ひとつだけ多すぎる朝
One Too Many Mornings


通りの向こうで犬が鳴いている
あたりがだんだんと暗くなってくる
夜の帳が下りるにつれ
犬は吠えるのをやめるだろう
でも夜のしじまは砕け散るだろう
俺の心の中の叫びによって
なぜなら俺はひとつだけ多すぎる朝を迎え
行く手にはまだ一千マイルもあるのだから

ドアの前の十字路に立ち
後ろを振り向くと
恋人とぼくが寝た部屋が
うるんで見える
でも俺は再び向きをかえ
通りや歩道や標識を見る
なぜなら俺はひとつだけ多すぎる朝を迎え
行く手にはまだ一千マイルもあるのだから

こんなイライラした気持ち
誰にとっても何もいいことはない
俺が言うすべてのことは
おまえも同じくらいよく言うことができる
おまえはおまえの側から正しく
俺は俺の側から正しいのだから
なぜなら俺たちはひとつだけ多すぎる朝を迎え
行く手にはまだ一千マイルもあるのだから


(miura訳)