June 1-December 31, 2019


Saturday November 30, 2019


昨日は村の長老の葬儀があった。享年93歳。長年、町の役場に勤め、町の短大誘致にもご尽力
された。町議も二期務めた。息子さんの家族は近くに家を建て、10数年前、奥さんが亡くなられた
あとは、一人住まいだった。数年前まで軽トラにのって農業をされていた。あまり社交的な方ではな
く、どちらかというと孤高の人。

彼には猫が一匹いた。ウオーキングの途中、彼が猫と一緒にいるところを何度か見かけた。一度、
その猫の写真を撮り、100円ショップで買った額に入れて、プレゼントしたことがある。昨日、葬儀が
始まる前、息子さんが話してくれた。その写真は彼の机の上にあって、いつも眺めていた、納棺の
ときには、一緒に棺に入れさせていただいたと。それを聞いて嬉しかった。ぼくの拙い写真が、わず
かであっても、彼の孤独を癒すことができたかもしれないと。

葬儀のあと、導師を務めたご住職から、その猫の話を聞いた。納棺のための読経が終わり、いよい
よ、棺の蓋をしようとしたとき、いままで、おそらく、多くの見慣れぬ人たちを避けて隠れていた猫が
「ニャー、ニャー」と啼きながら棺に近づいてきた、と。最後のお別れを言いにやってきたのだ。

動物には不思議な力がある。何も知らないようでいて、その場の雰囲気から、多くのことを理解して
いる。ずっと昔のこと。1963年から64年にかけて、一年間お世話になったサンタローザのハーヴィー
家には、エリックという名の犬がいた。

「エリックのことを書くことを忘れていた。ハーヴィー家での一年間の生活で、ぼくが一番親しくなった
のはエリックだったかもしれない。エリックは茶色に黒の混じった大きなジャーマンシェパードで、学校
から帰ってくると、どこからともなく現れて尻尾を振りながらぼくに挨拶した。リビングで本を読んでいる
時など、足元にじっとすわっていた」(『追憶の60年代カリフォルニア』p. 31)

そのエリックが、ぼくが帰国するためにハーヴィー家を出る日の朝、ぼくがまだ寝ているうちから、部屋
の外にいて、悲しげにクンクンと啼いていた。ドアを開けると勢いよく飛び込んできて両前脚を上げてぼ
くにしがみついてきた。そして再び部屋の外に出ると家中を啼きながら走り回った。その日からぼくがい
なくなることを彼はしっかり認識していたのだ。

この村に戻ってきたとき、ぼくは37歳だった。それから37年が経った。その間、多くの方々をお見送りした。いずれまもなく、間違いなく、ぼく自身が見送られる時がやってくる。

生きてくことは
悲しいことばかりだけど
もう一度やってみよう
ボビーが歌ってる限りは
 (「王城山に黄色い月がのぼり」より)




Wednesday November 13, 2019

2コマのクラス。いずれのクラスでも、To Kill a Mockingbird (アラバマ物語)の映画を見る。長い映画で、残りの3分の1は来週。

キング牧師の予定した部分が先週で終わったので、








Sunday November 10, 2019

今朝は姉のご主人の49日の法要で伊那経由で飯田の善勝寺へ。短い法要の儀式のあと、再び伊那へ戻り、「いづみ」という料亭で、会食。なかなか美味しいお料理で、感動した。



家に戻ったときは、3時を過ぎていた。家人は皇室のパレードを見、ぼくは寝室に直行.
2時間ほど熟睡。昨日のソロコンサートの疲れがかなり残っている。

6時前、目が覚めてメールをチェックしたら、コンサートの感想が2通入っていた。2通ともに、昨日のコンサートを楽しみ、次回のコンサートを期待してくれているとのことだった。よかった。

「昨日は素敵なコンサートをアリガトウございました。先生が還暦のときにご長男からプレゼントされたワイン・レッドのギターも美しく映えて、朗読のお二人もプロ以上に素晴らしく、他では味わえない上質のライブを辰野の地で、贅沢な距離感の中で経験させて戴いたことに感謝しています。vol.2.が楽しみです」

「昨日はじっくり先生の世界に浸ることができました。ソロコンサートはいいですね。どの歌にも、社会問題や生きていく上での悲しみ(その一番のものは死別だと思います)が盛り込まれていて、向き合わなければいけない現実と向き合うよい機会でした。曲ごとにあらたな涙が出てきて、先生のライブは泣きながら聞くコンサートだと思いました。第二回目を楽しみにしています。リクエスト曲は<セカンド・ウインド>です」

30年前の11月9日は、ベルリンの壁の崩壊が始まった日である。だから<セカンド・ウインド>を歌う予定だったが、前半の流れの中で歌う機会を失ってしまった。

ひとつの時代が終わりを告げ、新しい時代が今始まる
長い暗い道は終わり、風が向きを変える
1968年プラハに吹いた風は、1989年天安門に吹き荒れ
やがてベルリンの壁を崩し、チャウセスクの心臓を吹き抜けた
You've got to keep running if you want a second wind
You've got to keep running tillyou get a second wind
You've got to keep running if you want a second wind
You've got to keep running in the wind


Saturday November 9, 2019

三浦久ソロコンサート。AHK(赤羽さん、林さん、栗林さん)の3人のおかげで、とてもいいコンサートになった。ぼくが歌に専念できるようにと準備段階からいいろろご配慮いただいた。

Springsteen on Broadway のようなコンサートにしたいという頭の中の構想どうりにはいかなかったが、多くの方から肯定的なフィードバックがあった。林さんには、ぼくがギターを弾く切っ掛けになった小林久雄さんとの出会いについてのエッセイの一部を、赤羽さんには、ぼくが辰野戻る決心をした御所でのできごとについてのエッセイの一部を読んでもらった。AHK の K、栗林さんには、チラシやチケットの作成・印刷、それに受付など、大変お世話になった。

予想をはるかに超える多くの方々が、遠くは神戸、京都、横浜から、近くは辰野、箕輪、伊那、塩尻、松本から、きてくださった。










Monday November 4, 2019

補聴器は、昨日伊那の眼鏡市場へ行き、相談したら、おそらく掃除をしたら直るでしょうとのこと。掃除ぐらいではなおらないと思っていたが、しばらくして「直りました」の声。ありがたい。片方だけで6万円の補聴器。助かった。

マリー・ラフォレが亡くなったというニュースが入ってきた。享年80歳。マリー・ラフォレといっても知らない人が多いだろう。「太陽がいっぱい」でアラン・ドロンの相手役だった人といえば多くの人が思い出すにちがいない。映画に登場した多くの美しい女優に片思いをしたが、中でも一番憧れたのはマリー・ラフォレだった。映画の中でギターを弾きながら歌っていた姿もよかった。

後年、京都でフラン人の友達ができた。彼にその話をすると、彼女のことはよく知っていると言う。何かの研究会だったか、演劇クラブだったかで一緒だったとか。

ようやく庭の木々が色づいて秋の景色になってきた。





11月9日のソロコンサートの予約が増えてきた。ありがたいことである。遠くからは神戸、京都、横浜などから。今日、新しい歌の発想が 浮かんできた。9日までに完成するかどうか。なんとか完成させたいものだ。


Sunday November 3, 2019

昨夜、オープンマイク中に右の補聴器が働いていないことに気づいた。電池を換えても聞こえない。

Friday October 25, 2019


11年目のシニア大学。今年はいつものパターンをやめて、自由に語り歌おうと、しっかりしたレジメを用意しなかった。ひとつには樹木希林の「一切なりゆき」に 感銘を受け、とにかく、自由にやってみようととした。周到な準備をする時間がなかったとも言えるが、頭の中でぼくなりには準備したつもりである。

その結果は散々たるものだった。と思ったが、終わったあと何人もの方々が話しかけてくださった。それなりにぼくの話と歌がつたわったことを知る。3人の方が その場で、11月9日のソロコンサートの予約をしてくれた。

Thursday October 24, 2019

午前10時、オーリアッドにて、来月9日のソロコンサートの打ち合わせ。最終的にエッセイのどの部分を読んでいただくか決める。栗林さんには明日のシニア大学 でのトークライブの際に配るチラシを100枚用意していただく。

たつの新聞の記者の方が取材にきてくださった。


Thursday October 3, 2019

「1921年に、スタンフォード大学のルイス・ターマン教授が、当時10歳前後の子供1528人の性格分析をしました。その後、彼らがどのような人生を歩んでいくのかを、5~10年おきに80年にわたって追いかけました。壮大な実験なので、言い出しっぺのターマン教授は、終わる前に亡くなっています。 子供たちの性格には、楽天的、悲観的などがあるのですが、70歳以上生き、健康で人生を謳歌したのは、悲観的で真面目な人だったのです。これって、私たち日本人の大部分の人の基本性格のような気がするのですが……」 (中野信子)

ポジティヴ・シンキングが喧伝されているが、そうではないのかも。樹木希林さんの言うように「すべてなりゆき」がいのかも。それならぼくは得意である。

Tuesday October 1, 2019

いよいよ10月になった。今朝起きたら、身体の節々が痛み、けっこう疲れている。昨日から始まった後期の授業と週末の小山卓治コンサートの疲れが出たのだろう。

小山卓治コンサートは、おそらく、彼の今までのオーリアッドでのコンサートのなかではもっともよかったと思う。とにかく、彼の熱心なファンの人たちには驚かされる。目黒ジュアンさんのギターワークはされに洗練され見事だった。小山さんの歌にハーモニーをつけて歌った歌がいくつかあったが、実に美しかった。


ぼくも2曲歌わせていただいた。「パデレフスキー」がよかったと言う人がいてよかった。

Saturday Augsut 10, 2019

今夜のオープンマイクは新曲持ち寄り企画の日。みんなそれぞれいい歌を書いてきた。一番準備不足だったのはぼくだった。







Wednesday Augsut 7, 2019

午後、2コマ、補講。最初のクラスでは、先日の期末試験の追試を同時進行で行う。補講は、暗に出なくてもいいよとほのめかしておいたのだが、意外とおおくの学生が参加した。

久々にアジ―ナにより買い物。

夕飯のあと、外に出て写真を撮る。見事な夕焼け。






Tuesday August 6, 2019

広島原爆投下。74年前の今日。

August 5, 2019

午後、農学部。期末試験。2クラス。

20歳の岡山出身の女子プロゴルファーが全英オープンで優勝。素敵な笑顔と、ものおじしない明るさがいい。


Sunday August 4, 2019

暑い一日。暑さ、それに昨夜のオープンマイクの疲れもあって、夕方まで無為に過ごす。夕方涼しくなって、とり残していた「出島」という種類のジャガイモを掘る。これまた豊作。見上げると、きれいな空。37歳のときこの村に戻ってきたのは、子供たちを田舎で育てたいという思いと、ぼく自身が幼い頃に見ていたこの空を見たいと思ったからだ。ほんとうにこの村は美しい。



夜、村の上の段を歩く。歩きづらい。原因は靴。先日ウオ―キングシューズの靴底が剥げてしまった。セメダインでくっつけたが、セメダインをつけすぎたようだ。靴底が前よりもほんのわずか厚くなっただけで、歩くときに違和感がある。新しい靴を購入する必要がありそうだ。

明日は南箕輪キャンパスで期末試験。明後日に補講があり、ようやく夏休みが始まる。もっとも苦手な採点と成績づけは残っているが。


Saturday August 3, 2019

今朝も朝早いうちにジャガイモ堀り。昨日はダンシャク、今朝はメイクイーン。メイクイーンもよくとれた。

そのあと、家人は村の公民館へ。夏休みの子供たちとの会食会。介護事業の一環。ぼくはオーリアッドへ。新しいエアコンの設置に立ち会う。午後3時には設置完了。1985年にオーリアッドが始まって以来3台目のエアコン。最初の2台は業務用だったが、今回は業者の方と相談して家庭用の24畳対応「霧ヶ峰」。というのは、2台目の業務用機種は冷房が効きすぎてお客さんから「寒過ぎる」という苦情がよく寄せられた。水曜午後に故障してから丸3日で新しいものに取り換えてもらえたのは、猛暑でエアコン需要が急増している現在、驚異的スピードである。感謝してもしきれない。

 



エアコンが設置されているあいだ、ぼくは5番テーブルで期末試験の採点。かなりはかどった。

夜は早速、そのエアコンを使って、オープンマイク。最初はあまり冷えないように思えたが、しばらくしたら、お店全体に冷気がゆきわたった。以前のものは、カウンターのなかにまで冷気はなかなかこなかった。

出演は初回出演順に、(敬称略)長島、フランケン、ふあ、赤羽、原田、三浦。それぞれに熱演する。ふあさんが日本語で歌ったジョン・レノンの「Oh My Love」には感動した。https://www.youtube.com/watch?v=994_wGxb5IE

久々登場の原田和夫さんはお孫さんと過ごす日々の喜びを語る。彼の穏やかな表情が印象的だった。

来週は、新曲を持ち寄って発表するオープンマイクである。締め切りがないとなかなかがんばれない。3週間前、ぼくが提案して、8月10日(土)はとにかくできてもできなくても新曲を持ち寄ろうということになった。赤羽、坂井、長島各氏も賛同してくれた。ご希望の方はどなたでも参加できます。未完成であってもかまいません。ふるってご参加ください。


Friday August 2, 2019

今日も暑い一日。まだ涼しい朝のうちに、家人に促され、ジャガイモを掘る。今年はかなり良いできだった。二畝のうち一畝を掘る。残りは明日の朝。



昨日は壊れたものを列挙したが、今日そのリストにもうひとつ加わった。プリンターに今ままで見たこともない表示が出た。「インク吸収体が満杯に近づきました」というもの。インク吸収体がどんなものか知らないが、これは自分では換えられないものらしい。Canonの修理部へ送って交換してもらわなければいけないらしい。その費用は1万円を超える。それなら新しくしたほうがいいかも。なんだかんだとお金の出ることばかり。


Wednesday August 1, 2019

ディランの歌に Everything Is Broken という歌がある。1989年にリリースされた Oh Mercy というアルバムに入っている。

壊れた線、壊れた弦
壊れた糸、壊れたバネ
壊れた偶像、壊れた頭
壊れたベッドで寝る人たち
言い逃れしたって駄目
冗談めかしても駄目
すべては壊れている

壊れた瓶、壊れた皿
壊れたスイッチ、壊れた門
壊れたどんぶり、壊れた部品
街路は溢れている、壊れた心と
口にされないほうがよかった壊れた言葉で

立ち止まり振り向くたび
さらに何かが壊れるようだ

この一週間、ぼくのまわりで、いろんなものが壊れた。月曜日、授業中、バックパッカーを弾いて学生と歌っていたら、パキンと大きな音がして、バックパッカーのブリッジの部分がわれて弾けなくなった。火曜日の夜、上の段の農道を早歩きで歩いていたら、右のウオーキングシューズの靴底がパカっと剥がれて歩けなくなった。昨日、松本から夕方戻ったら、家人が言う、「今日は大変だった。歌声喫茶の最中に、クーラーが効かなくなった。なんとか最後までやったけれど、大変でした」。「体調を崩した人はいなかった?」「知ってる限りでは、みなさん元気でした」。

バックパッカーは後期が始まるまでになおしておけばいいが、エアコンはそうはいかない。なんとか業者にお願いして、土曜日夕方までに新しい冷暖房機能のついたエアコンを設置してもらうことに。ウオーキングシューズの靴底はセメダインを買ってきてくっつけた。


Sunday June 2, 2019






Saturday June 1, 2019

長い間、この日記をさぼってきたが、またそろそろ書き始めようと思う。大したことは書けないが、日々の記録を、そして日々の想いを綴っていこうと思う。

オープンマイク初回出演順:フランケン池上、坂井俊水、赤羽真理、三浦久。





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