OREAD Diary
May 1st 〜May 31, 2008

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May 31, Saturday 2008

最初にお店に入ってきたのは、丸山俊治さん。彼が食事をしている間、ぼくが歌う。「死は終わりではない」「門」「あの果てしない大空へ」。最初の曲が今夜の飛び入りライブ全体のトーンを決定した感がある。しかし、決して否定的、消極的(しょうぎょくてき)な意味ではなく。

丸山さん、先ず、2ヶ月前に66歳になっ東京に住む高校時代の同級生の「夢」についての新曲。この同級生は、6月6日、アメリカへ行き、LAからシカゴまでルート66を車で走るとのこと。そのことを歌にした「マザー・ロードの旅」。The Mother Road とはスタインベックの『怒りの葡萄』に登場するルート66の別名。続いて「旅の空」「思い出づくり」。

藤森和弘さん、「人生に勇気」「新宿のおやじの歌」「おまえの歌が聞こえる」。2番目の歌には「66歳のおやじの口癖は、やるなら今しかねえ」という一行。まさに、ルート66走破を目指す66歳の丸山さんの友人へのはなむけの言葉 ―「やるなら今しかねえ」。

赤羽真理さん「陽の当たる所へ」「離農」「旅人の木」。3曲目は大月高志さんのピアノのサポートが入る。前半最後は大月さんのピアノソロ、「アイ・ラブ・ユー」。







後半は、丸山さんから。「三角広場の桜咲く頃」「おじさんたちよ」、そして「今日の日は本日かぎり」。客席には「おばさんたち」もいて、2曲目に大喜び。ぼくが「俺が生まれて育ったとこは」「薫子」「千の風」。その後、大月さん「ザ・ローズ」のピアノソロ。藤森さん「小さな幸せ」「今日は土曜日」「住みなれたこの町で」。赤羽さん「森の小道」「人生の海の嵐に」「千両梨の実」。三浦、藤森、赤羽ともに、3曲目、大月さんにサポートをお願いする。

最後の最後、「現代学生百人一首」の過去3ヵ年の冊子をもってきてくださった名取さんと、波田町と小諸市の友だちと一緒に聞きにきてくださった原さんに一言感想をお願いして、終了。その後、しばし歓談。

今夜は、出演者それぞれに、身近な者たちの死に言及した。生まれてきた以上、必ず死を迎えねばならない。月並みではあるが、価値があるのは、長く生きることではなく、いかに生きるか。そんなことを考えさせられた夜。



May 30, Friday 2008

朝、家人に頼まれた朴葉を取るついでに、やり過ぎないように注意しながら、庭木の剪定。松、モミジ、白樺、ライラックなど。

午後は今朝届いた The Magic of Believeing を読み、そのCDヴァージョンを少し聞く。言葉では説明しづらいが、最近、ある種の力が動き始めているのを感じる。本や人やCDとの新たな出会い。

今年の「ほたる祭りライブ」に協力をお願いしている
朗読の会「ひびき」の赤羽さん、坂本さん、長谷川さんと最初の打ち合わせ。快く協力を承諾してくださった三人に感謝。彼らと話すことによって、今年の「ほたる祭りライブ」の方向性が明確になり、大きなエネルギーが湧いてきたようだ。彼らとの出会いも、不思議な力のなせる業。

ボブ鈴木がやってきた。一昨年、フリーだったときに録音した全10曲入りのCD-Rをいただいた。いずれはCD化したいとのこと。アルバムタイトル曲「行ける所まで」は彼の歌の中でぼくが一番好きな歌。アミーゴ国枝など、腕利きの彼の友人たちがサポートしている。素敵なアルバムである。

長谷川さんから、いい話を聞いた。重い病気にかかった友人が、あるお医者さんから、3つのことを守ることができれば病気はよくなると言われ、言われた通りにしていたら、いつの間にかなおっていたという話。守るべき3つのこととは、1.笑うこと、2.病気のことを本人も周りの者も気にしないこと、3.心から傾倒できる目的を持つこと。

天風さん曰く、肉体と精神は違う。肉体は病んでも、精神まで病む必要はない。


May 29, Thursday 2008

松本へ。朝、出かけるときは雨が降っていたが、午後遅く戻るときは、薄日が射していた。急いで夕食を食べ、6時、役場の会議室へ。ほたる祭り実行委員会。予定通りすべての案件が承認され、1時間で終了。次の7時半からの「おどり連代表者会議」は、区から一人代表が出ればいいとのことで、区長に任せて、オーリアッドへ。

ドクターY、そしてドクターT来訪。四方山話に花が咲く。「南泉斬猫」の話になる。なぜ南泉は猫を斬ったのか。なぜ趙州は戻ってきたとき、草履を頭にのせて出ていったのか。なぜ南泉は趙州に「おまえがいたら猫を斬らずにすんだのに」といったのか。

10人いれば10通りの答えがあるだろう。そしてそのどの答えも正しく、どの答えも間違っている。ぼくならどうするか、とドクターTが聞く。うむ。「あなたならどうする?」

こんなわけのわからない話をしながら夜が更けて行く。スピーカーからは、大和田広美さんの澄んだ歌声。

                  ■

  さんざ朝な夕なに楽しませてもらった小鳥たちが今日巣立ちました。
  今年は2組のヤマガラが来てくれました。去年は蛇にやられてかわい
  そうなことをしましたが、今年は無事旅立ちました。少しさみしさが
  あります。


というメールとともに、山の中で人も羨む優雅な生活をしている木こりの友人から、下の写真が送られてきた。切り株をくりぬいた巣から一羽一羽が巣立っていく姿は壮観だろう。




May 28, Wednesday 2008

朝食後、外に出たら、しなければいけないことが目について、なかなか家に入れない。先ず、裏の梅の木の枝をチェーンソーで払う。家人が植えたキクイモに陽が当たるようになった。それからガレージ横に積んでおいた廃材をガレージ裏に移し、そこに先日仮の場所に移動しておいた堆肥枠を設置する。途中ホームセンターへ、ペンチと堆肥枠用のネジを買いにいく。これだけで、お昼までかかってしまった。

午後は、「ほたる祭りライブ」用のパブリシティの文章を考える。ほたる祭りライブはちょうど1ヵ月後。今年は少々対応が遅れている。これからパブリシティに励まねば。

7時過ぎ、オーリアッドに入ると、家人が「メールボックスに入っていた」とメール便を渡してくれた。封を開けると、宮入恭平著『ライブハウス文化論』(青弓社)という本が出てきた。5月23日発売とあるから、発売されたばかり。ライブハウスについて修士論文を書くために、彼が数年前オーリアッドを訪ねてきたことがある。その修士論文に加筆修正を施して立派な本になった。

日曜日に教会で購入した大和田広美さんのCDを聞く。ほとんどが自作の曲だが、「世界でたった一つの花」も入っていた。澄んだきれいな歌声と優しい歌詞に癒される。

少々早めに閉店し、家に戻る。小雨が降っていた。明日は忙しい一日。松本へ行き、帰ってきてからほたる祭り関係の会議が二つ。


May 27, Tuesday 2008

月に一度の定期検診の日、だと思っていたら、一週間前だった。すっかり忘れていた。順番待ちで診察してもらうことに。順番を待っていると、横にいる男の人が話しかけてきた。3年前に亡くなったU君の弟さんだという。U君は、小、中学校の同級生。腕のいい建具職人だった。しばし弟さんとU君の思い出話。

昼過ぎ、コンピュータに向かっていたが集中できない。少し外の仕事をしようと芝を刈り始めたら、結局、休憩を挟み、夕方まで働いてしまった。疲れはしたが、身体を動かし汗をかくと、調子がいい。

東側の生垣に紫色のテッセンが控え目に咲いていた。デイジーも。芝を刈ったあと、テーブルを元の位置に戻したら、ソフィーとフィービーが飛び乗った。得意げである。



夜、コンピュータに向かったが、いいアイディアが浮かんでこない。明日ということにしよう。



May 26, Monday 2008


今日は朝からいい天気。午前中、畑の仕事。週末の疲れが出たのか、身体が重い。まだしなければいけないことはあるが、午後は家に入り、木曜日のクラスの準備。CD-Rを何枚か用意する。

夜、役場の大会議室へ。「ほたる祭り総おどり大会係会」。町内の区長および分館長が集まった。今年は60周年とのことで、総おどりにも趣向を凝らすようである。分館長としては、荷が重い。

中村天風さんの教えを受けた人たちが組織している天風会のホームページを見ていたら、7月5日6日に京都で「予備修練会 in 京都」という会があることが判明。ちょうど「七夕コンサート」の日程と重なっている。5日は無理だが、6日の8時から3時まで参加させてもらうことになった。会場は京田辺市。


May 25, Sunday 2008

530 Day(ゴミゼロデイ)。6時から、町内一斉ゴミ広い。5時に目が覚め、外を見ると雨。かなり降っている。雨がふったら530清掃は延期だと家人が言うので、またベッドに入る。6時過ぎ、町の広報車が「ごくろうさま」と言って通っていったと耳のいい家人が言う。あわてて、とび起き、レインコートを着て外へ。徳本水の駐車場まではゴミはなかったが、駐車場付近にはいろんなゴミが。530 Day は雨天決行。

10時過ぎ、辰野教会へ。大和田広美さんのコンサート。午前と午後の部があると思っていたが、午前の部は、日曜の礼拝が主で、大和田さんの歌は2曲のみ。「アメイジング・グレイス」と You Are Precious in My Sight。2曲だけだったが、その美しい澄んだ声と卓越したピアノ演奏に心揺さぶられた。

大和田さんは、2歳になる前に失明したという全盲のシンガーソングライター。教会を中心にコンサートを開いているとのこと。『虹のかかるとき』というCDを買ってきた。「アメイジング・グレイス」が入っていないのがちょっと残念。

6時半、岡谷のイルフプラザへ。英語教室。先月からここに移った。会場は市役所の管轄。時間の制約がある。クラスが終ると、すぐに出なければならない。以前のようにコーヒーを飲みながらおしゃべり、というわけにはいかないが、いい場所である。諏訪より近くなって、往復の時間はかなり短縮された。


May 24, Saturday 2008

ボブ・ディランの67回目の誕生日。

サウンドチェックをしているところへ、大ディランファンのマーヴィ増沢こと増沢学さんが入ってくる。しばらく近況を聞かせてもらったあと、歌ってもらうことに。先ず、17歳のときに書いたという「僕達」。続いて、ディランの誕生日に因んで、ディランの Idiot Wind 的「孤独な風」。そして名曲「ミンゴスのママへ」。最後に「いつかきっと」。最近あまり歌っていないとのことだが、ダイナミックなギターと歌い方は健在である。因みに彼の誕生日は4日前の5月20日。29歳になったとのこと。誤差はプラスマイナス20歳。

2番目登場は、中三のジャズサックス奏者、川島周君。Love、 I Got Rhythm、「ルパン三世のテーマ」の3曲。CDのリズム体に合わせて熱演。中三とは思えない。お父さんの川島弘さんによれば、三人の子供たちの中で末っ子の周君だけが、お父さんの趣味であるジャズに興味を持ち、お父さんが集めたジャズのレコードを聞き、お父さんが買ったままで使っていなかったテナーサックスを小学6年生のときから独学で吹くようになったとか。いつか彼を太田裕士さんに紹介したいもの。

続いて、水野哲男さん。「C」「旅」「商業主義」「錆びた耕耘機」。水野さんの歌には、常に弱者への暖かい眼差しが感じられる。そのことは、路傍に捨てられ、錆びて今にも朽ち果てようとしている耕耘機への想いに、端的に、そして象徴的に示されている。水野さんのあと、水野さんの小学4年の娘さん、みやかちゃんのピアノソロ。「ロシアのダンス」「ブーレ」の2曲。落ち着いたしっかりした演奏。横で聞いていたお父さんのほうが少々緊張気味?







みやかちゃんのあと、ぼくが「風に吹かれて」を歌う。この歌を歌ったのは、今日がこの歌の作者の誕生日だということもあるが、先日ぼくが中学のクラスで『追憶の60年代カリフォルニア』の第一章「風に吹かれて」を朗読したとき、サックスを吹いてくれた川島君が、そのクラスにいたことが判明したからである。続いて、大月さんのサポートで「千の風」。そして、前半最後を大月さんの「カノン」で締めてもらう。小さなピアニストのみやかちゃん、熱心に聞いている。

10分ほどの休憩のあと、川島君、「ダニー・ボーイ」など、2曲。そして、前半好評だった「ルパン三世のテーマ」を大月さんのピアノと一緒に。よかった。水野さん、「君の声が聞こえない」。この歌にも彼の歌に共通する暖かい眼差しが感じられる。今日の最後は、大月さんと増沢さんによる「ミンゴスのママへ」。盛大な拍手。

その後、しばし歓談。誕生日のお祝いとあって、ぼくも少々飲みすぎたようだ。


May 23, Friday 2008

前年度はよく回覧板などの原稿を打ち、組長宅へ配ってあるいたもの。4月になってから、その仕事がなくなり、実にありがたい。しかし、今日は久々に分館長として、区の「ほたる祭り総おどり実行委員会開催」の案内を作り、実行委員17名の家に届ける。

自転車で回ったが、汗だくに。真夏の暑さ。夜、オーリアッドから戻った11時過ぎでも、18℃あった。

キャロル・キングのファンだったことはないが、久々に Tapestry を聞く。You've Got a Friend, Will You Love Me Tomorrow? など、懐かしかった。

『春夏秋冬そして春』という韓国の映画を見る。湖の真ん中に浮かぶように建つ寺と老僧。そして老僧に育てられる若い僧。

人間の無意識を映像にするとこの湖の寺になると思った。それに、老僧と若い僧は、一人の人間の二つの側面。

老僧の顔が実にいい。北海道の阿知波さんを思わせる。


May 22, Thursday 2008

松本へ。一週間がはやい。午後、授業が終わるとすぐに辰野へ。中学で行われた「PTA支部会長・支援マスター会」と「地区生徒会」に出席。最初の会には出られないと思っていたが、最後5分だけ顔を出せた。地区生徒会は北部3部落合同。

松本でのクラスのあと、一人の学生が話しかけてきた。諏訪の中学と高校の両方でぼくの話を聞いたことがあると。これも何かの縁。

6時からオーリアッド。珍しいお客さん。卓球の指導者のIさん。よく新聞で名前をお見かけしたが、お会いするのは初めて。熱血漢。子供たちを指導される際の心がけなど、参考になるお話をお聞きした。

DVD Lubbock Lights を見る。ウエスト・テキサスにあるラボックは多くのミュージシャンを排出した町。バディ・ホリー、ウエイロン・ジェニングス、ロイ・オービソン
、ボブ・ウイルス、マック・デイヴィス、ジョー・イーライ、ジミー・デイル・ギルモアなど。そのゴッドファーザー的存在がトミー・ハンコック。

トミー・ハンコックが最後に述べていた言葉が印象深い。偉大な音楽がラボックから生まれたのは、ラボックの自然が過酷だからと彼は言う。ラボックは360度、地平線を見まわせる強風の吹きつける砂漠にある。陸の孤島のような町。このようなところでは、

  外の世界に真理を見つけるのは難しい。これほど多くの偉大な音楽が、
  そして偉大なミュージシャンが、ラボックから生まれたのは、時間がかか
  らないからだ、真理は外にはなく、心の中にあるということが分かるまで
  に。・・・私はとうとう見つけた。毎日を地上の天国にすることができる
  ものは、自分自身の中にしかないということを。


天風さんの言っていることに近い。というよりも、仏陀やキリストや老子やクリシュナムルティも、みんなそう言っている。


May 21, Wednesday 2008

一昨年の秋、老フィドル奏者にオースティンのホンキートンクで会った。80に近い年齢ながら、2時間、バンドの演奏にあわせて踊った。彼のことを歌にしたいと、会ったときから思ってきたが、その切り口が見つからなかった。今日、彼の笑顔を思い出しながら、心に浮かぶ言葉を書き始めた。何とかなるかもしれない。

土曜日以来のオーリアッド。ジャズの女性ヴォーカルのアンソロジーを聞く。「テネシー・ワルツ」「センチメンタル・ジャーニー」「サマータイム」など、懐かしい歌がつづく。

相撲好きのお客さんと、ひとしきり相撲談義。今場所は琴欧洲が元気。まだ5日あるので、優勝は難しいだろう、というのが彼の意見。さてどうなるか。ぼくが贔屓にしている安馬も元気である。


May 20, Tuesday 2008

昨夜はあまりの眠さに、10時ごろ床についた。夜中に一度目覚めたが、そのあと7時までぐっすり眠った。よほど疲れていたのだろう。

昨夜から雨になり、朝になってもまだ降っていたが、昼までにはあがり、午後は陽が射し始めた。

昨日働き過ぎたので、今日は静かにしていようと思ったが、雨が上がって外に出たら、身体を動かしたくなった。昨日取り除いた堆肥枠のあとを整備していると、近所のおじさんが話しかけてきた、「精が出るね」。おそらく、近所の人たちは、こんなに畑で働くぼくを見るのは初めてだろう。

力仕事をすると、去年まではすぐに疲れたが、今年はかなり元気だ。あまり疲れない。天風さんの心身統一法のおかげか。ゆがんでいた身体のバランスが少しよくなったかもしれない。



May 19, Monday 2008

今日は働いた。朝先ず、畑の草取り。そのあと、サンデッキの支柱を換える。西側の一番端の支柱が小さな蟻に喰われてもろくなり、デッキがかなり沈んでいた。


デッキを持ち上げ、レンガで支え、古い支柱を取り外した。そこへ昨日ホームセンターで買ってきた支柱を押し込み、金具で止めた。まずまずの出来。支柱を23センチの長さに切ってもらったが、24センチにすべきだった。

昼過ぎ、提出が遅れていた学生の出席状況を調べ、ファックスで送る。そのあと、3時過ぎから、コンポストと固いゴムでできた丸い堆肥枠を家の裏へ運ぶ作業。コンポストはすぐはずれたが、堆肥枠は土にめり込み、ビクともしない。周囲をシャベルと鍬で堀り、枠のなかの堆肥と土をかなり取り除いて、ようやく動いた。

最終的に家に入ったのが6時半。風呂に入りビールを飲む。最近ビールが美味しいと思ったことがないが、昨日と今日、久々に美味しいと思った。

コンポストと堆肥枠のあったところには、花を植え、木を移植する予定。怠惰なくせに、やり始めると熱中する癖がある。やり過ぎないように気をつけなければ。

オレゴン州ポートランドのウィラメット川沿いの公園でオバマの集会が開かれた。7万5千人が押し寄せたようだ。公園に入れたのは6万人。残りの1万5千人は公園のゲイトの外。モーターボートやカヤックやカヌーに乗って演説を聞きにきた人たちもたくさんいたようだ。山上の垂訓を思わせるような。

なぜか、次の歌が頭に浮かんできた。

  ポートランドの町で生まれました
  ポートランドの町で生まれました
  そうなんです
  ええ、そうなんです

  ポートランドの町で結婚しました
  子供が、一人、二人、三人生まれました
  そうなんです
  ええ、そうなんです

  子供はみんな戦場に送られました
  私にはもう一人も子供がいません
  そうなんです
  ええ、そうなんです

オレゴン州の予備選は、20日の火曜日に行われる。日本時間では21日の水曜日。オレゴン州は伝統的にリベラルな州で、ここではオバマの勝利が確実視されている。


May 18, Sunday 2008

日曜日。お昼を食べながら、テレビをつけたら、「なんでも鑑定団」をやっている。2,3日前に見たような。もう一週間が経ってしまったのだ。

家人が朴葉餅を作りたいというので、昼過ぎ、彼女の留守の間に、朴の木の枝を数本切る。それがきっかけとなり、木蓮や白樺の枝も何本か切った。東側の庭が少し明るくなった。

家人が戻り、お隣に、朴の葉をお裾分けにもっていった。お返しに、朴葉餅の材料である米の粉と小豆のアンをいただいて帰ってきた。海老で鯛を釣るの一例か。

午後遅く買い物に行き、洗面所の壁に、棚と4つの木製のフックのついた板を取り付けた。大工仕事といえるほどの仕事ではないが、物を作ったり、修理したりする仕事は楽しい。大工さんに弟子入りして基本的な技能を身につけられたらいいのだが。それは無理としても、少しずつ木工の技能を身につけたいもの。ガレージを整理して、作業台を置こうかな。

信州にもどった理由のひとつは、できる限り自給自足の生活がしたかったから。食べるものを育て、着るものを織り、器を焼き、できたら家も自分たちで建てたい、と漠然と考えていた。甘かった。今、そのうちの何一つ出来ていない。かろうじて、食べるものを少し育てているに過ぎない。

夕方、イチゴ、ネギ、キュウリ、ナス、ジャガイモ、レタス、トウモロコシ、サヤエンドウ、そら豆、スイカなどに水をやる。最近雨が降っていない。畑はカラカラに乾いている。

疲れたが、いい一日だった。


May 17, Saturday 2008

開店一時間前の5時、製氷機の部品を取替えに業者がきてくれた。6時過ぎ、修理完了。夏がきてもこれで一安心。

飛び入りライブ。6時半、初登場の上野みちぞうさんが来て、簡単なサウンドチェック。7時過ぎ、先ずぼくが「果樹園の道」「夕方のおかあさん」「それぞれの道」を歌い、藤森和弘さん「風は旅人」「人生に勇気」「生きて」など4曲。上野さん「ホーリー・グレイル(聖杯)」「ブレイク・ローズ」「内省、反省、そして猛省」「ビードロ細工の子豚」の4曲。ユニークなタイトルが多い。ぼくの「一通の手紙」のあと、大月高志さん「誕生」と Merry Christmas, Mr. Lawrence。明日、友人の結婚式でこれらの歌と演奏を頼まれているとのこと。赤羽真理さん「旅人の木」「鹿のように」「バラはあこがれ」の3曲。3曲目は久しぶりに聞いた。いい歌である。前半終了。




 

後半。ぼくの「フィールド・オブ・ドリームズ」のあと、藤森さん「今日は土曜日」「愛音」そして「小さな幸せ」。上野さん「フォーエヴァー・アーモスト」「ファイン&レイン」など3曲。大学時代の寮の仲間たちを歌った「アーモスト寮よ永遠に」が印象的。赤羽真理さん「私を待つ人がいる」「千両梨の実」。最後に、赤羽さんとぼくで「アメイジング・グレイス」。

その後、しばし歓談。11時閉店。夜はまだ寒い。昼と夜の寒暖の差がはなはだ激しい。


May 16, Friday 2008

10時過ぎから、お昼を挟んで、3時ごろまで、庭の整備。やり始めると、あれもこれもと、やり過ぎてしまう。でも、草ぼうぼうだった玄関近くの一角がきれいになり気持ちがいい。

去年だったか一昨年だか、お客さんから、シイタケの菌を打った丸太を5本いただいた。オーリアッドの東側の陽の当たらないところに置いて忘れていた。数日前、家人がそこを見たら、シイタケがいっぱいついていたとのこと。昨夜、それを持ち帰った。とりあえず、モミジの木に立てかけた。けっこうついている。

 

オーリアッド。昨日、松本で、マーク・Bが「面白いから」と貸してくれた School of Rock というDVDを見ているところにお客さん。地震の話になる。お客さんの一人が、「四川省での地震の前に大量の蛙が逃げ出したらしいですが、大滝村の地震の前には、飼っていたインコが籠の中で暴れだしました。あまりに暴れるので、籠から出してやると部屋中を狂ったように飛び回りましたよ」と言う。地震が起こったのはそれから数時間後らしい。大滝村の地震はよく覚えている。1984年9月のこと。大きな地震だった。

四川省での地震は最初映像が伝わってこなかったので、それほど大したことはないと思っていたら、想像を絶する大惨事になっているようだ。日本からの救助隊がようやく現地に入ったとのニュース。自衛隊が災害救助隊と名称を変え、国内外の災害に積極的に対処するようになれば、日本はより信頼される国になるに違いない。

お客さんの一人から「ほたる祭りライブ」の予約を受ける。早急にチラシとチケットを作らなければならない。今年の「ほたる祭りライブ」は、前半、朗読の会の方々とのコラボレーションを企画している。


May 15, Thursday 2008


松本へ。先週は月曜日の振り替え授業でクラスがなく、2週間ぶり。山麓線沿線は花盛り。いろんな花が咲いている。遠く左上方に北アルプスの真っ白な山頂が青空に浮かんでいる。夢のように美しい。

クラスのあと、資料室の前を通ると、中からぼくを呼ぶ声がする。ジョン・Kだった。ニューヨーク出身のアメリカ人。20世紀の終わりまで、ウォールストリートの証券会社に勤めていたが、あまりにも非人間的な忙しさに、仕事をやめ、インドに行き、今は松本に住んでいる。仕事をやめたのは20世紀の終わり。それまで毎日ワールドトレードセンターの近くを通って通勤していたとのこと。

2週間前、「ジェレミア・ライトの演説を全部聞いたか」と彼に聞くと、「聞いてない」と言う。「ジェレミア・ライトの話には過激なところがないわけではないが、全部聞けば、彼が決して反米でも、反白人でもないことがわかるはず」と話した。

今日、彼は「おまえの言う通りだった」といい、「ジェレミア・ライトの演説やインタビューをかなりの数聞いたよ。その重要なものをダウンロードした。彼に真意はサウンドバイトだけではわからない」とつけ加えた。そして、その場で、それをCD-Rに焼いてくれた。帰路、車のプレーヤーに入れたが音が出ない。家のコンピュータでは聞くことができた。これを普通のCDプレーヤーで聞くことができるようにするにはどうしたらいいだろうか。

そうそう、今朝CNNを見ていたら、ジョン・エドワーズがオバマ支持を表明したとのことだった。

6時、オーリアッドへ。『ザ・ベスト・オブ・ジョニー・キャッシュTVショー』の中で、ジョニーとジューンが、生まれたばかりの息子に「ターン・アラウンド」を歌うところがある。それがとてもよかったので、今年は、クラスで歌う歌にこの歌を加えることにした。歌詞はすでに学生に渡してあるが、音源が手元にあるか自信がなかった。

今夜、この歌がナンシー・グリフィスの Other Voices, Other Rooms に入っていることがわかり、CDを探しだした。このアルバムは、1曲目の Across the Great Divide と 3曲目の Tecumseh Valley の印象が強い。件の曲は16曲目に入っていた。ナンシーの歌い方はとても説得力があるが、コーラスの部分が極めて独自の歌い方になっていて、ぼくが覚えているオリジナルとはちょっと違う。他の人が歌っているヴァージョンを探してみよう。

今日は、日中、20℃を超える暑さになったが、閉店し家に戻ると、8℃だった。まだヒーターのお世話になっている。



May 14, Wednesday 2008

降っていた雨も上がり、午前10時から、介護予防センター建設の安全祈願祭/起工式が、国会議員(代理)、県会議員、町長、町、区、業者などの関係者が集い行われた。公的なこのような儀式に参加するのは初めて。



儀式は手順よく進められて1時間ほどで終了。

神主さんの祝詞を聞いたり、立ち振る舞いを見たりして思ったことは、神道というのは、かなり積極的(せきぎょくてき)精神に満ちたものだということ。塩の一振りで消極的(しょうぎょくてき)なものを心から追い出してしまう。葬式から帰ると塩で清めるのは、仏教というより神道に由来するものだろう。そんなことを思いながら、儀式を眺めていた。

昼過ぎ、調子の悪い製氷機をメーカーの人が調べにきてくれた。かなり古いものだが、配線の部分の部品を取り替えればまだ使えるとのこと。ありがたい。製氷機は高価で、買いかえる余裕がない。

7時過ぎ、オーリアッドへ。今夜は、タウンズ・ヴァンザント。それに、ジョニー・キャッシュ。今夜も寒い。11時過ぎ、家に戻り、玄関先の温度計を見る。8℃。



May 13, Tuesday 2008

午前8時。中学校へ。控え室に案内される。他の朗読者たちはすでに集まっている。

昨夜遅く、急に思いついて、『追憶の60年代カリフォルニア』の第一章「風に吹かれて」を読むことに。時間を計りながら読んでみると、13分ほどかかる。10分以内とのことで、大幅に削らなければならない。今朝も家を出るまで、推敲を重ね、10分ジャストで朗読できるまで短縮した。

少しの打ち合わせのあと、誰がどのクラスに行くか割り当てられた。ぼくは3年1組に行くことに。50年近く前、ぼくもこの中学の3年1組の生徒だった。感慨深いものがある。

生徒たちは机を後ろの壁に押しつけ、床に車座にすわっている。ぼくは、先生が用意してくださった椅子にすわり、簡単な自己紹介をしてから読み始めた。

  
1963年11月22日、ぼくはカリフォルニア州サンタローザ、モンゴメ
  リー高校で、4時間目のタイピングのクラスを受けていた。


第一章の最後の文
「スージー・グラスピーに会うことを楽しみにしていたが、彼女は現れなかった」を読み終えたとき、期せずして拍手がおこった。若い後輩たちに何らかのインセンティヴを与えることができただろうか。所要時間9分。10分を超えないようにという意識が働き、早口になってしまったようだ。次回はもう少し落ち着いて読みたいもの。

午後は、公民館の役員の一人と打ち合わせ。今年は、公民館が取り壊され、介護予防センターが建設される。その間、公民館の行事を何とかやりくしなければならない。


May 12, Monday 2008

昨日も今日も寒い。今日のほうが少しましか。朝、雨で遅れていたトマト用ビニールカヴァーを取り付ける。支柱を減らした手抜きのツケがきた。カヴァーが少したるんでいるところがある。仕方ないか。

明朝、中学校へ、10分間の朗読ヴォランティアに行くことになっている。気楽に引き受けてしまったが、中学生はどんなものに興味をもってくれるのかと、今日一日、本棚からいろんな本を取り出して拾い読み。「これだ!」というものがまだ見つからない。いつもの悪い癖で、最後の最後、追い詰められて、どれかひとつ「エイヤッ!」と選ぶことになるだろう。

どうなるか心配だが、新しい体験で、ちょっとわくわくするところもある。

本を探す過程で、昔、ロサンゼルスのリトルトーキョーで買った『不老・不死ハサヨガの行法―呼吸の科学』という本が出てきた。内容は、今しきりに読んでいる中村天風の教えにかなり近い。1955年出版なので、この本の著者関口野薔薇が、中村天風が書いたものを読んだか、直接話を聞いた可能性はある。あるいは、その類似性は、両者に共通するインドのヨガから来ているのかもしれない。

そうそう、それに中村天風の病気に関する考え方は、貝原益軒のそれに極めて近い。
http://www.joy.hi-ho.ne.jp/funk/ekken.htm

午後遅くスイミングへ。外気が冷たいせいか、ジャグジーに入ったらもの凄く熱く感じた。


May 10, Saturday 2008

一日中、雨。寒い。北海道では雪が降ったとか。

ヴァンザントの If I Needed You(もしぼくが君を必要としたら)の一部を日本語に直して練習しているところへ、藤森和弘さんと愛音ちゃん。そして久々に水野哲男さん。

藤森さんが「人生に勇気」「子守唄のように」を歌ってから、愛音ちゃん「トンボのめがね」「ぞうさん」「チューリップ」の3曲。そのあと藤森さん「おまえの歌が聞こえる」を含む2曲。水野哲男さん「卒業」「白馬村を離れるとき書いた歌」など。久々に聞く水野ワールド。よかった。赤羽真理さん「森の小道」「おどろくばかりの(アメイジング・グレイス)」「旅人の木」など。

写真家高島圭吾さん。7月末にオーリアッドで予定されている「高島圭吾写真展」のプレヴューとして数点の写真をもってきてくれた。その写真展では、彼の最近の富士山や沖縄の写真のみならず、昔撮ったミュージシャンの写真も展示しようということになった。ジョージ・ハリソンの記者会見を撮ったポジを、今晩、偶然出がけに見つけたとか。






 

高島さんが Let It Be を歌ったあと、奥さんの「美恵子の部屋 part 4」。今晩は、彼女が描いた絵の話。残念、絵に見とれていて写真を撮りそこねた。イエス・キリストや、自画像と思われる天使の絵。かつて平泳ぎの国体優勝者とは知っていたが、こんな隠れた才能があるとは(この2枚の写真は水野哲男さん提供)。前半最後は大月高志さん。美恵子さんのリクエストで Merry Christmas, Mr. Lawrence。盛大な拍手。

後半トップは藤森さん。「愛音」と、高島さんの写真に触発されて「花」。ここで愛音ちゃんに「ぞうさん」のリクエスト。客席から暖かい笑いと拍手。「あーちゃんは大きくなったら、おいちゃんのように、ギターを弾いて、オーリアッドで歌う」とのこと。期待してます。そのあと、藤森さん、大月さんのギターのサポートで「小さな幸せ」。いい歌だ。

水野さん「錆びた耕耘機」「日本」など。箕輪町の追分には、水野さんが子どもの頃、お父さんに連れられて通ったときあった耕耘機がまだあるとのこと。赤羽真理さん「千両梨の実」with 大月さん on piano。聞きほれて写真を撮りそこねた。ごめんなさい。

フィナーレは大月さんの「カノン」。静かな余韻の中、しばし歓談。明日は母の日。そして大月さんと秋山さんの誕生日。

Happy Birthday! Many happy returns of the day!!


May 9, Friday 2008

昼前、野菜の苗を買いに行き、午後、植える。トマト、きゅうり、ピーマン、スイカ、それにアンデスメロン。アンデスメロンは初めての試み。ちゃんと実がつけばいいが。

オーリアッド。タウンズ・ヴァンザントを聞く。彼の歌を訳して歌いたいと思っている。彼の歌詞は、シンプルに見えて、訳すとなるとなかなか難しい。特に、メロディにのせて歌うとなると。

松井は首位を一日で陥落したが、打率は上がり、堂々の2位。オバマへの支持が広がりつつある。タイム誌の表紙を飾り、CNNではウルフ・ブリッツァーとの単独インタビューが行われた。

ミャンマーのサイクロン被害は未曾有の規模になりそうだ。天災による被害に加えて、政府の対応の拙さによる二次被害が大きい。スー・チーさんへの国民の期待はさらに膨らむだろう。


May 8, Thursday 2008

午前中、トマト用ビニールカヴァーの骨組みを固定する。意外と簡単だった。慣れたのと、ちょっと手抜きをしたから。7本の支柱を5本に減らした。1本のアーチ型の支柱を作るために3本のパイプを繋げる。ということは計6本のパイプを繋げる作業と、それを3本の横棒に固定する作業を省略したことになる。

今日、松井がア・リーグの首位打者に躍り出た。今日はいいところで打てなかったが、一本幸運なヒットがあり、昨日まで首位だったマルティネスはノーヒット。このまま首位をいくとは思わないが、I am happy for him.

午後遅く、スイミングへ。一週間前、熱を出して苦しんでいたことを考えると、自由に身体を動かせるということは何て素晴らしいことか。

夜、オーリアッド。ジブランの会の方々。今日は全員集合。

安曇野の望月貴徳君からCDが送られてきた。『さっき少し雨が降った』。一聴して、そのサウンドのよさに感銘を受ける。そして、歌い方も、ヤマショウズの頃より「優しい」。歌詞はアリタレーションが多用されていて、効を奏しているところと、ちょっと強引なところがある。ぼくが気に入ったのは4曲目、奥さんのつわり体験を歌った「かたまり」、それに2曲目「秋桜畑」。何度か聞けば、また印象が変わるかもしれない。



May 7, Wednesday 2008

オバマ氏のノースカロライナでの圧勝と、インディアナでの接戦を確認したあと、昼前、トマト用の畝をつくる。昼過ぎ、ビニールの覆いを支える骨組みを組み立てる。ペンチが見当たらないため、固定するのは明日。また探し物に時間をかけてしまった。

ノースカロライナに関しては、投票終了と同時に、CNNはオバマの勝利を宣言した。しかし、インディアナに関しては、最初20ポイント以上ヒラリーがリードしていたにもかかわらず、 too early to call の表示。その後も、ヒラリーは終始リードを続けたが、その差は徐々に狭まり、4ポイント差に。開票率が90パーセントを超えたところで、その差が2パーセントに。そして1パーセントに。解説によれば、シカゴに隣接し、オバマ支持者の多いLake County(レイク郡)の票が開いたとのこと。ついに逆転かと期待したが、最後は2ポイント差(票にして14,195票差)に逆戻りして、ヒラリーの勝利。

ヒラリーは「まだ断念しない」とインディアナでの勝利宣言のスピーチで述べたが、おそらく、そう長くは続けられないだろう。選挙資金が底をついているようだし、マクガヴァンを始め、有力なスーパーデレゲットがオバマ支持を表明し始めた。

7時過ぎ、先週土曜日以来のオーリアッドへ。連休明けの静かな夜に、Townes van Zandt のアンソロジーが流れる。タウンズはいい。

  
もしぼくが君を必要としたら
  来てくれるだろうか
  来てくれるだろうか
  ぼくの苦痛を癒すために

  もし君がぼくを必要としたら
  ぼくは行くよ
  海を泳いででも
  きみの苦痛を癒すために


May 6, Tuesday 2008

若い友人のお父さんの葬儀に参列した。ぼくよりも3,4歳若いお父さんに、生前、何度かお会いしたことがある。陽気で楽しい方だった。あまりに急なことに、驚くと同時に、人の世の儚さを改めて思い知らされた。友人が、今の悲しみを乗り越えて、新たな一歩を踏み出すことができるよう、願わずにはいられない。

                    ■
                  
午後遅く、家人と裏山へ上ることに。コシアブラを採りに。先週が採りごろだっただろうが、体調を崩し行けなかった。たくさんあった。でもやはりすでに葉はかなり大きくなっていた。小さめのところを少し採り、テンプラにして夕食にいただいた。美味しかった。山の恵みに感謝。



一番右の写真は、ナイロンの袋をもってコシアブラを採りに斜面をすべり下りているところ。

日本時間の明日の午前中には、ノースカロライナとインディアナで始まった民主党の予備選挙の結果がわかるだろう。前者はオバマ、後者はヒラリー優勢と予想されている。この辺で決着がついてほしいところ。インディアナがタイあるいは接戦になれば、オバマが指名される可能性が強くなる。

下のURLをクリックするとスティーヴィー・ワンダーのインディアナでの短い応援演説を聞くことができる。先ずCMが流れ、ビデオが始まって20秒ぐらい経ってから。

彼が「誰か、Cの音をくれ」と言い、キーボードでCの音が出されると、「一度しか歌わないからよく聞いて」と、聴衆に向かって Say Barack Obama と、ドレミファソラシドのメロディで歌う。聴衆がそれをリピートすると、スティーヴィーが言う、「あなたがたが、明日、この州を、この国を、そして世界を変えるんです」

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/video/2008/05/06/VI2008050600217.html



May 5, Monday 2008

昨日(5月4日)は国立あづみの公園早春賦音楽祭に参加した。体調も戻り、午前と午後の2度の出演を無事終えることができた。5つのステージで同時にコンサートが展開され、観客も常に移動しているので、じっくり聞いてもらえる雰囲気はないが、知らない方々に聞いていただくいい機会である。そして何よりも、昨日は、本当に見事な五月晴れ、北アルプスの春を満喫した。



今朝は昨日とうって変わって曇り空。天気予報では昼ごろから雨。雨になる前に、昨年末からずっと放っておいた芝生を刈ることに。久し振りに芝刈り機を使うので、エンジンがなかなかかかからない。ここで無理をすると右手の筋肉を酷使し、治りかけた歯茎の腫れや痛みが再発しかねない。休み休み、エンジンをかけるために、綱を何度も引く。最初はうんともすんともいわなかったエンジンが、
ブルンブルンブル〜ン、ゴッゴッゴゴゴーと唸りだしたときはほっとした。

午後、昼寝をしようとしているところへ電話。公民館の解体現場で、何かが近所の家まで飛んだとのこと。要領を得ないまま、金属の破片が風に吹き飛ばされて誰かが怪我したらいけないと、慌てて現場へ駆けつける。建設会社が隣接する畑との間に建てた背の高い塀が畑とビニールハウスの上に倒れている。すぐに、建築会社に電話。至急対応するようにお願いする。数時間後に行ってみると、倒れた塀は撤去されていた。心配した畑への被害もあまりなかったようで、一安心。

夜、久し振りにTVタックルを見る。道路特定財源と後期高齢者医療制度がメインテーマ。いつもは自民一辺倒の三宅氏も今回ばかりはかなり民主に歩み寄っているように思えた。後期高齢者医療制度の目的のひとつが、終末医療の高額医療費を防ぐことならば、安楽死についての議論もあってしかるべき。安楽死が認められれば(もちろん無条件に認めるべきではないが)、延命治療が不要になるケースが増え、同時に、苦痛をともなうさまざまな形の自殺も減るだろう。老々介護疲れによる殺人も。


May 3, Saturday 2008

ゴールデンウイーク中の飛び入りライブには、例年、遠隔地からのお客さんや歌い手がきてくれる。今日のトップバッターは、千葉からやってきた後藤君。4月に中学生になったばかり。うろ覚えで、名前を間違えていたらごめんなさい。叔母さんと叔父さんと一緒にやってきた。「トルコ行進曲」を含む難しい曲を3曲。軽快なタッチ。

藤森和弘さん、「人生に勇気」「子守唄のように」など。今日はギブソン。いい音である。ぼくが「果樹園の道」などを歌ったあと、名取芳夫さん、後藤君の(義理の)叔父さん、にお願いする。

名取さんは先ず、東洋大学が行っている「現代学生百人一首」の今年の入選作の一首を紹介した。

  傷ついた私の心に海がある流した涙がいっぱい溜まって

これは、ミシガン州トロイにあるトロイ高校の学生リー・ミンタク(李玖澤)くんの作。李くんは、一昨年、名取さんが、提携校であるトロイ高校へ行ったときに短歌を指導した学生の一人とのこと。21回目になる現代学生百人一首で、外国人の入選は初めてらしい。韓国系アメリカ人2世の李君の心の深層
にある悲しみが、三十一文字からあふれでている。

 


  
 

次に、オーリアッド2度目の登場の写真家、高島圭吾さん。白山への撮影旅行から戻ったばかりとのこと。その話とオーリアッドで開くことになった写真展の話。昨年「天と地の結び」というタイトルで沖縄で開いた写真展に近いものになるようだ。とりあえず、日程が決まった。7月23日(水)から26日(土)まで。最後の土曜日には、彼の映像に音楽を提供しているシンセサイザー奏者が岐阜からきて、飛び入りライブに参加する可能性もある。

大月高志さん、Yesterday, The Rose, Canon のメドレー。前半最後は、赤羽真理さん、「鹿のように」「旅人の木」「私を待つ人がいる」。

  鳥はうたい、風はうたう、私は幸せ者
  私とあなたの家を建てよう、あの谷間の村に

この歌のように、赤羽さんの夢は実現した。彼は「幸せ者」。おめでとうございます。

後半トップは、久々登場の田中創さん。
Nobody Knows You When You're Down and Out, Fire on the Mountain, Vincent van Gogh, そして「東京」の4曲。2曲目は山頭火のことを歌った歌。驚いた。青空文庫に掲載されているジムとぼくが訳した "Fire on the Mountain ― The Selected Haiku of a Wandering Zen Monk Taneda Santoka"からヒントを得て作った新曲とのこと。各ヴァースは Fire on the Montain で始まる。

続いて高島美恵子さん。前回2月の初めにきたとき、2回話してもらったが、そのとき、自ら「美恵子の部屋 part one」「美恵子の部屋 part two」と銘打って、徹子に負けぬ立て板に水の話術で聴衆を煙に巻いたり、度肝を抜いたり。今回の「美恵子の部屋 part three」
も前回に勝るとも劣らない流麗さ。どこから言葉が湧いてくるものか。ご主人が写真を撮っている間に採ったという白山麓のタラの芽のテンプラをみなさんでいただいた。ご馳走様でした。

藤森さん、大月さんのサポートで「今日は土曜日」「小さな幸せ」。赤羽さん、大月さんのサポートで「千両梨の実」。ぼくが、田中さんの Fire on the Montain に影響されて「山頭火/俺のいない町」、そして大月さんのサポートで「千の風」。

最後に、大月さんと田中さんで、Sweet Home Chicago。久々のブルーズ・セッション。堪能した。その後、しばし歓談。

この一週間、歯痛、舌の腫れ、発熱、と最悪の体調。ようやく回復し、こうして歌えるようになった。苦痛を感じずに、歌えること、話せること、食べられること、そして、新緑を眺められることは、何て素晴らしいことだろう。



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