何度聞いても、よくわからないが、是非実用化されて難病の治療に役立ってほしい。

朝もかなり冷えたが、夜はさらに寒くなった。もう少ししたらストーブが必要になるだろう。


Sunday October 7, 2012


2006年11月22日にわが家にきてから、ソフィーとフィービーはいつも一緒だった。一昨日の夜、ソフィーがいなくなった。まる2日が経った。昨日は家の周り、村の道、そして裏山にも入り、名前を呼びながら探したがいなかった。フィービーも淋しそう。家中をうろうろしてソフィーを探している。時にはサンデッキに出て、遠くを見て、ときどきニャンとないて、すわっている。近所の猫で3日後に戻ってきたという話を聞いたことがある。ひょっとしたら明日戻ってくるかもしれない。不安と哀しみが徐々に心につもってくる。

6年前の11月22日、わが家に到着した直後の写真。外に出たソフィーがフィービーに「怖くないよ。出ておいで」と話しかけているところ。http://pets.webshots.com/photo/2470380390059545047SXDSOu

庭に飛んできた小鳥を真剣に見ているソフィー(右)とフィービー。
http://pets.webshots.com/photo/2037590130059545047JzfMdN

ソフィーのことを心配しているところへ、パソコンのメールの受信ができなくなってしまい、テンヤワンヤの一日。何度「送受信」をクリックしても「メールサーバーのユーザー名とパスワードが正いことを確認してください」が出てくる。ぼくの場合ややこしいのはメールアドレスがWAKWAK と iijimio の2つのメールサーバーとかかわっているtこと。長男にトラブル箇所を skype で表示したら、それぞれのメールアドレスのプロパティをクリックし、次にサーバーをクリックするように指示される。その結果、片方のユーザー名とパスワードが消えていることが判明。新たなパスワードを設定して、無事解決。よかった。

トラブルがあるたび、インターネットについての知識が増える。でも新たなトラブルが次から次へ起こってくるようだ。メールのユーザー名とパスワードにはまったく触ってないのに、どうして消えてしまったのだろう。


Saturday October 6, 2012

午前中、農作業。イチゴ畑に水をやり、とうもろこし畑のマルチをはがし、茎などを集め、山際の畑へ運ぶ。火をつけて燃やそうとしたが、なかなか燃えない。薪を燃やしてオキをつくらなければいけないかも。午後はパン作り。好評のクルミとレーズン入りのパンを多めに作る。

6時開店とほぼ同時に入ってきたのが、岩波玉穂さんと若い女性。「人を連れて行きたい・・・」と、いただいたメールに書かれていたので、知り合いの女性だとばかり思っていた。帰省中の大学生の娘さんだった。トップはその娘さん美紗子さんのピアノソロ。「大雷雨」。そしてお母さんの伴奏で「Fly Me to the Moon」。途中で伴奏がピアノからクラリネットへ。森西ふみさん、10月27日(土)に安曇野の Dog Cafe WITH で開催する犬同伴ライブのアナウンスのあと「おおらかに」と「歌 PART2」。山口恵三さん、今夜は日本の初期のフォークソングから「シクラメンのかおり」と「赤ちょうちん」。後者は久しぶりに聞いた。

久々登場の小宮山敏明さん。懐かしい「ディア・ハンターのテーマ」と「アルハンブラ宮殿の想い出」。金子昭二さん、後半に歌うルイ・アームストロングの What a Wonderful World の解説。

  I hear babies cry, I watch them grow
  They will learn much more than I will ever know
  And I think to myself what a wonderful world
  私は、赤ちゃんが泣くのを聞き、彼らが大きくなるのを見守る
  彼らはこれから、私が一生かかっても知ることができないほど多くのことを学ぶだろう
  そして私はひそかに思う、何て素晴らしい世界だろうと


金子さんのお孫さんたちは、もうすでにティーンエージャーになっているが、彼のことを「ぴょんのじーやん」と呼ぶとか。「じーさん」「じーちゃん」より「じーやん」はいいかも。

坂井俊水さん、「夕陽」と「The Rose」。今回 The Rose は省略なし。この歌はぼくも好きで、後期歌う歌の中に入れたら、学生から課題の email で、次のようなメールがきた。「I am happy to know that we are going to sing The Rose in the second semester. I heard it sung by a Japanese singer Juju, but I don't know who sang this song originally. I am looking forward to hearing the original version of this song."(後期にこの歌を歌うと知って嬉しいです。日本人の歌手Jujuが歌うこの歌を聞きました。誰がオリジナルを歌っているか知りません。オリジナル・ヴァージョンを聞くのが楽しみです)。

原田和夫さん、最近の楽しみは、早朝目が覚めると、庭の向日葵の種を食べにやってくる小鳥たちを見ること、そしてそれを短歌に読んだりすることとか。それに、時々布団の中で昔のことを思い出し涙ぐむこともあるとか。特に幼くして満州で亡くなった妹さんのことを思い出して。

おそら誰にも他人には話せない悲しみや苦しみを心に抱いているにちがいない。でもそれがなかったらよかったとも言えない。宮沢賢治は長詩「小岩井農場」の最後のほうで、「すべてさびしさと悲傷とを焚いて/ひとはとうめいな軌道をすすむ」と書いている。それは生きるための、そしてより深く他者と繋がることを可能にしてくれるエネルギー。

ここでぼくが「中谷勲」を歌い、そのあと、美紗子さんがピアノで「さくら」を演奏。見事な演奏。盛大な拍手。赤羽真理さん、「私を待つ人がいる」と「誰もみな」。玉穂さんと山口さん、「恋のバカンス」。前半最後は原田和恵さん、「ラルゴ」など2曲。








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後半トップは長島功さん。「最後の手紙」「秋桜」。金子さん、What a Wonderful World のテープを流しながら歌う。山口さん「ただり着いたらいつも雨降り」、そして「竹田の子守唄」を原田和恵さんと一緒に。小宮山さん、誰もが知っている「禁じられた遊び」。ここで、恒例の「マシュケナダ」。岩波玉穂とオーリアッド・オールスター・バンド。この歌を歌うときはみなさん本当に happy な顔になる。赤羽さん「鹿のように」「千両梨の実」。そして最後に、原田和恵さん「トロイメライ」の演奏と「君は愛されるために生まれた」。

学校が始まったり、農作業が続いたりで、疲れがたまっているのか、オープンマイクが始まる前は少々熱がありしんどかったが、みなさんの演奏を聞いているうちに、徐々に元気が出てきた。事実家に戻り体温を計ったら平熱にもどっていた。


Friday October 5, 2012

朝食後、家人に促され、イチゴの本植え。旧ひまわり畑に仮植えしたイチゴの苗を三本刃(鍬)で堀り出し、一輪車で、家の近くの畑に運ぶ。家人がそれを、水を注いだ30センチ間隔にあけた穴に植えて行く。途中からぼくも植えるのを手伝う。合計250本。来年6月が楽しみ。

午後は疲れてしばらく午睡。

オーリアッド、開店直後、珍しいお客さん。ピザのテイクアウト。ピザが焼けるまで、少しお話する。今は亡き高木東六さんの薫陶を受け、御茶ノ水女子大の音楽科(教育学部)で学んだという。御茶ノ水女子大卒だとは聞いていたが、音楽科とは知らなかった。彼女が書いたエッセイは何度か読ませていただいたことがある。是非今度はピアノを聞かせてもらいたいもの。

高木東六さんには、ぼくが大学一年生のとき(1965年)に出た「あなたのメロディー」という番組でほめられたことがある。「一万マイル」という歌。高木さんは、そのメロディーを口ずさみながら、あの独特な語り口で「いいですねー」と何度か繰り返した。ぼくの歌のメロディーがほめられたことは、そのときが最初で最後かも。

昨年の今日、スティーブ・ジョブズが亡くなった。一年の何と速いこと。

50年前の今日、ビートルズが Love Me Do でデビューしたと新聞やTVが報じていた。ぼくが最初に聞いたビートルズの歌は I Want to Hold Your Hand。1963年、サンタローザでのこと。ケネディー大統領が暗殺された直後のことだった。I Want to Hold Your Hand は正規のビートルズのアルバムには入っていないが、ぼくにとってはこの歌はビートルズとほぼ同義語である。ビートルズという名前を聞いて聞こえてくる音楽は、この歌の前奏である。
http://www.youtube.com/watch?v=iim6s8Ea_bE


Thursday October 4, 2012

午後2コマのクラス。昨日と同様、英語の勉強について話し、歌を歌ったあと、キング牧師のスピーチ I Have a Dream の中から選んだ3つの文を和訳してもらう。この英語が理解でき、正しい日本語に置き換えることができる人は、英語の基本がわかっている。自学自習で相当なところまで行けるはず。

1. I am happy to join with you today in what will go down in history as the greatest demonstration for freedom in the history of our nation.

2. I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but by the content of their character.

3. With this faith we will be able to hew out of a mountain of despair a stone of hope.

4時限のクラスでは、教科書の最初のエッセイを読み、来週学ぶ「旅について」のビデオを見る。そのエッセイの中で、著者は旅の秘訣は3つあると言う。1. Go slowly. 2. Go gently. 3. Get lost。 1と3はわかりやすい。2のgently に行け、優しく、穏やかに・・・行け、というのはどういう意味か。いろいろ考えた末、こんな思いが浮かんだ。旅先で出会う人やものやことを、先入観や自分の価値観で判断するのではなく、心を無にして接しろということではないかと。それを一言で言う日本語があるだろうか。

夜、7時半過ぎ、オーリアッドへ。家人と交代。そのあと閉店時間まで、お客さん。団体のお客さんではなく、一人一人、別々にやってきた。もちろん団体のお客さんもうれしいが、オーリアッドの空間を楽しみに、ひとりでやってくるお客さんはありがたい。しかも、今夜は、それが途切れることがなかった。そして、その中で、初めて会う人たちの出会いがあったり、啓発的な会話があったり。オーリアッドをやっていてよかったと思う瞬間。

昨夜、久々にレナード・コーエンの新しいアルバム、といっても8ヶ月ほど前に発売された Old Ideas を聞いた。今夜もそれを聞いていたら、「いいですね」という声が2人の人から。このアルバムの対訳を担当したので、発売前から、発売後も、何度もこのアルバムを聞いた。とてもいいと思ったが、彼の初期の作品や、 Live in London ほどにはインパクトがないと思った。

でも昨夜久しぶりに聞いたら、若いころにはあった「力」が抜けていて実に気持ちがいい。特に 3曲目の Show Me the Place はいい。. http://www.youtube.com/watch?v=RsR8icSiCIY


Wednesday October 3, 2012

お昼を挟んで2コマのクラス。後期最初のクラスなので、学生の motivation を上げようと、パソコンを使っての英語学習の話をする。先ず25分129円からという英会話レッスンの話。そのあと、Podcast による英語学習サイトの紹介。25分129円のレッスンにはSkypeが必要だし、1ヶ月単位だと5000円ほどのお金がかかる。Podcastによる勉強は無料で、パソコンさえあればいい。これを毎日続ければ、かなりの進歩が期待できる。詳しくは次のURLから。http://www.eslpod.com/website/index_new.html

次に歌。There's a Hole in the Bottom of the Sea は誰もが初めて聞く歌だったが、1番を歌って聞かせると、みな大きな声で歌えた。「幸せなら手をたたこう」とそっくりのメロディ。

子供の歌だけではもの足りないだろうと、次に Yesterday を歌おうとしたが、この歌を知らない学生が多かった。かつて日本人の一番好きなビートルズの歌は Yesterday だと読んだことがあったので、驚いた。それでも2,3度繰り返すと、大きな声で歌えるようになった。

帰路、久しぶりに TSURUYA へ。アーモンド、アボカドなどを購入。そのあと、アルプス市場と内田ファーマーズマーケットにも寄る。

オーリアッド。パンがほしいという方が来られたが、今夜はパンの用意が出来ていなかった。明日はあります。

遅くに原田さん。3連敗中。雪辱を期して一局。一度追い込まれたが、大事にしていた飛車を切ることで、形勢逆転。王より飛車をかわいがり過ぎていた。

タケバンの竹入さんからメールがきた。

「追憶の60年代のカルフォルニア」読み終わりました。とても面白く、ワクワクしました。・・・来年、9月か10月にそちらでライヴをさせて頂くようにお願いし、8月の墓参りの時に辰野の街をプロモーションして回ろうかと考えていますが、何か他に良いお考え浮かんだら教えて下さい。もしやらせて頂く場合「タケイジ」というユニットで三浦さんや辰野のミュージシャンと共演出来たら最高です!

と書かれていた。タケバン or タケイジ のロックンロールバンドと対等に渡り合えるとは思えないが、先祖が同じ今村とすると、受けて立たないわけにはいかないだろう。


Tuesday October 2, 2012

朝食後、トウモロコシ畑の整理。そのあと、イチゴの本植えをするふたつの畝にマルチをかける。植えるのはもう少ししてから。野菜の収穫。ピーマン、ナス、トマト。汗だく。

午後、明日から始まる後期の歌を最終的に決定。歌詞カードを作る。Yesterday, The Rose, What a Wonderful World, The Sound of Silence, There's a Hole in the Bottom of the Sea, Tennessee Waltz, Imagine, Bird on the Wire, Let It Be の9曲。もう1曲加えて10曲としたいところだが、長い歌が多く、2列にしてA4の裏表に歌詞を印刷するにはこれが限度。曲順は、歌う順序というよりも、1曲の歌詞が表と裏に分かれないように、ジグソーパズルのように、あちこち動かして決めたもの。

明日は、 There's a Hole in the Bottom of the Sea. 早口言葉の子供の歌で、夏休み、英語から離れていた学生たちの口を再び英語に馴らすには格好の歌。

There's a hole in the bottom of the sea で始まり、最後は、There's a flea on the wing on the fly on the frog on the bump on the log in the hole in the bottom of the sea. を一息で歌わねばならない。弱強のリズムが続き、英語のリズムを身につけるのに有益である。そうそうYoutTube に、この歌があった。
http://www.youtube.com/watch?v=bG3x1Ufr_58&feature=related

バックパッカーの弦をかえる。エクストラライト。1弦がない。おそらく、バックパッカーの1弦が切れたときに、袋から1弦だけを出して、張り替えたのだろう。今までの1弦を残しておけばいいものを、はずしてしまい、再度つけようとしても、弦が短かすぎて、何度試みても、はずれてしまう。仕方なし、ライトゲージの1弦をつける。


Monday October 1, 2012

いよいよ10月なのに、今日は台風一過、かなり暑い。信大の後期が始まった。ぼくの最初のクラスは水曜日から。例年、9月の後半はもう涼しくなり、不自然な「夏休み」と思っていたが、今年は8月9月と猛暑で、2ヶ月の夏休みはありがたかった。

暑さと東北旅行の強行軍のせいか、体調は万全とは言えないが、また4ヶ月がんばろう。後期のクラスの準備は少しずつしてはいたが、今日、明日でまとめなければ。プリンターのインクがなくなりオンラインで注文。

午前中、隣町へ。障子紙、フロアーの汚れおとしなどを購入。お昼を Denny's で食べる。半ラーメンと半マーボー豆腐丼のセット。久しぶりに食べるラーメンが美味しかった。
昔、といっても10数年前、辰野病院下のラーメン大学の味噌野菜ラーメンをよく食べた。独特の風味があり美味しかった。ラーメン大学はどこでも同じ味かというと違う。この店の味噌野菜ラーメンにかなうところはなかった。お店のおじさんにその話をすると、少し味付けを変えているとのことだった。そのおじさんは年を取り引退。経営者が変わったら、味も変わってしまった。それ以来、ラーメンはあまり食べなくなった。

辰野病院といえば、今日から新しい病院での診察、治療が始まった。ぼくは来週火曜日、定期健診に行く予定。

内閣改造。新内閣に関し、野党はすべて誹謗中傷、罵詈雑言。まあ民主党も野党だったときはそうだったから、文句は言えないが、もう少し、協調的な言葉を言えないものか。