OREAD Diary August 1〜August 31


OREAD Home






August 31, Wednesday 2005

8月最後の日。2005年も残り3分の2。店に入りすぐ、アイスコーヒーを仕込む。しかし、いつもアイスコーヒーを頼むお客さん、入ってくるやいなや、「ホットにして」。涼しくなった。

後半、今度の土曜日、塩尻レザンホール(中ホール)で、「三浦久弾き語りコンサート」がある。予定のレパートリーから、「それぞれの道」と「千の風」を練習。更に、その日は歌わないが、最近また歌い始めた「流転のうた」と「ボブ・ディランに捧げる歌」を歌ってみる。

歌いながら、うとうと。夏の疲れ、それにリンと卓也を迎える準備や何やらの疲れが出てきたようだ。彼らは東京に二晩泊まり、今日昼近く成田からクリストチャーチへ。慌しい一週間だった。再び日常生活に戻る。



August 27, Saturday 2005

朝からいい天気。長期予報では今日は曇りのち雨だったが、台風によって青空がもたらされた。12時から次男の結婚披露パーティ at Park Hotel. 身内だけの集まり。遠くは京都、西宮、静岡などから35人ほど集まった。

パーティのあと、オーリアッドで3時半ごろから二次会。そして夜は、自宅の庭でBBQ。忙しかったが、リンと卓也のおかげで、いい一日だった。




August 26, Friday 2005

昨夜の台風は長野県を完全に避け、風はほとんど吹かなかった。朝起きて外へ出ても木の葉がまったく落ちていない。ここ数日、明日の次男卓也とリンの内輪だけの披露宴のため多忙を極めた。写真入りの二人のプロフィールを作ったあと、8時過ぎオーリアッドへ。

岡谷の北条楽器へギターの弦を買いにいってきたという長島功さんと北原清人さんが来ていた。長島さんは、昔買ったという、今では手に入らないという特殊な木でできたギターをもってきていた。久しぶりにそのギターの弦をかえて弾いてみようということになったらしい。

ぼくも弾かせてもらったが、硬めで、かつ深みのあるいい音である。それぞれが何曲か歌う。北原さんは歌は歌はないと前からギターのインストラメンタルだけだったが、今日は何曲か歌った。悪くない。歌うべきだと思った。

香月!の練習後、大月さんが遅くに顔を出してくれた。

明日は臨時休業いたします。



August 25, Thursday 2005

大型台風が今夜近づくとのことで、英語教室もオーリアッドも開けないかもしれないと思ったが、夕方になっても風雨共に強くなく、いつもの通り営業。

9時過ぎ階下へ降りていくと、カウンターに長島功さん。子供さんのこと、ギターのこと、彼の息子が飼っているヒキガエルのことなど、四方山話。実は昨日、リンがカエルが好きでそのヒキガエルを見せてもらいに行った。リンによれば、ニュージーランドにはカエルはいないとのこと。

11時過ぎ、店を閉め、外へ出る。台風が近づいているとは思えない静けさ。雨も降っていず、地面は乾いている。

家に帰ってニュースを見たら、この台風は速度が極めて遅いとのこと。長野県に影響のあるのは未明から明日の朝にかけてらしい。


August 24, Wednesday 2005

土曜日以来のオーリアッド。しばらく土曜日のと飛び入りライブの後片付けと、掃除。

昨日、次男の卓也がリンとともにニュージーランドから帰省。今晩8時過ぎ、店にやってきた。ぼくがギターを弾いて、リンが「ポカレカレアナ」を歌う。なかなかの声量。リンに「ふるさと」を教える。スペシャル・オリンピックスのアゼルバイジャン選手団のために用意したローマ字で書いた歌詞が役立った。

後半、 9月3日の塩尻レザン中ホールでのライブのための練習。

本日、スプリングスティーン紙ジャケ第三期の5タイトル発売日。これで17タイトルすべて出揃ったことになる。やはり、『明日なき暴走』『ボーン・イン・ザ・U.S.A.』がよく売れているようだ。

その中で、『ライブ1975−85』も大健闘。Amazon.co.jp では紙ジャケ化の中で2番目の位置を占めている。ちょっと値段は高いが、このライブ盤は自信をもってお勧めできる。


August 20, Saturday 2005

東京から八束徹(やつか・とおる)さんを迎えての飛び入りライブ。

7時半過ぎ、八束さんにとりあえず顔見世として3曲お願いする。黒い服に身を包み、ぼそぼそとしゃべりながら淡々と歌う姿は初期のディランを彷彿させる。

1曲目、「東京暮らし」。軽快なギターにことばを見事にのせて若い割には渋い声でうたう。とてもいい。

  一人でいれば暗くなり
  二人になると話し込み
  三人になったら安っぽい会話をして
  なんの不自由もない東京暮らし

続いて、千葉からやってきた吉田ファミリーのためにぼくが歌う。「流転のうた」「碌山」「千の風」。「流転のうた」は久々に歌う。吉田さんに言われてチェックしてみたら、最近リリースされたあのねのねのCD&DVDにこの歌が含まれていた。うまく歌えたかどうか。子供さんたちには少々退屈だったかも。




続いてふあさんと安藤則男さん、そしてピアノは井上きくみさん。「島」「イマジン」の2曲。続いて安藤さんが「風に吹かれて」と「尊厳」の2曲。「尊厳」はディランの Dignity を日本語で歌ったもの。ぼくもこの歌を訳した記憶がある。どのアルバムだったか。最後に「憲法九条のうた」を3人で。



堀内千晴さんの「故郷の春」のあと、再度メインフィーチャーの八束さんにお願いする。「ママのバラッド」「だいじょうぶ、だいじょうぶ」「彼を連れていかないで」「赤い空」など7曲。ディランの影響が随所に感じられる。



最後に登場は、山田守人さんとカナダ出身駒ヶ根在住のジェシー・ヒスロップ。ジェシーのフィドルをフィーチャーした演奏と山田さんの歌がメインの演奏が交互に続く。山田さんの一曲目は、先日のブルーズナイトでも歌った「ラッキー・オールド・サン」。Everyday I Got the Blues では大月高志さんにピアノで参加してもらい、最後のLet the Good Times Roll では安藤さんがギターで加わった。



その後しばし歓談。

来週土曜日、臨時休業いたします。飛び入りライブはありません。


August 19, Friday 2005

前半は暇でウイルスバスターの契約更新をしようとしたが、上手くいかない。何度試みても、途中で接続できなくなり、「最初からやりなおして下さい」が出てしまう。

後半、少し忙しくなる。大月さんと栗林さんが帰るときに「明日の飛び入りライブ」に来れますかと聞くと、明日は、香月!の「秋桜」が平安堂ミュージシャンコンテストのテープ審査で選ばれたので、長野の県民文化会館で演奏するとのこと。10組が演奏し、3組が選ばれ、グランプリは今月末、24時間テレビ特設ステージで決定されるとのこと。

「秋桜」はぼくも大好きな曲。グランプリをとる可能性が充分にある。曲も歌詞も素晴らしい。がんばってほしい。

明日の飛び入りライブには、東京から八束徹(やづか・とおる)さんが歌いに来る。お会いしたことはないが、どんな歌を歌うのか楽しみだ。松本からはふあさんと安藤さんが来ることになっている。彼らのバンド、ケサラン・パサラン音楽雑技団は明後日、松川村で演奏することになっている。


   
2005 Summer Event 映画と音楽のつどい
      映画:「日本国憲法」
      バンド演奏:ケサラン・パサラン音楽雑技団

   日時:2005年8月21日(日)午後2時〜4時
   場所:松川村公民館・講堂
   主催:松川村・九条の会


August 18, Thursday 2005


オーリアッドへ行くために7時過ぎに家を出る。東南の空に見事な丸い月。久々に見る満月。

前半、英語教室。後半階下に下りていくとジブラーンの会の方々がまだ話していた。遅くまで熱心に話していて、終わったときどこを読んだのか聞くのを忘れてしまった。おそらく前回の続きの「快楽について」を読んだに違いない。

  若者たちの中には、快楽がすべてでもあるかのように、快楽を求める
  者たちがいる。彼らは裁かれ非難される。私は裁きも非難もしない。
  私は彼らに快楽を求めてほしい。というのは、快楽を見つけるとき、
  彼らは他のものも一緒に見つけるからだ。快楽には七人の姉妹がいる。
  その最も劣ったものでも快楽より美しい。

  しばしば快楽を避けることによって、あなた方は心の奥深くに欲望を
  蓄えしまう。今日避けることができたように思うものが、明日を待っ
  ている。

  野原や畑に行けば、花から蜜を集めるのは蜂の快楽だとわかる。しか
  しまた蜜を蜂に与えるのは花の快楽であるということもわかる。・・
  蜂にとっても花にとっても、快楽を与えることと受け取ることは、必
  要なことであり、同時に大きな喜びである。

ジャック・ケロアックの『ダーマ・バムズ』の中で、ジャフィー・ライダー(ゲイリー・スナイダー)が、レイ・スミス(ケロアック)に向かって言うことばを思い出させる。

  スミス、ぼくはセックスを否定するいかなる仏教も、いかなる哲学も、
  いかなる社会制度も信用しない。

11時過ぎ家に戻ると、満月は西の空にかなり傾いていた。雲間から射す月光があたりを青白く浮かび上がらせていた。遠くで獣のなく声が聞こえた。


August 17, Wednesday 2005

お盆休み後最初のオーリアッド。暑い一日。夕方から激しい雷雨。夜になってようやく少し涼しくなる。

今夜は、先週土曜日にボブ鈴木が置いていったボズ・スキャッグズの『Boz』を聞く。1966年にヨーロッパでリリースされたという彼のファースト・アルバム。彼の曲は聞いたことがあるし、彼の男前の写真も見たことがある。でもそれは70年後半以降のアダルト・オリエンティッド・ロックの旗手としてのボズで、このファーストアルバムのことはまったく知らなかった。

すごくいいアルバムである。ブルーズがいっぱい。ディランもカバーした「ベイビー、レット・ミー・フォロー・ユー・ダウン」、それにブルーズの定番「C.C.ライダー」などが入っている。ディランの「北国の少女」も入っている。

11時過ぎ、Baby, let me follow you down〜と口ずさみながら、店を閉め外に出る。雨上がりのさわやかな風が吹いている。



August 15, Monday 2005

昨夜は午後6時から荒神山のパークホテルで辰野中学校昭和35年度卒業生の同窓会があった。昭和20年4月から昭和21年3月の間に生まれた者たちなので、戦後の60年を生きてきたことになる。先生2人を含み56人が参加。

還暦記念の同窓会とあって、赤坂の料亭のおかみ、彫刻家、都庁の職員、ノンフィクション作家と今まで来なかった人たちも顔を見せた。

二次会にオーリアッドを使えないかとのことで、9時過ぎ急遽オープン。遅くまで盛り上がる。中学卒業以来45年が過ぎ、まったく変わってしまって誰だか分からない人も何人かいた。しかし、戦後の貧しい時代を生きた体験を共有する者同士である。昔話に花が咲く。誰かが「われわれが生きた時代はいい時代だった」と言った。それが客観的に正しいかどうかわからない。しかし、おそらくそこにいた多くの者が同じ思いだっただろう。

某首相秘書官も参加予定だったが、欠席。今は同窓会どころではないだろう。彼の書いた本の中に選挙はケンカだと書いてあったことを思い出す。二項対立的に鮮明な敵を作って戦うやり方はレーガン、ブッシュ父子を支えてきたネオコンの連中のやり方に酷似している。


August 13, Saturday 2005

同級生を含む何軒かの新盆へ線香を上げに行き、迎え火を焚いてからオーリアッドへ。

お盆だから歌い手もお客さんも少ないだろうと思っていたら、赤羽真理さんがいつもより早めに入ってきた。

この前の土曜日に歌った「友よ」をママさんが赤羽さんのギターで歌い、そのあと赤羽さんが「今旅立ちのとき」「人生の海の嵐に」「千両梨の実」「森の小道」を歌う。彼が賛美歌「人生の海の嵐に」を歌ったとき遅ればせながら、彼はクリスチャンだからお盆は関係ないと気づいた次第。

続いてぼくが We Shall Overcome, I Have a Dream, Blowin' in the Wind を歌う。 I Have a Dream は久々に歌ったのでまたまたメロディが変わってしまった。もう少し歌いこまないといけない。

続いて赤羽孝昌さんが、ぼくの伴奏で「黒の舟歌」を歌い、更にソロで「わたしと小鳥と鈴と」を歌う。前回はまったく不安を感じさせない歌いぶりだったが、今夜は最初少し音がとれずもたもたした。おそらく水曜日のブルーズナイトによって、脳細胞の一部に強い衝撃を受けたのに違いない。それほどに彼はブルーズナイトに感動している。


ここで昨夜きてくれた自然農法家の黒岩さんとお兄さん夫妻が入ってくる。大月高志さんにお願いしたが、「いがらん」がくるので後でとのこと。それで、赤羽真理さんに再度歌ってもらうことに。賛美歌「鹿のように」を含む3曲。

その間に栗林秀和さんが到着。栗林さんと大月さんの二人で「香月!」のレパートリーから「誕生」。そして大月さんのソロで「カノン」。「カノン」はオリジナルにより近い演奏とのことで、ソフトな響きだった。

最後に、奥さんがお盆で里帰りしているので今日からしばらく独身と、やけに元気なボブ鈴木登場。「水曜日のブルーズナイトでブルーズを歌ったので今晩はポップスを中心に歌います」と、6曲歌う。その中に小坂忠の「機関車」が含まれていた。彼は、赤羽真理さんがクリスチャンでお盆とは関係ないという話から、日本のフォークの黎明期に活躍し、後にクリスチャンになった小坂忠の歌を歌ったのである。

もう何年も前、赤羽さんに誘われて彼の教会(辰野教会)に小坂忠のコンサートを聞きに行ったことがある。当然のことながら往年の名作「機関車」や「からす」は歌わず、賛美歌やゴスペルが中心だった。「アメージング・グレース」が印象に残った。

今日の飛び入りライブはここで終わったが、最後に、今日上高地へ行ってきたという黒岩さんのお兄さんに信州の印象を話してもらうことに。信州の話というよりは、弟さんの話が中心で、弟を心配する兄の気持ちが伝わってきた。状況はまったく違うが、スプリングスティーンの「ステイト・トゥルーパー」を思い出した。

その後、しばらく歓談。


August 12, Friday 2005

午後遅く成績を届けに松本へ。5時ぎりぎりなんとか間に合う。とんぼ返りでオーリアッドへ。

自然農法家黒岩さんが、大阪のお兄さん夫妻と一緒にやってきた。お兄さんが先にオーリアッドに入ってきたとき、昔の知り合いに違いないと思ったが、どこで会ったか思い出せない。そのあと黒岩さんが入ってきて、お兄さんだと紹介された。初対面なのにどこかで会ったと思ったのは、お兄さんに「あの時代」を生きてきた雰囲気があったからだと思う。

黒岩さんが「太陽がいっぱい」「シェルブールの雨傘」など数曲ピアノを弾き、ぼくも「千の風」を歌う。次に黒岩さんから「ガビオタの海」をリクエストされたがEのハーモニカが見当たらず、「新しい光迎えよう」を歌う。

盆休みで帰省中と思われるお客さんが何人か入り、ウイークデイとしては忙しい。

先日のブルース・ナイト以来、再びブルーズ熱がぼくの中にわき起こり、かける曲はほとんどがブルーズ。マディ・ウオーターズ、ミシシッピー・ジョン・ハートなど。

ブルーズナイトのフィナーレの曲「スイート・ホーム・シカゴ」の入ったロバート・ジョンソンの『コンプリート・レコーディングス』を探したが出てこなかった。その代わりに、昨年ソニーからリリースされた、60年代の彼の2枚のアルバムの復刻版が出てきた。その2枚目の「King of the Delta Blues Singers, vol. 2」に「スイート・ホーム・シカゴ」が入っている。

   Oh baby, don't you want to go
   Oh baby, don't you want to go
   Back to the land of California
   to my sweet home Chicago

   オー、ベイビー、行きたかないかい
   オー、ベイビー、戻りたかないかい
   黄金の地カリフォルニアに
   俺のふるさと、懐かしのシカゴに

次回のブルーズナイトまでにはなんとかブルーズが歌えるようになりたいもの。


August 11, Thursday 2005

前半、英語教室。途中で階下へ降りていくと、赤羽孝昌さんがカウンターの後ろでお皿を洗っていた。忙しいので手伝ってくれていたのだ。「昨日のブルーズナイトの余韻に浸っているうちに、また来てしまいました」とのこと。それほど素晴らしい演奏だった。

窓際の二つのテーブルに、たくさんのお客さん。長島功さんの先輩Sさんを偲ぶ仲間の会。ギターが好きだったというSさんの仲間だけに、たくさんのギターが持ち込まれている。その中には、Sさんの家族から借りてきたというSさんが愛用していたギターも含まれていた。ぼくは再び二階へ。

教室が終わって再度降りてくると赤羽さんはいなくなっていた。Sさんを偲ぶ会の方々が歌っている。長島さんも彼のために書いた「最後の手紙」などを歌う。北原清人さんは「カノン」をはじめ数曲をギターで弾く。

途中、昨夜ブルーズナイトの後半を聞いた白鳥さんという人が入ってきて、「凄い演奏でしたね。最後のメンバー紹介を聞くまで、いつも一緒にやってるバンドかと思いましたよ」という。そして「次の機会には是非最初から聞きたい」という。

最後に、長島さんに頼まれて、ぼくがSさんのギターで「千の風」を歌い、そして彼が「最後の手紙」をもう一度歌い、閉店。


August 10, Wednesday 2005

この半年ぐらい、ボブ鈴木、中山昭、山田守人等の演奏を聞いて、一度ブルーズばかりのブルーズナイトを開きたいという思いが徐々に募っていた。岩手県江刺市在住のブルーズマン「やなぎ」さんから、オーリアッドに寄りたいという電話をもらって、急遽実現した。ウイークデイにもかかわらず、聞きにきて下さった方も多く、大いに盛り上がった。

トップは山岸豊さん。持参したギターからブルーズナイトへの意気込みが感じられる。ブルーズといえるかどうかわからないといいながら3曲。今までに聞いたことのない曲。立派なブルーズである。

続いて中山昭さん。「トラブル・イン・マインド」「みんなの願いはただひとつ」など4曲。中山さんの歌も聞いたことのない曲が多く、ブルーズナイトへの意気込みが感じられる。しかし、いつもの楽しい中山節。



次にやなぎさん。横浜から岩手県江刺市の山奥の村に引っ越して10年とのこと。最寄の駅まで25キロ。たばこの自動販売機まで15キロとのこと。「バイ・バイ・ブルーズ」「名無しのブルーズ」など4曲。迫力のある悲しげなヴォーカル。実にブルーズ。一曲、ボブがハーモニカで参加。



この時までにボブ鈴木のバンドのメンバーがほぼそろった。アミーゴ国枝と山田守人の二つのエレキギターをバックにいつものボブ鈴木節。「セントルイス・ブルーズ」「川を下って」など4曲。3曲目からはベースの小池耕太郎君も加わる。演奏者の身体も喉も徐々にあたたまり、演奏者も客席も、大いに盛り上がる。



続いて山田守人さん。1曲目の「ダイナ」を歌い出したときに、彼がいかに優れたヴォーカリストであるか分かった。なんとまろやかな暖かい声。今までは彼のギターとか歌の内容に注意が向いていたが、今夜初めて彼のヴォーカルの素晴らしさを感じた。4曲歌った中で、特によかったのは、「ラッキー・オールド・サン」。



次に中山さんとやなぎさんに歌ってもらう。中山さんは「ハッピーエンドでなくっちゃね」など2曲。やなぎさんはボブ鈴木バンドと一緒に3曲。迫力あるヴォーカルに、見事な演奏。客席からもひっきりなしに声援が飛ぶ。最後の曲「エヴリデイ・アイ・ハヴ・ザ・ブルーズ」は彼の曲の中でも印象に残る名曲である。

  朝、目が覚めたら昼だった
  昼寝をしてたら夜だった

そんな生活をぼくもしていたことがある。

最後に、今日の演奏者全員にステージに上がってもらい、「スイート・ホーム・シカゴ」。ブルーズナイトを締めくくるにふさわしいロバート・ジョンソンの名曲。



その後、遅くまで歓談。いつになるか分からないが、OREAD Blues Night vol. 2 をやりたいものである。


August 9, Tuesday 2005 
G7th のカポについて

昨年9月15日の飛び入りライブのとき、飯田の中山昭さんが新型のカポをもってきた。ぼくも試しに使わせてもらった。とても使いやすいので、すぐにインターネットで注文した。それまでぼくが使ったカポの中で最高のカポだと思った。

その後、オーリアッドで歌うかなりの人たちが G7th という名のそのカポを使い始めた。ところが、数ヶ月前「ドクターふあ」から、落としたら壊れてしまったと聞いた。そのことをこの前、中山さんに会ったときに話した。今日中山さんからそのカポについてメールが入った。彼のカポも押さえが効かなくなり、使いものにならなくなったらしい。

彼が調べたところ、代理店のHPに、2004年初期のものに破損や故障が起こりやすいものがあると書かれていたとのこと。故障したカポを代理店に送れば、新しいものと換えてくれるようである。詳しくは次のURLから。http://www.rokkomann.co.jp/g7th/g7th.html

明日は「オーリアッド・ブルーズナイト vol. 1」。どんな夕べになるか楽しみだ。中山さんもやってくる。岩手、陸前高田のフォトグラファー菅野有恒さんからメールが入った。「いつか、長野に行きたいと思っています。やなぎ君に先を越されてくやしいです。明日は、やなぎ君、お世話になります」と書かれていた。菅野さんはやなぎさんのCD「On the Road Again」の写真を撮った人。「妻に隠れてブルース(・スプリングスティーン)の復刻版を全部注文してしまいました」とも書かれていた。


August 6, Saturday 2005

静かな飛び入りライブデー。

開店後しばらくして登山家赤羽孝昌さんがやってくる。ここ数週間週末には山に登っていたようで、日に焼けて真っ黒。最近は屋内で壁面を登る練習もしているらしい。

ぼくが I Have a Dream を歌ったあと赤羽さんに歌ってもらう。彼はエリック・クラプトンの大ファンだが、最近は日本語のCDをよく聞いているとのこと。中でも気に入っているというイ・ジョンミさんの「わたしと小鳥とすずと」を先ず歌ってくれた。金子みすずのよく知られている詩に曲をつけたもの。とてもいい歌だ。よく聞いているだけあって、赤羽さんの歌い方も安定している。

  わたしが両手をひろげても
  お空はちっともとべないが
  とべる小鳥はわたしのように
  地面(じべた)をはやくは走れない

  わたしがからだをゆすっても
  きれいな音はでないけど
  あの鳴るすずはわたしのように
  たくさんのうたは知らないよ

  すずと、小鳥と、それからわたし
  みんなちがって、みんないい

その後、赤羽さんは「山小屋の灯火」「若者たち」などを歌ったあと、「黒の舟歌」を歌う。「黒の舟歌」はぼくも好きな歌で、もう一度歌ってもらい、ギターでサポートし、コーラスのところにハーモニーをつける。数名の歌手がこの歌を歌っているが、野坂昭如のヴァージョンが一番好きだ。名曲である。野坂さんをこのごろテレビで見かけないが、元気だろうか。

そのあと、ママさんが「友よ」「Who's Gonna Shoe Your Pretty Little Foot?」を歌う。彼女は「友よ」を学生時代によく歌ったらしいが、もうすっかり言葉を忘れていた。この歌はある時代のひとつの運動と深くかかわったことによって、あまり歌われることがなくなってしまった。改めて歌ってみると、これまた名曲である。

最後に長島功さん。月曜日に一周忌を迎えるという先輩のために書いた「最後の手紙」、そしてさだまさしの「りんどう」。後者は初めて聞いた。さだまさしの歌はヒットした歌しかしらないが、長島さんのおかげで他の歌も知ることができる。

閉店して外に出ると、さわやかな風が吹いている。かなり激しい雨が降ったようだ。


August 5, Friday 2005

連日の猛暑。お店に着いて早速の打ち水。焼け石に水ではあるが、少しは気分がいい。

しばらく前に届いていた No Directon Home (ディランのブートレッグ・シリーズ vol. 7)を聞く。高校生のときの録音という一曲目 When I've Got Troubles は、高校生のときに録音されたという以上の価値はないように思えたが、ぼくが気に入ったのは、This Land Is Your Land。彼がこの歌を歌うのを初めて聞いた。いくつものフォークグループがさわやかに歌っているのとは対照的に、歌の真意をつかみ、ちゃんと次のヴァースも歌われている。


   Nobody living can ever stop me
   As I go walking my freedom highway
   Nobody living can make me turn back
   This land was made for you and me

   誰もぼくと止めることはできない
  ぼくが自由の道を歩いて行くとき
  誰もぼくを後戻りさせることはできない
  この国は君とぼくのために作られたんだ

そのほかにもディランが一番元気だったころの作品が目白押し。素晴らしいアルバムだ。やはりぼくが好きなディランはこの頃のディランだと再確認。

長島功さんのオリジナル曲「最後の手紙」は彼の敬愛していた先輩の死に触発されて出来た歌。一周忌は来週の月曜日とのこと。近いうちに一度オーリアッドで親しかった人たちが集まってオーリアッドで追悼の会を開きたいとのこと。


August 4, Thursday 2005

今日も朝から猛烈な暑さ。夜になっても涼しくならない。午後遅く夕立が降り、遠くで雷鳴が聞こえたかと思ったら、部屋の電気もコンピュータの電気も切れてしまった。コンピュータを再度起動するの手間取った。その間 I Have a Dream を、ギターを弾きながら歌ってみた。今まで4拍子で歌っていたが、3拍子で歌うととても歌いやすい。落雷と停電のおかげでこの歌が完成した。

前半、英語教室。後半階下へ下りていくと、小野の藤沢の中村さんが「いちょうの葉茶」を飲んでいた。連日の暑さのせいか、今まで見たこともない短髪、というかスポーツ刈りにしていた。また違った雰囲気だ。若く見える。

カウンターにいたお客さんのリクエストで中村さんが「ジャニ・ギター」「鉄道員」「アルハンブラ宮殿の思い出」を弾く。その後、安協などの話題で盛り上がる。

8月20日(土)の飛び入りライブには、東京から八束徹さんというシンガーが歌いにきてくれることになった。この日は千葉の吉田さんも家族旅行の途中、オーリアッドに寄ってくれるはず。穂高町の万水川の川下りがメインのお楽しみのようである。



August 3, Wednesday 2005

もう8月だ。ここ数日猛暑がつづいている。夜になっても気温が下がらない。オーリアッドに着いてから、しばらく店のまわりに打ち水をする。それだけで気分的に少し涼しくなる。

音楽は、久々に大工哲弘さんの『蓬莱行』。一曲目の「ハートランド」、いつ聞いても素晴らしい。

前半しばらくお客さんのいない間、 I Have a Dream の練習。先週土曜日にキング牧師の有名な演説の主要部分に曲をつけたもの。日曜日、英語の先生たちの集いである新英研の全国大会で歌ったとき、後半は完全にその場で曲をつけている状態になってしまった。まだ歌うたびにメロディが変わってしまう。

コンサートのあと、この歌のCDがほしいと何人かの人に言われた。We Shall Overcome などの英語の歌だけのCDを作ったらどうかとも言われた。うーん、今はその余裕(経済的)がない。しかし、将来それを考えてもいいかも。英語の勉強方法の本とタイアップで。英語のリズムを学ぶ上で英語の歌ほど役に立つ教材はない。また、英語の実践的な習得はリズムの習得なしには不可能である。

  I have a dream that my four little children will one day live
  in a nation where they will not be judged by the color of their
  skin but by the content of their character. I have a dream today!

To the previous page